美容師との付き合い方
オーストラリアに移住してきて13年目。日本人美容師夫婦と8歳、6歳、2歳の3人の男の子を持つママこと、モンブランです。
俺、かっこいいでしょ的な自信満々な男性が髪を切りに来たら、簡単だ。こんな感じにしたいという写真をみて、そのままコピーをすればいいだけ。最後にかっこいいですねー!!というと笑顔で帰ってくれる。
逆に、そうではない人がくると、大変だけど楽しい。
こんな感じにしたいという写真を見せてくれるが、この写真みたいに切る前に「なぜこの写真を選んだのか?」を聞く。そこに本心が隠れている。この本心をあぶりだすのが、とても楽しい。
【本心】
・かっこよくなりたい。
・もてたい。
・顔を小さく見せたい。
・背が低いのがコンプレックス。
・くせ毛、ストレートが嫌。
・ボリュームがない、抜け毛が気になる。
・ボリュームが多すぎる。
などなど。他にも色々と気になることや悩み事を聞き出していって、最終的に持ってきた写真と悩み解消ワードを入れて、提案する。
例えば、写真を指差して、「全体的には、こんな感じにしていきますが、ストレート毛なのでトップはこれよりも少し短めにして、ボリュームが出やすくなるように切っていきますね」
とういう風に写真のヘアスタイルをコピーするだけでなく、オリジナルを入れていく。
最後にもう一度、ここはこうやって切ったという説明を入れて、スタイリングの仕方を教えて終わりです。
その人が、また来てくれたら、それはカットが良かったから。
すると、もっと本心の悩みが聞き出せるうえ、プライベートの話もしてくれるようになります。そうすれば、その人のことがもっと理解できる。
最初はこの人どうにかしてあげたいと美容師として思うけど、だんだん美容師とお客さんという関係性ではなく、人と人とのつながりのような関係になってくる。
それは、恋愛感情とは違う。
情?優しさ?おせっかい?
私が心に抱いている感情はどれなのかわからないが、その人にとって一番いいことを選んであげたい。
私がたまたまカットすることになった、17~18歳の男子高校生がいました。
最初は、友達3人でやってきた。
誰を担当するかは運だった。
私は、割り当てられた一人を担当した。
その人Iくんといいます。歌手になりたくて、ボイストレーニングに通っていた。いつか、東京にでてBIGになるねん!!っていう可愛い子だった。
髪の毛は、くせ毛が悩みだった。
その時は、カットだけしたが、その後一人でも髪の毛を切りに来てくれるようになった。
「バイトしようと思ってるねんけど、どんなバイトがいいと思う?」と聞かれた。
「歌手目指してるなら、やっぱりそういうプロダクションの人と出会うチャンスがあるバイトの方がいいやんな」
そのころ、大阪(ミナミ)で新しいクラブがオープンしていた。
そのクラブには、アーティストが来ていてた。営業かもしれないが、その時代はまだ、クラブがイケてる場所だった。
すると、Iくんは「じゃあ、クラブで探してみるよー」と言って帰っていた。
2~3か月後、Iくんはまたカットに来た。「求人雑誌を見て、募集してるクラブがあったから、面接行ったら、クラブはクラブでもキレイなお姉さん方が働いてる高級クラブやってん。でもすぐ辞められへんからちょっと働いてから辞めるわ」と言っていた。「新しくできたクラブはプラチナムっていうから調べてみたら?」
「ありがとー」
Iくんおもろーって思いながら、話を聞いていました。
そして、「バイトも決まったし、今日はカットとストレートパーマしてみる?」ストレートパーマは1万5千円くらいだったかな?学生割引が-2000円だとしても1万3千円。しかし、彼の悩みは、前髪やサイド、襟足のくせだった。だから、私は半頭分だけストレートを提案した。もちろん、金額も半額にした。
初めてストレートになった髪の毛を見て、触って、Iくんは笑顔で帰って行った。
それから、2~3か月後Iくんはまたカットにやってきた。
「モンブランさんあのクラブやめて、プラチナムっていうクラブで働くことになったよ!!」
と報告してきてくれました。
「よかったね」と私。それから、「ストレートめっちゃ良かったー!!」と言ってくれました。
そして、カットをして帰りました。
Iくんとの一番の思い出(オモシロ)話。
その2~3年後私は、オーストラリアにやってきた。Iくんは、私の愛弟子に託した。
オーストラリアに来て、2年~3年後私は結婚式で大阪に戻った。
そこで、Iくんに再会しました。
大人になっていた。2年会っていないだけで、こんなにも成長するんだと思いました。
Iくんは、東京で自分のビジネスを成功させていた。
歌手にはなれなかったみたいだが、六本木にオフィスを持って部下を何人かもつ、社長になっていた。
その時に、SNSで繋がった。
私の誕生日に律儀にメッセージを送ってきてくれる。
10年前から1回も忘れずにおめでとうメールをくれる。
本当にありがたい。
その、Iくんも今年で30歳だ。大きくなったなー。
今度、東京に行ったら、1番に会いに行きたい。
そして、私の家族を紹介したい。
自分に合った美容師がみつかりますように…
私の海外育児生活や今までの人生、家族、趣味について(すべて事実)をnoteに全部書いています。そして、少しでも私の記事がお役に立つことを願っています。サポートしていただいたお金は、母に軽自動車を買う費用にあてたいと思っていますのでよろしくお願いします。私に親孝行させてください。