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これからの観光商品企画の良し悪しを左右するのは「取材力」。

コロナ禍下の「観光振興」を考えていく中で、従来の大事なキーワード
「今だけ、ここだけ、あなただけ」3つのうち、今後最も重要になると思われるのが「あなただけ」です。

なぜなら、ターゲットを細かくわければわけるほど、
そこに当てようとしている、観光コンテンツの魅力も多彩に対応できないといけなくなるのですが、商品企画担当者にとっては、そのような「魅力をターゲットごとに発信できるように把握する」ことは、大変難しいのです。
そこに到るためには、これまで以上に、観光の担い手になる方の「気持ち」「考え」に迫ることが必要になります。
しかも、その担い手さんたちは、たとえば生産農家の方だったり、工芸品の職人さんだったりで、客商売とは無縁の人であることが多いのです。
ですから、これらの方の気持ちを確かめるのには一筋縄ではいきません。

彼らの製品にかける思いを知るためには、
「引き寄せ力」「傾聴力」そして「取材力」の3つは必須と言えるでしょう。
引き寄せ力や、傾聴力は、私がここで述べるよりも、多くのビジネス書に書かれているから、そちらを参考にしてくださったほうがいいでしょう。私も特別に自分固有のメソッドがあるわけではありません。
最後の「取材力」については、ひとことお伝えしておきます。

傾聴と取材で最も違う所は、傾聴は相手の話を聞くだけ。つまり、相手がすべてを気持ち良く語り尽くしたらそれが成功という発想です。
一方で、取材とは、こちらがある目的をもって話を聞きだすことですので、より取材する側がイニシアチブをもつことになります。

プロの取材記者、編集者としてこれまで現場で20年以上仕事をしてきた結果、私が感じているのは、うまく行った取材の場合、下記ができていることが多いということです。

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