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嗚呼、悲しき無償労働 その2

こんばんは。前回の続きです。

事例2:Tシャツの筆耕お願いします


「スポーツチームのユニフォーム?に団体名を書いてください、お願いしまーす」と顔見知り程度の人からの依頼。

いつまでたっても料金の話が出てこない。「タダで」ってことですか?

無償では引き受けられませんと何度断ってもことわっても「そこをなんとかー」「ちゃちゃっと書いてくれたらいいからー」と引き下がらない(ちゃちゃっと書けばいいなら自分で書けば早いような?)

引き受けてないのに話は何故かどんどん展開する。

「横書きがいいんですー。隷書で書いたら格好いいとTシャツのプリント業者が言ってたんで横書きの隷書で」

えー、書きにくい。


「文字の大きさはおまかせしまーす」

えっ?

配置は?

「それもおまかせで!!」

まさか。デザインまる投げ?

筆耕料だけでなくデザイン料って概念もご存知ないのですか?


かすれの激しい、墨をまき散らした「小汚い暴れ馬」みたいな書風をお望みのようでしたが、それなら誰でも自分で書けますから!!

暴れ狂った字はあまり品もなさそうだし、しかも隷書でそれをやるの?

そもそも試合のユニフォーム用としては可読性が低すぎて不適切では?

そんなの絶対お断り!!

no!!

というわけでスタンダードな隷書で書いた半紙をお渡ししておきました。

週末に数時間かけて書いたのてすが、何でせっかくの休日に無償労働しないといけないのか全くもって謎。うっかり畳を汚してダメにしてしまったし。踏んだり蹴ったり。

デザイン&筆耕のお礼はパン屋のレジ前とかに置いてそうな小さなクッキー(300~400円)でしたとさ。おしまい。

補足という名のボヤキ:Tシャツの筆耕だけでも5ケタの仕事なんですけどね。

#書道 #書家 #書道家 #芸術 #筆耕  

#デザイン #無償労働  

#無償労働撲滅委員会

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