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18切符で列島縦断 6日目 長万部~音威子府


夜は2回ほど起きる事があったが、4時半頃まで寝れた。長万部での野宿は新山口よりも少しは快適な野宿であった。

今日のルートは下記コレ。あと稚内まで一本という所だった。一本分は18きっぷの5日間を超過してしまったので明日は普通に運賃を払わなくてはならない。

札幌で時間があるのでそこで観光&お昼、そして音威子府(おといねっぷ)で今日は終電。アゴダとブッキング・ドットコムで音威子府の宿を探すが、数十キロ離れた隣町のホテルしかヒットしなかった。野宿だな

Y!乗車案内で作成

長万部⇒音威子府
2024年03月17日
05:44 ⇒ 20:45
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乗換 5回
距離 472.5km
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■長万部
↓ 05:44~08:22
↓ JR室蘭本線 苫小牧行
■苫小牧
↓ 08:27~09:11
↓ JR千歳線 札幌行
↓ 3・4番線着
■北広島
↓ 09:13~09:30
↓ JR快速エアポート31号 小樽行
↓ 3・4番線発 → 3番線着
■札幌
↓ 14:23~15:12
↓ JR函館本線 岩見沢行
↓ 9番線発
■岩見沢
↓ 15:37~17:09
↓ JR函館本線 旭川行
■旭川
↓ 18:00~19:15
↓ JR快速なよろ5号 名寄行
■名寄
↓ 19:30~20:45
↓ JR宗谷本線 音威子府行
■音威子府

5:44苫小牧行列車に乗る。自分以外誰も乗ってない。

海岸線を走っており、右手には海が見え、左手には一面に広がる雪景色が見える。

途中で男性二人組が乗ってきた。その2人が本当に何語か検討もつかない未知の言語で話していた。

(相手に向かって)「うにょうにょうにょうにょ」 (相手が微笑んで)「うにょうにょ」こんな感じだ。

見た目普通の日本人だし、それぞれバラバラの道中の駅で降りてったから地元の人?やっぱり北海道まで来ると方言の標準語乖離レベルが高すぎてこうなるんか?それともアジア系の海外の人だったのかな、分かんねぇや

苫小牧に近づくにつれ人が増えてきた。着く頃には立席する人が出るほど混んでいた。

8:27苫小牧で札幌行列車に乗り換える。苫小牧駅の周辺にはMEGAドン・キホーテや巨大なイオンモールなどが見え、北海道の第4の都市の風格を見せていた。

街を過ぎしばらく雪原の景色を眺めていると、真っ白な大地に木製の柵が掛かっており、その中を数匹の馬が走っていた。牧場かな

9:11北広島で小樽行快速列車に乗り換える。2駅で札幌だ。

googleマップで今日一夜を明かす音威子府の町を眺めていると、なんと駅前にワゴダやブッキングコムにのっていないゲストハウスがあった。なんだコレ?

そのゲストハウス「イケレ音威子府」を調べると、独自のサイト?に予約ページがあった。客室を見ると普通に空いている。予約可能だ。すぐさま1番安いドミトリールームを予約する。3000円である。これで野宿回避、万々歳だ。ぐっすり眠って次の日稚内に行けるぞ。



9:30札幌に着く。ホームの間口は広く、数多の人々が乗り降りしている。14時まで時間があるのでここで休憩だ。

駅を出て振り返ると巨大な札幌駅の駅舎が見える。横長で京都駅よりもデカい。まさに城壁のような建物で、右はビル、左はDAIMARUと連結している。

ボコボコとビルが建っており、様々な商業施設が通りに面している。大都市だ。久々の都会の風景である。

歩道は積もった雪が踏み固められ氷状になっていた。滑りそうだ。

通りを歩いていると札幌時計台が見えた。ビルとビルの間に挟まれ、時計台がある場所だけ空間が凹んで見える。

側に札幌コーヒー館というカフェがあった。寒さしのぎにそこに入って何か頼もう。ハニートーストとカプチーノを頼む。

ハニートーストはトーストの上にバニラアイスとハチミツがのった物だ。カプチーノは何かよくわからないが、語呂が良かったので頼んだ。

出てきたハニートーストだが、バニラアイスは金属のナイフでスーと切れる。切り分けて口に運ぶ。甘い。カプチーノはなんだか良くわからなかったが、飲んでみるとクソ苦かった。なんだコレ。自分はまだ舌の味細胞が麻痺してないんだよ。トーストの合間にちょびちょび飲んで飲み切る。

その後、時計台の中に入ってみる。一階は北海道、札幌に関する資料がまとめられていた。ガイドさんの説明を聞く。時計台は元々、明治に技術者を育成すべく建てられた札幌農学校の建物で武演場、体育館の用途で使われていたらしい。札幌農学校が今の北海道大の場所に移転する際、市民の要望でこの建物は残されたようだ。

定刻になると鐘が鳴り、時刻と同じ数だけ叩かれ時を知らせる。

140年もの前の時計が動き続けているのは日本でここだけだ。2階はホールになっており、柱が無く広々としていた。台座にはベンチに座るクラークの銅像が設置されている。札幌農学校の学長だ。写真を撮る。

時計台を出て、札幌テレビ塔に行く。テレビの札幌からの中継映像でよく見るアレ。大きな電光時計が目を引く。

札幌テレビ塔自体の高さは147mで、展望台は90mの場所にあった。そこから札幌の景色を眺める。一昨日のスカイツリーと違い、他のビルとの高さかなり近く、展望台の位置と同じ位の高層ビルもある。テレビ塔のマスコットキャラはテレビ父さん。通路にはポスター内のテレビ父さんが「昔と比べて高層ビル増えたよね~」との一言。ビル群の先には山が見え、京都以上の盆地地形だ。

テレビ父さんと長万部のまんべくんとのツーショットがあった

テレビ塔を降り、すすきのの方へ行く。北海道随一の歓楽街だ。テレビ塔から15分ほど歩くと、飲食店、商業施設が固まって建つエリアに出る。道の左右に多量の突き出し看板、過剰とも思えるほどの壁面看板で建物の一面が丸々広告で覆われている所もある。そして、すすきのの画像でよく見る、ウイスキーを片手に持つ青い目のヒゲおじさん(キング・オブ・ブレンダーズ)のネオン看板がある交差点に出た。予想以上に巨大な看板だった。憎めないツラしたおっさんである。

すすきのの一角にあるラーメン横丁に行く。非常に道幅が狭い50m程の通りに、10軒ほどラーメン屋が集中して建っていた。そこの一番南に軒を構えていた味の華龍という店に入る。店主のおっちゃんが一人で営んでいる店だ。北海道らしいバターコーンラーメンを頼む。コーンが山積みにして入れられており、かなりのボリュームだ。バターはMONO消しゴムほどの大きさのがボテッと入っている。味噌スープはさらりとした口当たりでバターコーンに合う。中太縮れ麺は食感しっかりで美味しい。最後食べ切る時にスープに沈んだコーンの回収に手間取った。美味しかった

13時半だ。店を出て駅へ向かおうとすると、ラーメン食ってからアタマがぼーっとする。なんだか浮ついた気分で、熱出た時みたいだ。しんどい。数日間続けて睡眠不足なのに各地でご当地ラーメン食ってきた反動なのか?駅で休む。もうこんな体に悪い物食わないから、頼むから翌朝稚内に着くまでは体壊れんといてくれ

少し休まった。14:28岩見沢行列車に乗る。

15:37岩見沢で乗り換える。旭川行に乗る。少し寝る。景色は吹雪いていて町が霞んで見えた。

17:09旭川に着く。かなりの積雪だ。屋根には40cmくらいか?雪の層が出来ていた。

札幌程ではないが旭川も大きな駅舎だ。駅前にはショッピングモールがあり、1時間ほど時間があるのでそこで晩飯を買う。

18:10分頃、名寄行快速列車に乗る。強風の影響で若干遅延していた。

19:35名寄で音威子府行に乗り換える。いよいよだ。列車内は5人ほどの乗客。カップルだったり男性2人だったり、意外と若い人が多い。旅人かな

20:45音威子府に着く。長万部以上に小さい村だ。自分の他にカップルもここで降りた。駅のすぐ近くに泊まるゲストハウスがあった。だが入口見るとCLOSEDの文字。は?どうしたらいいんや。先ほどのカップルもこの宿に泊まるようで、3人揃って入口の前で右往左往していた。別の入口を探していると、裏口から眼鏡のおじさんが出て来て入っていいよと言う。CLOSEDは何なんだったんや

音威子府駅
ゲストハウス

中に入ると結構年季が入っており、床がまんま学校の物と同じ四角の木目調だった。受付でチェックインの書類を書く。カップルは英語で何か話してくるなと思っていたが、台湾の人だった。受付といっても民家のリビングの様な感じで、キッチンやテレビが置いてあり、バラエティが付いていた。

どうやらここで食事が頼めるそうだ。名物だという蕎麦を注文。700円だった。さっきのオーナーのおじさんがキッチンで蕎麦を作る。20分ほどで出来上がり、おじさんが持ってきてくれたのでリビングでTV見ながら食う。家みたいである。うん。普通の蕎麦といった感じだ。おいしい。ただ1つ違うのは麺が黒いという事で、蕎麦の実の皮を剥かずにそのままで作ってるらしい。栄養価の高い分、癖のある味だそうだ。この蕎麦を食べにわざわざ来る人もいるらしい。音威子府製の蕎麦の実と書いてあったのでおじさんに聞いてみると、昔名物だったのに一度断絶したそうで、似た蕎麦の実を作って今復興させてるそうだ。

そんな会話をしていたら、おじさんにゲストハウス思い出書き込みノートを渡された。これに部屋に戻ってからでもいいから感想をかいてねと。ノートはまだ白紙で自分が記念すべき第一号だった。なんか緊張するな。

ドミトリーの部屋に入ると、普通の部屋の角4つにそれぞれベットが置いてあり、1つは使われていた。ベットは今までのゲストハウスより多分一番フカフカ。まあ今までのがヒドかっただけでもあるが。横になると肩が痛くなる事は無さそうだ。さらに、掛け布団に加え毛布もある。部屋の奥にはヒーターが付いていて暖かい。昨日と打って変わってぬくぬくで熟睡できそう。

廊下には冷水機があり好きに水が飲める。これはありがたい。

他にも廊下には本棚なんかがあったが、北海道の名所集や北海道の野鳥に関する本が三分の一ほど。これはいいのだが、後のは「成功者になる為に」とか「スターバックス発展秘話」 とか、経営術の成功談やハウツー本みたいなのが多かった。そこのオーナーしか読まないやろ

シャワーを浴びる。今までのゲストハウスは1平方メートル位のシャワー室だったが、こっちは四畳半ほどの広々とした所だった。建物は古いが風呂場は改装されており、真新しかった。浴槽付きだが沸かさないといけないので自分はいいかな。

ランドリーは洗濯機一回100円、乾燥機200円と良心的な価格だ。洗面所にはイケレ缶なるチップ入れがあった。イケレはアイヌ語で感謝という意味だそうだ

イケレ音威子府は4年ほど前大学生の手によって起業されたっぽいが、今のオーナーは普通におじさんだったので変わったんかな。ネットにあった数年前の評判悪いレビューの不満点は改善されており、とても良い感じの宿だった

なんやかんやで23時半。乾燥機をかけた後ベットでゴロゴロしてたら寝てしまった。






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