海辺のケミカルエンジニア

化学工学がすき。もちろん化学もすきです。 化学プロセスシミュレーション、シミュレーター…

海辺のケミカルエンジニア

化学工学がすき。もちろん化学もすきです。 化学プロセスシミュレーション、シミュレーターがすき。仕事では計算検討、試験、小型化学機器導入の支援をしています。 農業分野に、ケミカルエンジニアとして挑戦していきたい。 独立研究者としても頑張りたい。当面は学位の取得から。

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最近の記事

Python : 非線形(連立)方程式の解法

pythonで数値的に非線形連立方程式の解法のメモです。 問題以下の非線形連立方程式を例に解き方を整理します。 $$ \left\{ \ \begin{aligned} & 2x^2 - y^2 = 0 \\ & y = 0.5 \left( {\rm sin}(x) + {\rm cos}(y) \right) \end{aligned} \right. $$ 以下の関数にして、関数のゼロ(root)を探すことで解を得えます。 $$ \left\{ \ \b

    • Python : 常微分方程式

      odeint, BDFの利用について Stiff な方程式なのか、うまく解けなかったときのメモです。 連続槽型反応器の濃度変化をグラフ化したく、常微分方程式を数値的に解くことを考えました。 問題反応器サイズ 1L のCSTRに、反応速度式 $${-r_A = k C_A^{1.558}}$$となる原料を 100mmol/Lの濃度で、流量 10, 3, 1.2, 0.5 L/hrの各流量変化させて供給した。各流量切り替え前には、タンク内の反応成分は押し出して、ゼロの状態から

      • Feynman Lectures on Physicsを読破したい。 https://www.feynmanlectures.caltech.edu/

        • OpenFOAM : Cavity flow チュートリアルをしっかりやってみます。その1

          以下のチュートリアルケースをしっかりとトレースしてみました。 このチュートリアルでは、以下の形状で、上面以外は、壁に囲まれた空間です。上部壁は、x 方向に 1m/sで動いている。以下の図は、サイトから引用しています 初期は層流状態からスタートし、均一なメッシュで、icoFoam(非定常層流解析)ソルバーで、層流、等温、非圧縮流れとして解析します。 準備設定ファイル、計算結果を保存するフォルダを作成、その中にチュートリアルケースをコピーします。以下のコマンドを実行します。

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        • 化学工学
          21本

        記事

          OpenFOAM : 二相流シミュレーションしてみました。

          崩壊する液柱をシミュレーションしてみました。 参考文献:川畑 真一、OpenFOAMの歩き方 (技術の泉シリーズ(NextPublishing)) Kindle版、インプレスR&D、2021 の 5章の通りに従っています。 計算準備領域の寸法などは、参考文献を参照ください。以下の図は、参考文献より、引用しています。 チュートリアルケースをコピーする 計算を実行するフォルダを作成し、その中でチュートリアルケースのコピーを実行する。 cp -r $FOAM_TUTORI

          OpenFOAM : 二相流シミュレーションしてみました。

          OpenFOAMはじめてみました。

          Openfoamをはじめたいとおもいたって、取り組んでみました。 今回は、環境構築のメモです。今回は、ソースコードをコンパイルしてインストールしています。 paraViewは、別のコンパイル済みのものを使うことにしています。 セットアップ環境ハードは、ASUS chromebook Flip CM5 (CM5500)です。 Chromebookのlinux環境の設定は、以下にならって設定しました。 Chrome OSのバージョンは以下のとおりです。 Linuxのバ

          OpenFOAMはじめてみました。

          DWSIM:Compound Separator、Recycle Block(操作シンボルの説明その6)

          プロセスにおいて、原料の消費効率を上げるために、原料を回収し入口側に戻す操作、リサイクルがあります。 そのプロセスのプロセスシミュレーター上での表現を整理します。 DWSIMの紹介は以下を参照ください。 設定ファイル取り扱いは、自己責任でお願いします。 課題背景アンモニアの合成を例にします。 N2 + 3H2 -> 2NH3 N2とH2を反応器に供給し、反応器内で、上の反応が起こるとします。 このとき、反応器の単通過反応率が12%であったとします。 供給した原

          DWSIM:Compound Separator、Recycle Block(操作シンボルの説明その6)

          DWSIM: Specification Block、Controller Block(操作シンボルの説明その5)

          以下の記事で、塩素製造プロセスの反応工程を例にして転化率反応器の説明を整理しました。 供給ガスは、2種類で、供給ガス間のバランスは、量論式と過剰率で関係付けられました。製造量を変更した時には、供給ガス両方の修正が必要となります。 このような時に、製造量に応じた探索作業を実施するときに毎回値を計算して入力しなおすのは手間であるので自動計算する方法の紹介をします。 DWSIM:v6.4.8(執筆時) DWSIMの紹介は以下になります。 設定ファイル条件設定プロセスの検討

          DWSIM: Specification Block、Controller Block(操作シンボルの説明その5)

          DWSIM:転化率反応器(操作シンボルの説明その4)

          塩素製造プロセスの反応工程を例にして、転化率反応器の利用方法について整理します。 DWSIM:v6.4.8(執筆時) DWSIMの紹介は以下になります。 プロセス条件ディーコン法での塩素製造を検討します。乾燥した塩化水素ガスと空気を触媒層に流通させて反応させことを考えます。量論式は以下の通りです。 4HCl + O2 -> 2H2O + 2C;2 塩素の目標製造量を1,000kg/hrとします。酸素は、量論比に対して35%過剰での供給で、塩化水素ガスの反応率を60%

          DWSIM:転化率反応器(操作シンボルの説明その4)

          DWSIM:蒸留塔計算、エタノール濃縮-供給段の影響

          DWSIMでのエタノール濃縮プロセスについて供給段の影響についてのCase Studyを整理してみました。 DWSIM v6.4.7(執筆時) 以前に整理したエタノール濃縮の検討内容は、以下になります。 DWSIMの紹介は、以下になります。 プロセス状況を整理5%エタノール水を70%upまで濃縮することを以前に検討してみた。 蒸留塔のプロセス構成としては、22段(コンデンサー、リボイラーを1段とカウント)で、供給段は、5段目(コンデンサーが1段目であるので、6段目に

          DWSIM:蒸留塔計算、エタノール濃縮-供給段の影響

          DWSIM:PH図の書き方(ヒートポンプの補足)

          DWSIMでのPH図の書きかを説明します。PH図は、X軸に比エンタルピー(orモルエンタルピー)、Y軸に圧力をプロットしたものです。 以前に書いたヒートポンプの話で登場した図です。冷凍サイクルなどの検討をするときには、TS図よりもPH図のが、直接、エンタルピーをもとめれるので一般的には利用されると参考文献にあります。 DWSIM v6.4.7(執筆時) 以下は、DWSIMの紹介です。 以前に書いた、ヒートポンプの計算例です。 DWSIMでの設定Compounds:イ

          DWSIM:PH図の書き方(ヒートポンプの補足)

          DWSIM:蒸留塔計算、エタノール濃縮

          DWSIMの蒸留塔モデルで、エタノール濃縮プロセスを計算してみる。 DWSIM v6.4.6 DWSIMについての紹介は以下を参照ください。 計算条件供給条件は、5%エタノール水を温度は25℃で供給する。供給量は2000kg/hrとする。 これを70%付近(できればup)まで濃縮することを考えてみた。 DWSIMでの条件設定今回設定したファイルは以下になる。取扱は自己責任でお願いします。 Compounds:Ethanol、Water Property Pack

          DWSIM:蒸留塔計算、エタノール濃縮

          DWSIM:蒸留塔(操作シンボルの説明その3)

          DWSIMでの蒸留塔の計算方法について整理します。操作シンボルの蒸留塔の説明です。 DWSIM v6.4.6 DWSIMについては、以下を参照ください。 シミュレーションのシンボルメイン画面のFlowsheetの下側に操作シンボリタブ切り替え画面がある。 Columnsタブ このタブには、4種類のシンボルがある。ChemSep Columnは、DWSIMをインストールするときに、同時にインストールできるChemSepでのカラムシミュレーションになる。 Distil

          DWSIM:蒸留塔(操作シンボルの説明その3)

          DWSIM:ヒートポンプ

          DWSIMでヒートポンプを模擬してみました。 水道水を井戸水を利用して温水にすることを例として考えてみました。 DWSIM v6.4.6 DWSIMの紹介は、以下になります。 検討状況以下のような装置をイメージしています。(流れのみです。機械、ハードの詳細は未検討です。) 地下水は、豊富にあるとします。地下水の温度は、25℃、水道水も25℃としました。 熱を組み上げてくる媒体は、イソブタンを選びました。(操作域で液化、気化などがうまくいくものを選ぶ。エアコンの冷媒

          DWSIM:操作シンボルの説明 その2

          DWSIMに設定されている単位操作(操作のシンボル)の説明です。 DWSIM v6.4.6 DWSIMの概要は以下を参照ください。 シミュレーションのシンボル メイン画面のFlowsheet下側にタブがあります。 Exchangersタブ Cooler シンボルは、Material Streamから熱取り除ける。熱量は、Energy Streamをつないで計算される(外部とやりとりできる)。 Heaterシンボルは、Material Streamに熱を加えることが

          DWSIM:操作シンボルの説明 その2

          DWSIM:操作シンボルの説明 その1

          DWSIMに設定されている単位操作(操作のシンボル)の説明です。 DWSIM v6.4.5 DWSIMの概要は以下を参照ください。 シミュレーションのシンボルメイン画面のFlowsheetの下側に操作シンボリタブ切り替え画面がある。 Streamsタブ Material StreamとEnergy Streamがある。量、組成、自由度に従った示強性変数を入力することで、状態が計算(シミュレート)される。プロセスシミュレーターは、この状態計算が主になる。他の操作シンボ

          DWSIM:操作シンボルの説明 その1