依存をやめるには、自分で自分の機嫌をとるしかない
好きな人に会いたい。
会えたらその日はハッピー、会えなかったらその日はブルー。
「今日もハッピーに」「今日もハッピーに」
気づけば会えない日に耐えられなくなっていた。
お呼びがかかるのをただひたすら待つ
好きすぎる気持ちをなだめるため、恋愛テクニックなるものを調べてみた。
曰く「押してダメなら引いてみろ」
ガツガツ行くと嫌がられるが、つんとしていれば向こうから来てくれる。
なるほどね、じゃあ私の「会いたい」は伏せて向こうのお誘いを待とう。
待つ。スマホ確認。待つ。スマホ確認。待つ。スマホ確認。
この間、「待つ」は「スマホ確認」のための暇つぶしだった。
「待つ」間にした読書、料理、掃除、その全部がお呼びがかかるまでの待機時間にすぎなかった。
お呼びがかからなかった日、それはブルーな日になる。
「今日一日何してたんだろ」と途方に暮れた。
大好き、でも体が疲れてきた
付き合って半年したころには、朝通勤30分前に送ってもらって、帰宅後30分で迎えに来てもらうのが慣例化してた。
一週間まるまる彼の家に泊まり、自分の家には服を取りに帰るだけ。
一緒に眠る人がいる、自分を必要としてくれる人がいる
こんなに幸せなことってない!
そう思う半面、確実に体は疲れてきていた。
朝早起きるのがつらい。ご飯を食べる時間がない。お弁当を作る時間がない。化粧するスペースがない。持ってくる荷物が重い。
そろそろ同棲かな?そんな時、彼から話がしたいと持ち掛けられた。
「好きだと思えなくなった。別れる準備をしよう」
「付き合ってた期間はいい思い出になった、ありがとう」
頭が真っ白になった。
てっきり同棲しようって言われると思ってた。
必死に引き留めて、説得した。もう一度チャンスをくれと、次はうまくやる、また好きになれるまで待っているからと。
結局、いったん友達に戻ってたまに彼の家で夕飯を食べるようにする、というので合意した。「助かった」そう思った。
家に戻って、ソファとラグしかないリビングで思った。
いつも彼の家にいたから、閑散とした部屋にも違和感を抱かなかった。
引っ越しの時に揃えた食器もきれいなまま。
父が運んでくれたベッドも、数週間前に使ったっきり。
彼が居なくなったら、私に残るのはこれだけ。
その事実が心底怖かった。
1人でも楽しそうな彼に嫉妬。私は1人だと寂しいのに、どうして?
二人の関係に区切りを付けた後は、週に一度のおうちごはんが唯一の楽しみの自分。
一方の彼は意欲的に仕事をして、趣味も全力で楽しんでいるようだった。
新しいゲームして、料理して、提案書作成して、読書して、ジムに通う。
あ、この人は私が居なくてもこんなに楽しいんだ。
単純に羨ましかった。もう一つ、
「この人に左右される自分はもう嫌だ」
と気づいた。
自分と向き合って、学んで、自分を飼いならす
一緒にいる人が誰であれ、相手が自分でない以上自分の思い通りに動かすことはできない。
自分でない以上、相手の意思や不慮の事故で、いつかいなくなるかもしれない。
じゃあずっと一緒にいてくれるのは?寂しさも紛らわせて、楽しんでくれるのは?
自分しかいない。
結局、別れようが分かれまいが、一生一緒にいる確約があるのは自分自身しかいない。
この事実に辿り着いたとき、彼に依存しても何も解決しないどころか、一生同じことを繰り替えすことに気づいた。
アリアナグランデも、元カレ振り返る歌でやっぱ自分しかいねえって言ってたしな…
「自分で自分の機嫌を取れる」ようになれば、他人に慰めを求めたり、その反応に一喜一憂することも減るんだと思う。
まずはお昼に何食べたい?て聞かれたら、候補を2つは上げられるようになっておこう。
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