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第一志望に落ちた。でもお笑いが好き。

第一志望としてきた誰もが知るお笑いNo.1企業からの不採用通知が届きました。この一年間「お笑いを仕事にしたい!」という思いで、就職活動を行い、何度も劇場に足を運び、それまで見たことのなかった様々なバラエティ番組を勉強という名のもとに見漁ってきました。

私は運の良いことに、これまでそれなりに時間をかけて手に入れる努力をしたものが、手に入らなかった経験がありませんでした。受験はすべて第一志望に合格してきたし、部活の試合も目標としていた勝利は勝ち取ってきたし、資格試験も大概は一発で合格、一度不合格をもらったとしても再チャレンジして最終的には合格してきました。

私の母はよく言っていました。「あなたは挫折した経験がないから心配だ」と。母は私に挫折を経験させるために、私に英検や漢検を受けさせてきたらしいです。大人になってから初めて挫折を経験すると立ち直れなくなるかもしれないから、と。そんな母の心情とは裏腹に私は挫折らしい挫折を経験せずにここまで育ってきてしましました。

今回の不採用はそんな私にとって、初めての不合格です。

自分にプレッシャーをかけるために家族や友人に対して「お笑いを仕事にしたい」アピールをしてきたために、こういう場所で夢に破れました報告をしないといけないのがちょっときついです。自業自得ですが。

劇場に通いながら、テレビを見ながら、ラジオを聴きながら、夢見てきたあのお仕事の世界に、少なくとも次の春、私がいることはないんだと思うと、何を見ていてもギューっと心が締め付けられます。

そんな風に辛くて悲しくて絶望する感情がある一方で、私の心は意外と晴れやかです。

理由はいくつかあります。一つ目は、後悔のない面接をした上での不採用通知だったこと。例年、吉○興業の面接は集団面接で5人ほどが一気に面接をされるため、メンバーによっては私のアピールタイムが十分にない状況も生まれる可能性があったのですが、今年は新型コロナウイルスの影響でオンラインによる面接が行われ、社員の方と個人で30分も面接をさせていただきました。

面接の中で私の入社意欲やその根拠となる私の強みを十分に伝えることができました。もっとああすれば良かったとか、一緒に集団面接をした相手が悪かったとか、そういう言い訳をする余地が一切なく、ただただ私の実力魅力がその企業には合わないと判断された結果だと思うことができました。

二つ目は、これからも私はお笑いが好きだという事実は変わることがなく、今後お笑いに関わる仕事ができる可能性がゼロになったわけではないことです。第一志望に落ちたその日でさえ、バラエティ番組に出る芸人さんたちは私を大笑いさせてくれます。それが私が仕事にしたかった「笑い」の力です。勉強と称して見始めた数々のバラエティを私は今後も見続けるでしょう。

そして、最近ではそういった企業に勤めずとも、お笑いと関わる仕事をする場は無限にあります。これも本気でお笑いと向き合ったからこそ知ったことですが、会社員をしながら漫才をする人もいるし、芸人をしながら医者や会計士をする人もいるし、noteでお笑いの記事を書く人もいる。今や私たち学生が一年間就活をするくらいでは到底分からないほど働き方やキャリア感は多様だと思うのです。だからこれが私がお笑いを仕事にできる人生最後のチャンスではないと心から思っています。

三つ目は、落ちたことすら後々おもしろエピソードとして話せるじゃん。という芸人さんのすべらない話マインドを身につけてしまっていることです。「高学歴で海外経験もあるのに本気で吉○興業を第一志望にして就活してた」ってめちゃくちゃおもしろくね?その時点で商談とか会食で相手方の心掴めそうwって思ってます。

お笑いを好きになった時点でもう私の人生はどう転んでもハッピーものになることが確定していたのかもしれません。どんなに気分が落ち込んでも、思わず笑ってしまうシチュエーションに自分を持ち込める手段を私はたくさん持っています。

悔しいし、悲しいし、恥ずかしいけど!!

なんか笑えちゃって、これから先の自分が楽しみでもある!!!

お笑いに捧げたこの一年は、決して無駄じゃなかった。

私にハッピーライフを確約してくれたお笑いに、

私はこれからも恋をし続ける。

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