定性的ユーザビリティテストの進め方
こんにちは!マネーフォワードでデザイナーをしている三上です。
今回は、私がUI/UXデザインを担当している「マネーフォワード クラウド勤怠」で実施したユーザビリティテストについて、まとめてみました。
何のユーザビリティテストを実施したのか
今回は打刻画面の改修の中で、テストを実施しました。
ユーザーのアンケートから「間違った打刻をしてしまう」といった声が多くあったからです。
打刻の操作は多くのユーザーが毎日行うため、影響も大きいです。そこでリリース前にデザインプロトタイプを用いてユーザビリティを確認しようと考えました!
実施手順
①調査計画書を作成
以下を整理するために、テストの調査計画書を作成しました!
ざっくり内容はこんな感じです↓
②被験者を社内で募集
適切な被験者をリクルーティングするため、社内の皆さんに声がけ&アンケートを配りました。
アンケートに回答してくれた方の中から、検証したい被験者属性に近い方を絞っていきました。
③テストスタート!
今回は、制作したデザインプロトタイプを用いてユーザビリティテストを進めました。
テストはオンラインで行ったため、被験者には自分のPC画面で操作する様子を共有してもらいました。操作方法を観察するためです。
プロトタイプツールの操作に慣れていない方向けに、ユーザビリティテストの結果に関係のない練習タスクシナリオも用意しました。
④改善点を洗い出す
最初に設計していたテストの評価基準をもとに目的に対する評価を行いました。
またテストの録画を確認しながらユーザーの行動や発言をまとめ、行動や発言を抽象化し、問題点を洗い出しました。
⑤デザインを修正
④で洗い出した問題点を踏まえ解決策を検討し、デザインを修正します。
今回は「すべての打刻を表示する装置」を排除し、勤務ステータスから推奨するボタンを強調することにしました。
なぜかというと、その機能を使っていた被験者は全体の2割程度だったからです。
以上を踏まえ、装置無しでリリースしてみてユーザーの反応をウォッチすることにしました。
リリースする前に社内でユーザビリティテストをしたことで、不要な可能性がある機能だったり、ユーザーが勘違いしやすい文言だったりを発見できました🌷
ユーザビリティテストの反省点
ユーザーが実際にサービスを利用している状況に近づけるために、タスクシナリオの実施の仕方も工夫しよう!
被験者の多くがタスクシナリオの実行中に、サービス内を探索していました。
毎日使っている画面が変わるということで、気になって色々触りたくなっちゃいますよね!!!!
しかし「打刻をする」という状況下では「時間通りに正しく打刻する」のが目的であり、その目的下で「サービスの詳細を見る・触る」という行動は普段は取りません。
普段と同じような状況を作り出すために、タスクシナリオの実施の仕方も検討するべきだと思います。
タスクシナリオが「あなたは今会社につきました。仕事を始めるために、出勤打刻をしてください。」であれば
「10秒でタスクをクリアしてもらう」などの条件を付け加えられると、さらに有効的な結果が得られそうです。
(制限時間を設けると、タスクシナリオの達成を優先するからです。)
「深掘りの雛形」を用意しよう!
今回のユーザビリティテストでは、事後インタビューを行いました。
聞きたい内容は事前にざっくり用意していたのですが、被験者の返答を深堀ることに苦手意識があることに気づきました...💦
私のような深掘り初心者さんは、ある程度「深掘りの雛形」を作ってから臨むと良さそうだなと思いました。
この件についてはこの資料がとっても参考になりました🙏
最後に
最後まで読んでくださりありがとうございました!!!
新・打刻画面は無事リリースされましたが、これからもユーザーの反応やデータをウォッチして、より使いやすいマネーフォワード クラウド勤怠を作っていきたいです🔥🔥
明日のアドベントカレンダーは大瀧さんの更新です✨お楽しみに!!!!
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