【PCR検査の体験記】知らんやつに7日間と3万円を奪われた話

発熱やせきなどの症状が出ている人はこの記事向けではないです。
公費で検査を受けられる可能性がありますのでこのリンクから相談しれ

感染者接触確認アプリから通知？　そこに指定の連絡先載ってるだろうが
こんなとこ見てないでまずアプリ内から報告しれ

ここは無症状かつ感染者と接触した疑いがある人向けに
「痛くなかったから臆してないで検査受けておいで」「必要以上に怖がらないで」って言ってるだけのレビューです

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このnoteでわかること
・アプリからコロナ感染者との接触が確認されるとどうなるの？
・大丈夫そうだけど一応検査受けなきゃ……どうすればいいの？
・検査ってキツいの？

厚生省が出してるCOVID-19感染者との接触確認アプリ「COCOA」から『感染者と接触したっぽいッス』という通知がきたので、PCR検査を受けてきた。
色々調べようと思ったんだけど、検査ってどういう事するん？　みたいな利用者目線のレビューが全然なかったので、メモ代わりに残してみる。

あくまで全国でできる検査のたった1件を『自費で』『無症状の自分が』『陰性だろうと確信がある状態で』受けたってだけなので、土壇場でやり方とかがまた変わってくるかも。指定医療機関の指示に従うのが一番大事。

きっとたくさんいるであろう、感染したかどうか不安な人、COCOAから通知が来てるけど勇気がなくて打ち明けられない人とかが「なーんだ」って思えるようになるといいね。

★結論

いたずらに不安を煽りたくない、デリケートな話題なので先に結論を書く。

・検査はとっても簡単だし、辛くもなんともない、是非もなしいざ行かん
・自費の場合、料金は保険適用外だしクソ高い（20分コースで3万）
・保健所の人も、厚生省の窓口さんも、医療従事者の人もみんな大変

とりあえず接触の疑いがあって、金銭的に余裕がある人は行ってもだいじょうぶ。
金がない人は『陰性だと思うんですけど～万が一陽性だったらやばいじゃないですかぁ～経費で落としてくれたら会社の安全守れるんだけどな～自宅作業でもいいんですよぉ～』って会社家族学校にゴネろ。直の上司でもいいけど、いきなり総務・人事・HRあたりにゴネるのおすすめ。現場を維持したい人より組織を維持したい人のところへ行くのが正解だゾ☆


簡単な連絡手順とかもまとめたいんだけど、感染経路とかによっても変わるかもしれんので、ここからは時系列を追って経緯を書くね。

●経緯

一応スペック
・都心で働いてるIT系の人（底辺）
・10分くらいの電車を乗り継いで通勤。友達もおりゃん
・接触確認アプリは6/22から入れてる

先月のある日、馬鹿ｈ……twitterのフォロワーがホーム画面スクショを晒してるのを見て、そういや最近チェックを怠ってたなと接触確認アプリ「COCOA」を起動する……と、その瞬間に通知がきた。

感染者との接触が確認されました。現在の症状をコチラからご連絡ください（要約）

まず最初の感想は「ウッソだろ」。とはいえ事実としてCOVID-19に関する周知で言われているような症状も出てないし、ぼっちなので周囲に濃厚接触者もいない……てことで体調に関してはあんまり不安なかった。落ち着いていられた。

接触日を確認（ｎ月ｎ日にｍ人と接触しましたーというのが確認できる）すると12日前。ほぼ2週間経ってるじゃねーか！

14日ぐらいが潜伏期間とされてて、隔離とかの目安になってたはず。これは正しい知識をぜひググってもらいたい

とはいえ「何もないから大丈夫」という楽観視は愚民のやることなので、
念のためまず会社に報告。まー大丈夫だよねという結論になりつつも、「でもPCR検査は受けてきて」と指示をもらい、安全確保のため俺は会社というマルチ部屋からキックされる。結果的に安全が保証されるまで7日間、出勤せず家で作業した。ぱおん

作業はクソ捗った。

●ファーストコンタクト（アプリ内から連絡）

ほんで疑いがある以上、とりあえず相談しなくちゃねということで
アプリに表示された連絡先を押してみる。

アプリからの連絡方法は2種類用意されてる。
・症状あります？　みたいな簡単な設問2個に回答するタイプ
・指定のフリーダイヤルにかけるタイプ。9時～5時しか繋がらないっぽい

結論として俺はどっちでも変わらなかったけど、メンタル安定させたいなら後者がおすすめかな。お役所だからなかなか繋がらんし、電話口の人も連絡の集中砲火で疲れてるっぽいけどな。

30分かけても電話が繋がらんので、
ためしに回答するタイプの方もやってみた。

今、発熱やせきなどの症状はある？
⇒いいえ

↓ NEXT ↓

周囲でさいきん関わった人に感染者はいる？
⇒いいえ

↓ NEXT ↓

OK！　お大事に！
経過観察して体調おかしくなったら再度連絡してよな！

俺「は？」

自分コロナなのでは……って不安になってるところにコレきたら
年齢くってる人とか耐えられないんじゃなかろうかｗｗ

事実自分も「ホントにこれでいいのか……？」と感じたので、
とりあえず電話をかけ続ける。

後になってわかるんだけど、そもそも接触（濃厚以外）したけど症状がなく、会社の安全を確保するなどの理由で「一応」検査を受ける人ってのは
ハナっから自分で病院探して検査予約することになるらしい。

そういう設問フローチャート作っといてほしいわ！
「バッテリーかな。ライトは点く？」とか「今、好きな人がいる？」みたいなやつ。

●サマルトリアの王子

しくじり体験談なので、手順を知りたいだけの人は
ここは飛ばしてOK

そして90分ほど格闘して、ようやく電話がつながる。
俺は2分おきに電話をかけたけど、電話応対自体は3分くらいだったから3分おきに電話すればいいと思う。
尼や楽天でやるニンテンドースイッチの争奪戦より遥かにイージー。

電話の人、めちゃくちゃ疲れてたけど怒ったりしないで
真摯に対応してくれた。絶対ひっきりなしに電話きて疲れてるのに。

経緯を説明したけど、結果はアプリの設問と同じく「お大事に」だった。
どうやら症状的には安心なんだけど、あくまで目的は陰性を証明することなので、「会社からの指示でPCR検査しなきゃなの～」ということも伝えてみる。
アプリの設問のほうじゃこういう細かい事情伝えられないから、やっぱ電話の方が伝える側は安心だよね。

簡単に個人情報を投げると、居住区の相談窓口を教えてもらえた。

これはネットで検索すれば一発で出るんで、同じ境遇の人は最初からそこに連絡すればいいです。
……というより、連絡する必要すらたぶんないです。ないけどケースバイケースかもしれんので、一応してもいいかもね……

その後、居住区の相談窓口へ電話……ここもお役所なので全然出ねえ！
やっと繋がっても「国からお金出ないけどいい？　いいなら自分で病院探して受けてきて～」みたいな感じになる。別に塩対応じゃないよ。俺みたいな情弱から連絡来まくって疲れてるんだよ。

不安になる造りは整ってるけど、対処法をスムーズに知れる造りは整ってないの。

……でも、それは医療従事者も一緒だったんだけど。

区のHPには「無症状でもここから相談して～」みたいな感じでさっき連絡したばかりの窓口が載ってたりして、その後もたらい回し無限ループ。
結局どこ電話すりゃええねん！　みたいな感じで2時間ぐらい潰した。なんなら同じところに2回電話かけた。これドラクエ2の序盤でやったぞ！

？？？「いやー　さがしましたよ！」

結果としては「○○（居住地） PCR検査 自費」でぐぐって病院探して
予約入れるのが正解だったっぽい。

繰り返し断っておくけど、症状がある人は別に専用窓口あるからな？
最初に電話した段階で案内されるから問題ないと思うけど。

●実際にPCR検査を受けてみようの回

通知確認から都合5時間あまり。ようやく正解にたどり着いた俺。
5分くらいで受けられそうな病院を発見し予約。値段が高いからか、3日ぐらい先はけっこう余裕ある感じだった。（2020年7月時点）
それでも翌日とかは「空き残りわずか」だったけどね。

さっきも書いたけど、やっぱ自費でのPCR検査は俺みたいな「陰性を証明したいだけの人」が前提っぽい。どの病院も「これそういうんじゃねーから！　ホントにコロナかもと心配な奴は指定窓口いけ！　こっち来んな！」って結構キツめに書いてあった。
つまり、そういう連絡が多いってことだよね。これ。

たぶん色々気になると思うんだけど、病院に電話で問い合わせとかは極力しないで。病院側も迷惑してるのか「問い合わせ電話やめろ」ってわざわざHPに書いてるレベル。
ネットで見つかる以上のことは見つからんからマスクして金もって手ぶらで行け。

2日後、病院に赴く。この時点で接触から14日経ってる。
「おせーよ検査対象外だわ」とか言われないかが一番心配だった。

ちなみに診察終わるまでずっとマスクはしたまま。外しちゃだめらしい。
受付で軽く問診票（最初にアプリでやったのと同じぐらいのレベル）を書いて、看護師さんと雑談したあと医師と雑談。
ここで医師のセリフにめちゃくちゃ驚いた。

「アプリで接触を知ったんですね……え、このアプリって接触が確認されるとどうなるんですか？」

●現場まで届かない情報

検査の内容に関しては次の章にまとめたよ。

先に言っておくと、医療従事者の皆はメディアとかの情報に踊らされながら、まだ確立していないフローに悩まされながら、とても一生懸命やってた。
そういう疲労感と、「絶対食い止める」みたいな使命感みたいなのがひしひしと伝わってきてた。すごかったよ、彼ら。


「（知らんのか）」
コブラみたいなことを口走りそうになったけどこらえて、「スマホ出して平気ですか？」とか一応確認しつつノリノリで説明。
一緒にいた看護師さんも「未来ずら～」みたいな顔で画面見てた。

病院のHPや厚生省のページには「PCR検査の結果は混雑状況にもよるけど2日くらいで出る」と書いてあることが多い。（ちなみに陽性のときは結構早めに連絡くるらしい）
でも医師は困った顔で「たぶん……出てると……思う……」みたいな感じだった。あー、まだ急場で不安定なんだな、って色々察した。

もっとちゃんと感染の疑いがある人が来るまでのフローとかをしっかり周知してあげてほしい。まじで。ブランディング目的でメディア使って周知してる場合じゃないわよ偉い人。

受診自体は20分くらい。ほんとすぐ終わった。

●検査内容（その20分でやったこと）

ずっとピペットみたいなやつにツバ吐いてた。

最初に「検査全然きつくないよ！」的なことを書いたと思う。
へんに誤解されたくないんでそうしたけど、いやホント、くっそキツかったわ、あれ…………

PCR検査って涎で検査するものの他、
（病院勤務の母親曰く）インフルみたいに鼻グリグリするやつもあるらしい。その情報はネットにはなかったんだけど……

俺が行ったところは涎を使うものだったから、痛みとかゼロ。
別室に案内されて、何ccだろ……尿検査で使うスポイトぐらいの大きさのシリンダー渡されながら「この目盛りまで涎いれてね」って言われた。涎マニアは今すぐ履歴書送るのオススメ。

で、これがとてつもなくキツい。
だって普段、そんなに大量にでろ～～～～って涎集めることなくね？

「あと何回……まだ1/3くらい……早く、早くしないｔ『終わりましたかー？』すいませんまだですー」みたいな感じ。これ2回やった。途中ちょっと気持ち悪くなったもん。イビルジョー狩るハンターの気持ちすげえわかった。

前日食ったLemonの味思い出したり、胸に残り離れない苦いレモンの匂い思い出したり、梅干しのことで頭いっぱいにした。よくある通説ではあるけどさ、マジであんなに必死に頭を梅干しで埋めることってない。片思いしたメンヘラみたいだった。ふふ……まゆですよぉ…………的な。

なので口乾かない人なら10分ぐらいで終わっちゃうかもしれん。
最終的に上体を前かがみにすると【加速（ヘイスト）】できることがわかったので、終盤はそれで一気にペースアップした。
痛みも苦しみもないのにあんなに辛いと思ったことはなかった……。

PCR検査のほうは食事制限とかないっぽいから、飯食ってすぐ行くなり水飲んでおなかタプタプにして行くのオススメ。これ書きたいがためにこのレビュー書いたまである。

※PCR検査はないっぽいけど、血液を採取して「過去コロナになってるかどうか」を診断する抗体検査はわからないので、自分が受ける検査をきちんと確認してね。

●おわりに

事前に言われてた通り3万支払って病院を出る。本当に検査は簡単だった。喉カラカラになったから速攻水分補給はしたけど。

病院出て秒で上記のエピソード忘れるぐらいシンプルだった。「こんにちは～LI○Eのキャンペーンなんですけど、今日は高校お休みですか～？」と学生に間違えられた思い出で全部塗り替えられたし。おのれゆるさん


Abemaニュースで見た記憶だと、7月末の時点でアプリに「陽性者」として登録してるのが92人だったっけ？
登録者が増えると、こういう「ウィルスには困ってないけど、陰性でない可能性がある」という状態に困らせられる人も増える。
※ “俺がかかっているわけない”という妄信も危険だけどね

こういう人たちにとっては「もし自分が陽性の場合、この2週間の間に誰かにうつしてしまったかも」ってのが最大の懸念だと思う。それを知るためにはやっぱ検査を受けなくちゃいけない。

もしいま通知に……というか、具体的にどんな流れなのかわからない。けど社会的に死にたくないって震えてるような人がいるのなら、この記事で流れを掴んで、周囲の人を守るつもりで思い切って電話してみてほしいと思う。

ということで、どこぞの知らん奴から遠隔攻撃を受け、体に影響はなかったものの7日間と3万円を奪われた奴のレビューおしり。
こういうことがあるから非感染者も「対策してるし」とか言って安易に外ふらつくんじゃねえぞ！　自粛はみんなの7日間と3万円を守るためにあるんだぞ！