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超健康研究オタクが解説するマインドフルネス・瞑想 最強の解説#2 [脳について]

前回#1の記事ではなぜ現代人がマインドフルネスや瞑想をするべきなのかその理由と入門的な瞑想の仕方を解説しました。

今回は瞑想が必要な理由を脳に注目して、少し医学的な視点で解説します。

1.脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」とは?

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脳には様々な部位があり、その部位に応じた機能があります。脳が疲れる時に最も関連する脳の機能は「前頭前野」と「後帯状皮質」という部位が司るデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)と呼ばれる働きです。

このDMNは記憶や感情と密接に関係していると言われており、過去の記憶と感情をつなぎ合わせる時に重要な働きをします。

DMNには次のような特徴があります。

意識的な活動や集中している時にDMNの活動が低下し、何も意識をしていないアイドリングの状態にDMNが活性化するというものです。

2.DMNはエネルギーの浪費家

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DMNは「心が彷徨っている時に活動する回路」と呼ばれているように、集中していない時や、雑念などが浮かんでいる状態で活発化してしまいます。

これは現代人の特性上、1日の半分以上がこの状態になってしまうことを示唆しています。SNSや動画など目的もなく閲覧したり、何か心がざわざわしたまま、やることもなくモヤモヤして過ごしたりしている人は多いです。

このDMNと呼ばれる脳の機能は非常にエネルギーを消費することがわかっています。DMNが消費する1日のエネルギーは脳が消費する全エネルギーの60〜80%を占めているのです。

対照としてクリエイティブな作業などで消費されるエネルギーは全体の5%程度という結果もあるので、いかにDMNが脳を疲れさせているかが数字から分かります。

3.脳が疲れるロジック

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DMNの特徴から脳が疲れるロジックは次の通りです。

日常で無意識な状態に陥ります。するとDMNが活性化し、脳のエネルギー消費量が増加することで、脳が疲労してしまいます。

リラックスや休憩をするために、ぼーっとして何も考えない休憩方法をとる人も多いと思いますが、実はその方法ではDMNが活性化してしまい、余計に脳が疲労するジレンマに陥っていると言えるでしょう。

休憩したのになぜか疲労が取れない人はDMNが過剰に活動していることが多いとの報告もあります。また、疲労というものは身体的には存在せず、脳の疲労が原因で、身体的に疲れていると錯覚すると言われているので、このロジックは納得できます。

4.瞑想は脳を休ませる?

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それではどうやって脳を休めさせれは良いのでしょうか。

DMNの特性を利用して脳を休息することが可能です。DMNには集中したり意識的に活動しているとDMNの活動が低下するという特性があります。

この特性で脳を休息させてパフォーマンスを上げられる行動が「瞑想」なのです。

瞑想で呼吸に意識を集中し、シンプルで意識的な活動をおこなうと、DMNが活動低下し、脳のエネルギー消費量が大幅にダウンします。すると、集中しているにもかかわらず「脳が休まる」というわけです。

この瞑想によってDMNが活動低下する事象はすでに様々な研究機関で観測済みの裏付けがある事実です。

仕事や趣味に没頭し集中していたにも関わらず、気づくとすっきりしているのはこのDMNが低下していたからと言えるでしょう。また、瞑想によって多くの人がスッキリしたと言っているのは、普段過剰に活動しているDMNが低下し、脳が休めているからとも言えます。

5.まとめ

今回は脳が疲れる理由と、瞑想によって脳の休息が可能な理由について医学的に解説しました。無意識な時間にDMNが過剰に活動することで、脳が余計に疲労していたのは驚きでしたね。SNSなども無意識に注意力が散漫してDMNが過剰反応する原因でもあるらしく気を付けたい限りです。

この記事のサマリー

・脳が疲れる原因はDMN

・無意識な時にDMNは活性化する

・集中しているとDMNの活動は低下する

・DMNは脳のエネルギーの80%を消費している

・現代人は1日の半分以上はDMNが活性化している

・瞑想で集中するとDMNの活動が低下し脳が休まる!

次回は瞑想を行う期間やマインドフルネスの歴史について解説したいと思います。この記事を気に入ってくれた方はスキしてくれると大変喜びます。また調査してほしい健康についてのことがあればコメント頂けると研究します。

次の解説はこちら!


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