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ニューヨーク公共図書館の無料ESLに通った感想

10月~12月の間、ニューヨーク公立図書館(通称NYPL)の英語教室に通っていました。これがとても楽しく有意義な経験だったため、流れと感想をまとめてみます。

きっかけ

ニューヨーク公共図書館で無料の英語教室が開催されているというのは、もともと他の方のブログで知っていました。

こちらに来て1年近く経過したものの、高度に発達した文明のおかげで普段は日本人とばかり交流している私。オンライン英会話は1年近く(その前に習っていた期間も含めると1年以上)続けていたものの、一向に英語が喋れるようになっていませんでした。モチベーションも下がってしまい、ストレスも相まってオンライン英会話そのものを止めてしまいました。

しかし、外に出るたび英語ができずおどおどするのもまたストレス。
せっかくニューヨークに居るのだし、オンライン大学の勉強で机にばかり向かっていることにも少し疲れていた頃合いだったため、新たな挑戦として参加してみることにしました。

参加の流れ

①公式サイトで情報をチェック

まず、以下の公式サイトで参加の流れや説明会の開催日付を調べました。
今となってはコロナ?なにそれ?な空気ですがコロナ下ではオンラインで説明会が開催されていたこともあったらしいので、最新情報の確認は必須です。

②information sessionへの参加

公式サイトに出ている日付からちょうど良さそうな日付を選び、事前説明会に参加しました。オンライン予約などというものはなく、現地到着が早いもの順です。私はのんびりしすぎていたため、本来行きたかったセッションの次の回まで3時間ほど待つ羽目になりました。

この日は期間や参加資格などの説明を受けたあと、次の項にあるクラス分けテストの予約をして帰りました。

③クラス分けテスト

事前説明会から数日後、面接テストを受けに再度図書館に行きました。
説明会で渡されたADA Form(Witnessあり)や写真撮影および使用許可などのドキュメント類を提出したのち、テストを受ける流れだった記憶です。私の場合は面接形式のテストでした。

先生にもよるかもしれませんが、私の面接を担当した先生は終始笑顔で、ゆっくり落ち着いて回答できる雰囲気でした。質問内容はベタな自己紹介から自分なりの意見を求められるものまで幅広く、私は拙い英語ながらも楽しく答えていました。

④クラス決め

面接が終わると、自分のレベルと空き状況から何曜日のどこで開催のクラスを受講できるかを案内されます。
私はテストを受けた日が少し遅めだったため、最初はwaiting list(待機リスト)に登録するかオンラインになるといわれました。よくよく聴くと「テストを受けた(大きくて新しくて綺麗なのでおそらく人気の)図書館に通いたい場合は」ということだったため、ここでなくてかまわないからin personが良いと伝えると他の分館を紹介してもらえました。

場所や講義の日程が書かれた紙にはアドバイザーの連絡先も。こういった窓口がきちんと準備されていると知り、心強く思いました。

⑤通学開始

2時間×週2回か4時間×週1回かで開催されているそうで、私は平日週2回通うクラスに入りました。希望者が多い関係で3回以上休むと空き待ち中の人に席を譲らないといけないため、ほどよい緊張感で通い続けることができました。

授業のレベル・内容

実は面接時に自分がどのレベルに分けられたのか聞きそびれたのですが、どうやらadvancedだったようで、私はついていくのがなかなか大変でした(日本人あるある、受験で培った文法力のせいで高いレベルに入れられるわりに実際の英会話にはついていけないパターン)

最初はUoPoepleでいうUNIV1001のような、英語を学ぶ上での姿勢や方法について考えるところから始まり、ディベートやスピーチ、job interviewの練習など幅広く行いました。11月はちょうど中間選挙の時期だったのもあり、アメリカの政治の仕組みや歴史、人権問題など、civicについてもかなり時間を割いて学びました。ニューヨーク州では知事選挙も行われていたため、それについても取り扱われていました。話題が話題のため、空気が若干ピリピリしたこともありました。

文法や単語の確認などESLらしいこともするのですが、advancedというレベルも相まってか、「英語を学ぶ」というより、英語で「(移民が)アメリカで暮らしていくための知識や技術」を学ぶことがメインとなっており、幅広く学ぶことができてとても楽しかったです。

宿題もあるときはありましたが、そこまで重くはありませんでした。ただ、私は英語力にもアメリカのcivic周りの知識にも自信がなかったため、余裕があるときは次の授業で取り扱いそうな内容を軽く調べておくようにしていました。

雰囲気

日本人がやや多めだったものの、生徒の出身国はアジア、ヨーロッパ、中央アメリカなど幅広く、年齢も多様でした。人数は最初は25人ほど居たのが徐々に減っていって最終的には16人ほどになっていました。2か月半ものあいだ週2回顔を突き合わせて話しているので、終盤はかなり打ち解けた雰囲気になっていました。

ちなみに、別の分館で開催されていたcitizenship test対策向けの単発講座にも一度参加したのですが、先生が違うのもあり、また少し違った雰囲気でした。いずれにせよ穏やかな雰囲気で、英会話に苦手意識を持つようになってしまった私でも、話しやすく感じました(話せるわけではない)

おまけ

先生によっても違うのかもしれませんが、ニューヨーク公共図書館は他にもビジネスソフトやプログラミングを教える教室の開催、レジュメ添削なども行っているため、日本でいう職業訓練所のような側面を持っているように思いました。

ちなみに家庭教師のような側面も持っているようです。

私は行くのを面倒がって電子書籍のお世話になっていますが、日本語の本も置いてあるし、ニューヨーク公共図書館、本当にすごい。


ちなみにニューヨーク市内で比較的安価なESLとして、コロンビア大学のESLが良いと聞きました。
先に知っていればオンライン英会話よりこちらを選んでいたなと思います。
こちらも必要に迫られたら行ってみたいです。


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