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東京都現代美術館(MOT)/『翻訳できない わたしの言葉』他

現在一時帰国中なので東京に行ってみたものの、日中はあまりに暑すぎて子どもと美術館に行くことに。日本で子どもと美術館に行くのは初めてだったが、現代美術館のおもしろさをもう知っているので、すんなりついてきてくれた。

子どもが1番気に入ったのは、マユンキキさんのお部屋。部屋にあるものは触ってよいとあったが、子どもは遠慮してなかなか触れなかった。マユンキキさん本人がベッドに座っていることにしばらくして気づいてとっても驚いた。期間中ずっといるのだろうか??壁にズラリと並んでいるぬいぐるみを眺めている子どもに「ぬいぐるみは壁から外せますよ」とマユンキキさんが声をかけてくれたので、子どもはおそるおそる壁から外してはなでたりした。8体ほど外してはなでていた。マユンキキさんのお部屋がちょっと混んできて一旦外に出たが、子どもがやっぱりもうちょっといたいと言ったので、またマユンキキさんのお部屋に戻ってしばらく過ごした。

それから新井英夫さんの展示に行き、水袋を体験できるコーナーへ。高低差ある畳のスペースで寝転んで良いのだが、そう言われてもすぐにパパッとは靴は脱がず、まずは上体のみ畳の上に体を投げ出して水袋をお腹にのせてみた。それから靴を脱いでつま先まで仰向けになると、サイズの違う水袋を順にお腹にのせては、水袋の動きにあわせてゆらゆらと体をゆらしていた。私は少し恥ずかしくて、寝転んでみたもののすぐに起き上がった。

水袋がたくさん

こういう時は子どもの方が作者に近づいている気がする。頭でなんでも処理しがちな大人とは違って、子どもは身体全体で周辺の空気から丸ごと作品を受け止めている気がした。大人なんかもう蚊帳の外で、子どもと作者が2人で話しているようだ。

文庫本のコンパクトさは日本だけのもの

それから美術館内のカフェへ。ゆったりしていてスッキリした空間に入ると、暑さを忘れて気持ちがスーッとした。サンドイッチは全て食べてしまいたいぐらい美味しかった。美味しすぎて子どもはサンドイッチをおかわり。

やっぱり東京は美術館の街だと思う。アジアで一番どころか、世界中の人々を驚かせる充実度だと思う。平日だったが外国人の方々もたくさん見かけた。日本に帰ってきたら、日本中にある気になる美術館を一つ一つ訪ねよう。おばあちゃんになっても。いつも思うのだが、小さい時に好きだったものはだいたい大人になっても変わらない。逆に大人になってから好きなったモノやことはあるにはあるのだが、一時的でそんなに続かなかった気がする。だから子どもには好きなことを沢山見つけてねとしつこいぐらい言ってしまうが、本当は勉強をがんばりなさいと言うべきなのかもしれない。勉強は自分の中でスイッチが入らないとできないと私が1番痛感しているので、なかなか子どもに強くは言えない。
最後はなぜか勉強の話になってしまった(笑)。