見出し画像

厄年の大傷を癒やした4つのフィトアイテム

先日、定期検診で虫歯が見つかり、いきつけの歯医者で治療を行うことに。
初期段階で発見してもらったので、比較的イージーな施術だろうと治療台に座った。痛いの大嫌い人間のわたしにとって最大の山場・麻酔を終え、効いてきたところでギュイーーーンと削る作業がはじまる。すると事件はすぐに起きた。

「(いっった…… )」
ギュルギュルギュル〜〜〜〜〜〜〜〜〜という音と痛みとともに、舌の裏に今歯を削ってていたであろう器具が触れた。瞬間的に、ベロが傷ついたことはわかった。
それでもさすが、先生は冷静。
「あとでやりますからね」「◯◯(知らん器具名)持ってきて〜」
としばらく施術が続き「一度口をゆすいでください」と。
大ごとではなさそうと安心したその瞬間、ゆすいだ口から出てきたあかん量の血に卒倒しそうになった。そして先生から想像していなかったひとことが放たれた。

「今から、舌を縫います」

舌切りスズメ、もしくは時代劇でみる裏切り者以来のできごとはないのか。
舌って縫えるの?
歯科医って縫えるの? etc.
わたしの頭はフル回転だったが、それ以上に先生の施術はスピーディー。
「ちょっとチクっとします」と言われた通り、思ったほどではない痛みがあった。それでも“あぁ、今舌を縫っている”と想像しただけで恐怖が倍増。そのあと血が止まらなかったらしく、おかわり縫合も体験。2針縫い、虫歯治療の方も無事済み、わたしは歯医者をあとにした。わずか1時間弱のできごと。
こんな珍事、起きるんだ……またしても。

1年前、36歳の大厄(数え年で37歳ね)。
飲み会で記憶を飛ばすほど酒を飲み、ひとり帰路へ。次に覚えているのは「痛ってぇ〜」と我に返り、地面に倒れているシーン。口元をおさえた手が松田優作の「なんじゃこりゃ」状態。舌触りで歯が折れていることもわかった。あぁ、転んで口から激突したんだ。
申し訳ないと思いつつ、119番通報。夜間救急で診てもらい(今でも忘れない若手イケメン医師のあきれ顔)、ガーゼだらけで帰宅した。


結果、人中・唇をデュルデュルに切り、口腔内にも傷、そして前歯を3本失った。アラフォーがドリフ顔である。約2か月の治療で新しい前歯を手に入れたものの、退職したばかりのわたしにはケガ以上に痛い出費となった。

とまぁ、絵に描いたような大厄の惨事だったのだが、今年も引き続き後厄なのを忘れていた。またしても口の中。そして今度はなんかもっとレアケースで不可避な事案。口は災いの元すぎる。

長くなったが、そんなわけで、こんな大傷にもフィトテラピーは役立った。傷の治癒というよりも、気持ち面でとても癒やされたアイテムたち。こんな珍惨事はごく稀だとは思うが、後世のためにその4つをご紹介。

●バレリアン

中枢神経に働きかけてくれることで、神経性の「眠れない」に効果が期待できるハーブ。あまり聞きなれない植物で、わたしもフィトテラピーを学ぶまでは知らなかった。
ただ効果はてきめん!
歯折り時も舌縫い時も、思いのほか精神的ショックを受けたようで、眠れなかったのだが、寝る数時間前に飲用してみたところ……気付いたら朝。スッと寝付けたのである。
巷にはハーブティーだけではなくてサプリなんかも意外に売っている。
寝付きの悪い方や、不安や緊張で神経ビンビンの方はぜひ。
※妊娠中・授乳中・運転前などは避けるなど、使用上の注意あり

タンチュメール(チンキともいうハーブ抽出液)のこちらは、水で薄めて飲めるので手軽でおすすめ。わたしもこれを使用。

●ラベンダー

言わずもがな万能ハーブのひとつ。香りによるリラックス効果はもちろん、キズや日焼けなどの皮膚再生にも使えるハーブ。
わたしの場合、不眠に関しては、バレリアンと併用し、精油をガーゼなどに垂らして枕元に置いた。転んだときにできた手足のキズについては、膿が落ち着いてきたところで、精油+キャリアオイルを塗布。今ではどこをケガしたか覚えていないほどきれいに。

●ティートリー

ラベンダーと並ぶわたし的2TOP。抗ウィルス・抗菌作用があるといわれていて、香りはちょっとスパイシーでリフレッシュできる。
今回、口の中を清潔に保つ必要があったので、フィトテラピーを学んだ先生のアドバイスで、うがい時に精油を使用。実際どれほど効果があったのかは測れないが、それでも"対策をしている"ということで気持ちが楽になった。
※精油について日本では基本「原液使用NG」となっていることが多く、また種類も多いため、商品を選ぶ際は要注意&自己責任で

●ラズベリーリーフ

フィトテラピーのスクールで学んだティザンヌ(ハーブティー)の魅力。
なかでもお気に入りがこのラズベリーリーフ。うるおい成分が含まれていて、粘膜強化が期待できる。ヨーロッパでは出産準備に使用されているというほど。女性のからだと好相性だと定期的に淹れていたが、今回、口の中=粘膜とばかりしこたま飲んだ。

みんな大好き、これも「コスメキッチン」にもあるのでぜひ。


舌縫い1週間後の通院では、経過も良好ということで無事、抜糸が完了。
ペコちゃん顔をするにはまだまだ鍛錬が必要だが、徐々に舌の動きも回復していくとのこと。

歯医者通いの友人たちを恐怖に陥れたこの事件。
一応先生に「今後どうしたらいいですか」と聞いてみたところ、「とにかくリラックスして治療を受けてください」だそう。
先生曰く、人間の舌というものは、無意識で違和感の方向を探ろうとするのだという。今回わたしは左下の虫歯治療だったので、そっちの方向にベロが動いちゃったみたい。麻酔もしていたから患部は感覚がないけれど、身体は緊張でガッチガチだった。先生も舌の動きを予測しながら治療を行っているけれど、わたしの舌が予測を超える動きをしたので、対応が間に合わなかったとのこと。

え、どんな舌使いやねん……

新たな疑問が生まれたが、それでも歯医者で自分の口の中を委ねることに恐怖心はなくなった。

みんなも、リラックスして治療を受けようね!笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?