見出し画像

ホーチミンでコロナの集団検査を受けました(2020年4月25日)

突然の通知

2020年4月24日に、住んでいるアパートのマネジメントの方が急に部屋にいらして何事か?と思ったら。

「明日、14時〜16時の間に、ここに行ってください」

とメモを渡されました。
なんだ?と思ったら、Covid-19のテストだという。おや、市中に新規感染者はいないはずだが、うちのマンションから出たか??と思い聞いてみたら、

「いえ、うちのマンションの外国の方は全員なんです」

全員。
その割にはベトナム在住者の方の間でそんな話が出た記憶がない。いつも私が参考にさせてもらっている皆さん方、私なんかより余程情報が早いのに。

といって、断る選択肢はないので「わかりました」とだけ答えて了承。どうせまだ自主的自宅隔離をしており、外せない用事があるわけでもない。旦那さんも一蓮托生なので、ひとまず連絡。

あまりに情報がないので頼れる方に聞いて見た

とはいえ、拒絶する選択肢がなくても、自分が置かれている状況をあまりに把握しすぎなままでいるというのも不安なので、この手の情報はこの手のプロに、というわけで、日頃お世話になっているドクターに聞いてみた。

「こんなお達しがあったんですけど、ご存知ですか?」

すると、まだホーチミンではあまり例がなかったらしく、もう少し詳しく説明を求められた結果、「これに準ずるものじゃないでしょうか?」とのお答え。

あら、知らなかった。
平たくいうと、抜き打ち検査ですかね。ハノイでは特定場所を通りかかった人にランダムに迅速検査を行っていた様子。新規感染ん者がほぼゼロになってた頃の記事なので、念入りですね。

この手の要請は殆ど命令・だけど自分に不利じゃない

ちなみに「あ、それ逃げられないやつですよ」とも言われました。
逃げられない、とは…?

ベトナムでは外国人がどこかに住む際、家を貸した人は政府にその人の個人情報を提出しなければなりません。これは数日ホテルに泊まるときも同じです。ベトナムは国内旅行をする際にもパスポートが必須なのです。

このオーダーはこちらの身元も把握した上で大家を通じて出されてる→拒否すると、滞在や仕事に必要なVISAを押さえられるなど、的確にペナルティを課すことができるんですね。

日本にいる方は「なんて強権的な!」と思われたりするでしょうか。一方で曖昧だったり、役所の人によって対応が違ったりする理不尽に振り回される、こちらでお仕事をされる方などだと「バランス悪いなぁ」と思われたりもするかもしれません。

が、私程度のノホホンと暮らしてる程度の者だと、何かの強制により酷い目にあったことはなく、むしろ今回のCovid-19騒ぎの際には、統制取れててすごいなー、と感心することしきりだったり。

今回のこの検査にしてもそう。収まったように見えても、人が散らばるこれからがまた勝負。リスクを可能な限り下げるために、全数検査はできないまでも、ランダムチェック。意図はわかるし、達成するためのメソッドとしては至極納得できる内容。

というか、逆にありがたい話です。
流石にPCR検査とかではないようですが(それが必要なのはかなりやばい立場にある時だ)都市隔離が緩和され、まだ自分では控えるつもりだけれども、人と会う機会も増えましょう。その時に…

万が一にも人にうつす可能性があると思いながら過ごすのと、とりあえずでも今の所はその心配はない、と思いながら過ごすのとでは大きな違い。万が一にも感染しているのならなおのこと。

そもそもこの検査、無料です。
こっちに不利どころか、ありがたいことこの上ない。
写真は…プライバシーにも関わる場所でのことだったので自粛。でもよくやっていらっしゃるなーと感心するような場面でしたよ!

検査は簡単に済みました

検査は、指定場所まで出向くとセッティングされました。一応ビルの下ではありましたがオープンスペース。エアコンがなくて暑かったですが、密室内に人は集めていないので◎。

入り口にはまず、靴底を消毒するマットがあり、それを拭く別のマットが。係りの人がこちらの両手にアルコールスプレーを吹きつけ、集まった人たちは言われるまでもなくマスク着用。

20人ほどが待てるように設定してある場所には椅子が1.5m間隔で並べられており、受付・検査実施する係りの人らは全員ディスポーザルな衛生服を身につけた上、検査をする人はフェイスガード的なものもしっかりと。

リスト化された検査対象者の確認をしたら名前を書いた容器をもらい、それを持ってすぐ横にある検査場に向かうと、綿棒で喉の奥をグリグリ。別の綿棒で鼻の奥をグリグリ。

気持ちの良いものではないけど、大して痛いものでも苦しいものでもなかったのでちょっと拍子抜け。これで検査終了。

集まる人たちの意識の高さに習う

さて、自分たちが行った時は、まだ椅子に空きがある感じだったのですが、帰る頃になると、椅子に座れず並ぶ人が出てきてました。

が、そこには係の人はいないにも関わらず、みなさん自ら2mほどの間隔を空けて並ばれており、感染を避けるための要項が全て守られていた感じでした。もちろんマスクはみんなしてる。意識高い。

このウイルスは、自分がかからないようにする事も大事ですが、罹患していない(症状が出ていない)のに感染しているケースはあると言われてますよね。だから、

自分が感染する側かもしれない

という意識で接することが大事。これも口を酸っぱくして言われてること。誰かにうつしてしまった場合でも追求ができないことだけに、「知らないうちに人に身体的な負担をかけてしまう」ことになってしまいかねないわけです。恐ろしい。

自分が気をつけてさえいれば自分の大事な人、袖触れ合った人に大変な思いをさせなくて良いのなら、そりゃ気をつけるでしょと思いますよね。逆にいうと、自分が人にうつすことを想定していない振る舞いというのは、周辺の人に対して粗雑な振る舞いをしているとも言えてしまう。

不注意で、自分もうっかりそういう振る舞いをしてしまうことがあるかもしれませんが、自発的に人にうつさない行動を取られているみなさんを見て、今一度、ちゃんとしなくちゃなという思いを深めました。

都市隔離は緩和されたホーチミンですが、今後は、2週間の隔離はされるものの、帰国者の方も増えてくることですし、これからですよね。気を引き締めて参りますっ。

2020年4月26日
ちぇり

この記事が面白かった!なんか好き!と思ってくれたら、サポートを是非お願いします。その金額がこの記事の価値。頂いたサポートは、より良い記事を書くための投資にさせてもらいます!