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ホーチミン 2020年7月30日時点 Covid 19 事情について

解放されつつあった国内事情に再び

徐々に日常を取り戻しつつあったベトナムですが、2020年7月第3週辺りより、Covid 19に関して不穏な様相再び。

99日連続市中感染者が出なかった記録は100日目達成ならず。ベトナム中部にあるダナンという観光都市で、Covid 19 感染者が発生しました。聞いたところによると、海外どころかダナン市内からも過去数カ月は出ていないとされるベトナム人男性57歳。

移動少ない方のようだったと聞いて一度は安堵しかけたのですが、移動や外国人との接触が少なかった「のに」感染してしまった、というのは、それはそれで心配でもあり。

特に発症してからの来院があったとのことで、該当病院は即座に厳戒態勢を敷き、臨戦態勢。あらゆる面でその後、すごいスピードで展開があっているので途中経過記録。


観光都市であることの影響

ダナンはベトナムの中でも一大観光都市。私も何度も行ったことがある上に、大々的な観光施設を作るなど、ベトナムの方にとっても、気軽に行ける観光地として大人気。

そこで感染者が確認されたということは、そこに訪れた人たちにも可能性が発生します。そして彼らは、家に帰る。

国はまだ以前のような開き方をしていないので、需要は国内の人たち。ベトナム各地から多くの人がダナンを訪れていたので、これはもう各地に感染の拡散されたと考えるのが妥当であり、該当地のダナンほど厳しくはないものの、各地に警戒感が走りました。

やっと、取り戻しかけた日常に慣れつつあった頃だったので、冷や水を指されたような感覚。簡単なウイルスではないことはわかっていたつもりだったけど、死者を一人も出さず、厳しい抑制措置で市中感染もあれだけ押さえ込んだベトナムですら、こうなった。


ウイルスはどこから?

今回の最初の感染者の感染経路は不明。ですが…

タイミング的に隔離措置付きとはいえ国を開いてから小1ヶ月が経った頃。どんなに厳しい措置を施しても、2週間無事に過ごしたら絶対に発症しないという保証をウイルスが約束してくれたわけじゃなし。

約束してくれたとしてウイルスがそれを反故にしない確証もないし、反故にした上に奴らは責任を取ることもない。まったく理不尽極まりない。

さらにクローズアップされてるのが、「密入国者」の存在。
周りが海に囲まれてる日本ですら密入国者が摘発されることがあるくらいですから、陸続きの国が周りにあるベトナムでそれが起こらないわけはなく。

感染源が彼らであるとは特定できませんが、国際間の法を犯そうとする人がウイルスを拡散しないための行動を心がけているとは少なくとも思い難く、可能性としてはきちんとした検査や隔離を経た人よりも、持ち込みリスクがあるであろうことは否めない。

もちろん全く他の経路でウイルスが入り込んだ可能性だってある。世界情勢を見ても、本当に厄介なウイルスなんですね。他に類を見ない程、厳しいベトナムの対応下でも、こんなことになるんですから。


目を見張る対応の早さ

ともあれ、相変わらずベトナムの対応は実に速やか。

今回もたった一人の感染者が見つかっただけで、即座にその方の接触者を割り出し対応。判明翌日からは患者と接触した100人以上からサンプル採取。同時に患者が来院した病院の閉鎖。患者と接触した50人以上を隔離。

隔離を強いられた側のお気持ちとしては突然のことで大変だったと思いますが、「社会全体を守るためにすべきことをする」という対応はさすが。とにかく素早い。

前回同様やりすぎとの声もありますが、安全サイドを取って不要なら後から緩める、という考えも一つかと。そして、医療機関が脆弱であるという認識があるので、様子見が過ぎて機を逸することがないようにという意向もあるはず。この辺は、医療機関がしっかりしていて信頼できるキャパシティが確保できている国とは対応が分かれるところですよね。


ダナンの厳しい措置

それらの対応の次には、ダナンは都市隔離的措置に入りました。実は以前の都市隔離中もダナンはとても厳しい処置がされていたのですが、今回もなんと食事に関して、デリバリーもテイクアウトも禁止に。これは厳しい。

ホーチミンやハノイでは前回の都市隔離時、その二つや、食材調達のための買い物は許されていました。そのおかげでそんなに一般市民が助けられたかは、以前書いた通り。

それらが禁止されないことで飲食店が存続への望みをつなぎ、そして私たちは食の確保ができた。サービス提供をする飲食店が全て100%の安全を保障するかと聞かれたら言い切れませんが…

自炊が常でない人は食への安全性の認知も低いことが多い印象。そんな人がいきなり、しかも限られた環境の中で自炊を強いられるのは食中毒などを引き起こしかねない。

ホーチミンも徐々に感染者情報が出ており、一部規制が始まりましたが、以前の社会隔離のように厳しい措置にならなずに済むことを切に願っているところ。


ダナンからの帰郷者への措置

さてここしばらくは私もブログで国内旅行のプッシュをしてたし、実際旅行に行ってた方も多かった。

というわけで、ダナン以外では「7月1日以降にダナンに行って帰ってきた人」に対し、健康状況の申告を行うようにという通達が出ています。

我が家も家人が今月初頭にダナンに行ったので健康状況の申告に行き、一緒に生活している私も一蓮托生とばかりに一緒に申告場所に行ったところ…

「ダナンに行ってない人は必要ないです」

と言われるなど。あれ?
とはいえ、有事となれば自分にもリスクがあることなので、できる限りの対応はしておくに限る、と、家人の検査が済むまでは私も自主的に自宅隔離。

ちなみに申告時に検査もしてもらえるものかと思っていたのですが、検査は後日連絡の上で日時指定されるとのこと。その結果陽性だったら、濃厚接触者である家族も検査、という流れになるのでしょうね。

別の区では、要請されて健康申告に出向いたら即座に検査、というケースもあったようなので、地域によって対応方法が違うものと思われます。陰性結果が出ない限り(私は自主的に)自宅隔離なので早く検査して欲しいんですけどね。


ホーチミン市内で特定箇所に行った人に自宅隔離指示

ホーチミン市内でもチラホラ感染・感染の疑いがある人が見つかり始めて、以下の場所に行った人には自宅隔離および医療申告をするようにという指示が出ています。

・Trieu An病院( 425 Kinh Duong Vuong, An Lac, Binh Tan))
【7月21日21時から22時まで】

・City国際病院(so 3 Duong So 17A, Binh Tri Dong B, Binh Tan)
【7月21日10時から7月22日まで】

・Thanh Danh 2ホテル(so 104 - 110 Duong Chau Van Liem, Phuong 11, Quan 5)
【7月21日午後から7月22日朝まで】

・イオンモールBinh Tan(so 1 Duong So 17A, Binh Tri Dong B, Binh Tan))
【7月22日-26日】

病院が対象箇所に入っているのは気になるところ。
ちなみに医療申告は、以下のアプリから申告できます。

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しかしこの追跡力、すごい。。。
そして即座に該当施設を規制し、影響を受けたと思われる人に呼びかけるまでのスピードよ。。。


速いのは国の対応だけじゃない?

さてここからは私の個人的体験ですが、実は今月の最終週あたりでお会いしましょうという話をいていた人が数人ほど。でもそのみなさんから、

「社会隔離にはなっていないけど自主的に外出は極力避けようと思うので、会おうといてった約束を延期してくれませんか?」

という連絡をいただきました。これ、政府がホーチミンの経済活動に関しての規制を始める5日前の話です。また、8月初めに予定していたブログとお店連携主催のイベントに関しても、参加者さんから、

「自分は直接該当箇所に行っていないが、身辺に行った可能性のある人がいるので自主的に出席を取りやめたい」

という方もおられ、こちらが予定延期を決める前から、速やかな対応をされている方が多かったです。すごい。しかも私からすると当然のことなんだけども、イベントを欠席することに際してのお気遣いまでいただく始末。

うちのブログ、読者さんに恵まれてるなぁ…。
規制該当者でない自分の自粛はちょっとやり過ぎかなぁと思ったこともありましたが、イベントに参加いただいいた方に万が一のご迷惑がかかっては、という気持ちが何より大きく、とはいえお店のご協力もあり、参加ご希望の方には時間の調整もしていただいたのに申し訳ないなという気持ちもあり。

間近でキャンセルだと多少なりともご迷惑をおかけするのは避けられないので少し迷いはしましたが、お店の方も、ご参加の方にもむしろ率先してのご理解をいただけました。

なるほど「価値観が合う合わない」が問題になるのはこういう場面なんだろうなと実感した一場面。有難や。


事態の収束を願いつつ無事に過ごしましょう

というわけで、今後がどういう展開になるかわかりませんが、とにかく先ずは感染防止策を改めて実践、手洗い手洗い。安全に暮らすことが何より優先されることかと思います。

一方で、前回の社会隔離時に比べて世界の状況も冷静に見れるようになった今、ベトナムがどういう方針をとっていくのか、注視していく必要もあると思います。あれだけ警戒しててもこんな事態になるのだし、前回の社会隔離の影響で経済的な問題が本格的に現れてきた時期でもあり。

目の前のウイルスを当面抑えればOK、という段階とはまた変わってきていると思いますので、政府発表には注意を払い、健康を確保しつつ、その中でもできるだけ快適にすごしてストレスを最小限に。

またみんなで安心して集まれるようになったら、今回延期にしたイベントはもちろん、気軽に集まって飲み食いするだけの会なんかもやりたいですね!

2020年7月31日
ちぇり







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