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仕事始めは金柑の収穫とジャム作り。

実家の庭に1本の金柑の木がある。
「金柑は金運の木」という祖母の教えで庭の中心に植えられ、物心ついた頃から毎年お正月の時期には可愛い黄色い実を鳥たちと分け合ってきた。

母と姉は脚立が得意ではないので、昔から父と私が収穫担当。父が高齢になり脚立が危なくなってきたので、昨年から高い所は私の仕事になっている。

今年は迷ったのだけど、あと何度会えるか?どっちの方が後悔しない選択か?を考え、12月中旬から外出を控えて帰省することに。姉は医療関係者なので、食事は3か所に別れ、家の中でもマスクの厳戒態勢での滞在。

金柑は一度も収穫されることなくたわわに実っていて、「ちょっとでも色ついているものは全部穫って!ついでに剪定も!」とお願いされ、結構な大仕事になった。

金柑の収穫はいつも滞在最終日の午前中。日向ぼっこをしながら監督をする父と、次々と金柑でいっぱいになるザルを運ぶ母。いつの間にか姉も出てきて、収穫終了後は庭で家族団欒のおしゃべりタイムになった。

私はオンラインでも全く抵抗がないのだけれど、父は電話ですら口数が減る昔気質の頑固親父タイプ。最近は咳が出やすいので家族以外との会話がめっきり減っていたようで、1年ぶりに会う私や夫との会話はずいぶん気分転換になった様子。特に、最後の日向ぼっこは、ポカポカ太陽の下でリラックスした時だからこそ出てきた話も多く、やはり帰ってきて良かったと実感した瞬間だった。

さて、自宅に戻って翌日、仕事始めは金柑の仕分けとジャム作り。
昨年の春夏に支援サイトで箱買いした河内晩柑で初めて作ったジャムが思いの外美味しく、ちょうど年末で終わったので、色付きの弱いものや傷ありのものはジャムにすることに。

年賀状のチェックや荷物の片付けを済ませて、午後から仕分け〜下茹で〜カット。砂糖を加え馴染ませ、夕食後、焦げないようにコトコト煮込み。
家中の空き瓶を煮沸消毒して詰め、ほぼ1日かかりの作業。

黙々と料理するのは瞑想モードで好きではあるけれど、金柑って小さくて種も多く、かなりの手間。

前日の脚立作業の筋肉痛に加えて肩凝り発生。
終わった時にはかなりの達成感!
新年早々良く働きました。

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これまで仕事といえば、会社に行くか、PCに向かうか、誰かに会うか。
半日以上もかけてジャムを作ろうなんて、ステイホームで時間ができ、コロナ支援で箱買いをするまで考えても見なかったし、ジャム作りを「仕事」だなんて思いもしなかった。

だけど、作ってみたら無農薬、無添加、白砂糖不使用のジャムなんてなかなか売っていない。そして、半年近くおやつタイムを様々に彩ってくれ、身体にも負担なく、舌も心も豊かに過ごせるジャムは結構な価値があるものだと気づいた。

夏の河内晩柑は、高齢者の地主さんが収穫できなく放置されていた木から、居酒屋をされている方が収穫されたもの。実家の金柑も、きちんと収穫しないと翌年の実の出来が悪くなるという。収穫さえすれば、毎年こんなに多くの実をつけるなんて、自然の力ってすごい!!

私が思ってきた「仕事」の概念とは異なるけれど、自然の恵みを大切にすることや、家の役割を継承していくこと、食の管理・安全な保存食作り、なども大事な仕事だと最近つくづく思う。

2021年は早々に再度の自粛生活がスタート。

こんな時だからこそ、今までの生活様式や仕事に拘らず、自分も周囲も豊かになる働き方や生き方にシフトして行きたい。



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