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2022/12/11の話

無常の日に行ってきました。

後に「俺と〇〇」でも取り上げようと思っているけど、私にとってのナンバガとは初めて出会った時もう既に過去のものだった。
簡単に言うなら「間の世代」だった。
活動していない期間に一番熱心に聴いた。
そういう思春期に遭遇した彼らはすでに伝説的存在で、むしろそれらに影響受けた音楽たちに影響の嵐を受けていたわけだけど、その大元といったパワーは感じていたわけで、それなりに音源も聴いてきた。
最初の印象なんてモンはもう、「聴きづらい!」だけだったのに、何故か耳に残るサウンド、遠いボーカル、逆にこんな音楽がどこを探してもないことに徐々に私の中で血液になっていったバンドだった。

彼らが復活したとき、純粋に嬉しかった。
生で見れる機会がまた出来たこと。やってくれたことには感謝しかない。

私はすでに燻ぶった思春期を通り過ぎた後だから、本当は10代…20代前半くらいにこれが見れたらもっと重篤な影響を受けていたに違いない存在。

そんな彼らが再び解散するということで、やっぱり”生”で観ておかなければ、仮にもう一度復活したとしても、もうこのギラギラの音で聴ける可能性も、自分自身が生き続けている保証も無い。
まあそれっぽく言うなら感性も鈍くなるし記憶も妄想に変わっていってしまう前に。と、私は思ったのだ。

以下、ライブの記録、記憶。

初めに断っておくと、テンションが高いので文章が少しおかしいです。
読みづらくてすいません。言うたほど長く延びません。言うたほど迅く延びません。何?すいません。

声出しOKなのは当日まで知らなくて(調べてなさすぎる)、開演時に横にいたお兄さんが声出ししてビビる。「あ、良いんだ。なんか”ライブ”って感じがする…。」凄く久々の感覚。
あと意外と年齢層当然上はいると思ってたけど、下も全然いて、やっぱり影響力すげーなと思った。

ギターが鳴って、4人がばっと鳴った瞬間の音のデカさにまたビビった。
久々の感覚。一月前にベボベに行ってなかったら音酔いしたと思う。「これだよ、これ」と孤独のグルメみたいな気持ちが込み上げてくる。

そんな”大あたりの季節”から始まった。
まあこれも個人的には意外だったんだけど、私めちゃくちゃ追ってるわけじゃないから実は最近やってたりしたんですかね?
でもまあびっくりした。心の内で、ベボベにもこういう曲なかった?ってそれなんて夕方ジェネレーション?とか失礼な事を思う。
「福岡市博多区からやってまいりましたナンバーガールです」
どの辺で言ってたかもう記憶がない。これが聞けたとき、私はナンバガを目撃しているのだ!という気持ちでいっぱいになった。
そして”透明少女”が始まる。
「え?早くね?」と思うと同時に、あの、いつだかの配信だかで、何か2回やってたヤツありましたよね。
これも記憶か妄想か定かではないんですけど。
何となく2回はやると思いました。…まさかその倍になるとは思わなかったけど。
続けざまに「ドラムス、アヒト・イナザワ」が一番しっくりくるあの”OMOIDE IN MY HEAD”。何これ終盤?開演したのに終わる?ああ解散するのか…と何か色々思った。
そこから”ZEGEN VS UNDERCOVER”、”鉄風鋭くなって”、”EIGHT BEATER”と超濃密セトリ。この辺狂っちゃうほど好き。
ナカケンさんのベースプレイ生で見てるとやっぱりあの弾き方が本当かっこいいなあと思う。
そうそうナカケンさんと言えばARTのサポートに入った時に見ているのでこの4人の中では、影響は濃い目に受けてますね。
ベース、私もある程度やってたんですけど、ピック弾きスタイルが好きになった影響は勿論他にもいろんな人がいますが、その中の一人ですよね。
ダウンアップダウンダウンのピッキングとか練習した。結局できんかった。
そういう挫折もあったなあ…。

と、話題が逸れたところで、”DESTRUCTION BABY”。
来た!初めて好きになった曲。というかこの曲あたりで知った。マニアックな気もしますがニコニコにMVがあったんです。確かね。
ライブ音源色々聞き漁っているとダブアレンジもあるのだけど音源通りでした。
そして「期待の新人バンド『NUM-AMI-DABUTZ』」の登場だ!とこれまたドドドハマりした曲。一番ベースコピーした曲。これは演奏だけで飯が食える。
相変わらずライブだと鬼のように早いテンポだけど、向井さんが演奏後「早い…」と零してたのに笑った。

今回のライブたまに「俺が早かったな」とか「これカウントじゃねえや」と零す向井さんが見れて良かった。
なんかちょっと緩いのに音楽がヒリヒリしていてギャップにやられる。これがバンドの熟練度ってやつか…とも思った。

次の”CIBICCOさん”も暴れるナカケンさんがまた良い。この曲も前半と後半で別曲みたいになるのが凄い好き。でも最初聴いた時は、意味が分からなかったなあ。別の曲が2曲くっついたみたいな、違和感があったのだけど、逆に言えばそう展開するのが約束された1曲というか。音源よりライブのほうが圧倒的に好き。
そして記事のタイトルにした”桜のダンス”。
あ~もう、なんかこのさあ、キラキラしつつもザラついた感じがさあ。たま、らんよね。
この曲を起点として、MCというかいつもの曲前に一言沿えるアレですが、少女を描くストーリーを挟み”水色革命”、”TRAMPOLINE GIRL”、”YOUNG GIRL 17 SEXUALLY KNOWING”と続けていくのだけど、この辺の流れが特に最高だった。個人的に。
マジでここだけ切り取ってもいいくらい美しい。
ていうかこのライブ映像作品でも欲しいけど、それは確実に出るんだろうけど、音源でも欲しいな…気軽に聴きたい…。
ちょっと逸れる話だけど、私、TRAMPOLINE GIRLめっちゃ好きで未だにコピーしたいと思う。というかSAPPUKEI(アルバム)が好きすぎるんだよな。このアルバム全部コピバンやったら楽しいだろうな~。誰か~!

あのナンバガあるあるだけど、ヤジというか声援というかが増えてくるのもこの辺からだったか?もっと後だっけ?まあいいや。
「解散すんな!」「もっと稼げ!」こっちからだとはっきり聞こえてるけど、向井さんが「腹から声出さんと聴こえんよ」と言ってた。
一瞬俺の頭の中に木下理樹がよぎって笑った。

そこから”delayed brain”。
これがまた…迫力と言うか…いやこれライブで聴いてガチで痺れた。
年を増したあとの色気もあって、これ過去のdelayed brainの中でもベストアクトなんじゃないか。スタジオ、ライブ音源しか聴いてない身が何を言うと言った感じでもあるが、個人的にそう思った。
そしてドロップD!デューンって向井さんが音を出しながらチューニングを変えるのホント好きなんだよな。何ていうかワクワクする。
「俺が河童だった時、あの娘は漫画だった。」”MANGA SICK”!
くぅ~っ、もう言葉にできねえ~ッって思うくらいかっけえ~ッ。
そして”U-REI”。SAPPUKEI大好き人間なのでまたぶっ壊れる。
で、向井秀徳劇場ですよ。2番Aに入るタイミングで、おもむろにギターを置いて煙草を…1本、2本、……5本にチャッカマンで火をつけている。
ちょっと煙が染みてそうでまた笑った。そして紙袋を取り出す。まさか…チャカか!?と思ったら謎の人形出てきた。遠いから一瞬松本人志人形か!?と思った。それはそれで面白いけど脈絡がないか。いや、この人形もたいして脈絡はないけど…。…人形の腕をひっぱ…めっちゃ伸びる!何それ!

そんな向井秀徳人形劇が開催され、ちょっと順序が逆だったかもしれないが、ナカケンさんの足元を勝手に(?)ミュートにしてちょっとしたDJごっこ遊びをしたり、ひさ子ちゃんのシールドを抜いたり、人形を持たせて引っ張ったりと自由タイム。

ひとしきり人形遊びをした後、憂い夕暮れにたまーにさァーとなる感じを味わいつくして、2フレットに青いカポをつける向井さん。鳴らすギターの音で、若干察するのだけど、ブレイクタイムがあると言って2度目の”透明少女”。
2カポならTATTOOとか一瞬思ったけど。
二度目の透明少女早い!ここで来るか…なら…と、後半はちょっとマニアック寄りなセトリか?と予想したりする。
絶対TATTOOとかイギーポップ、I don't knowはやるだろうから、この辺は後半でやるのかなあとか考えてた。後の曲は全く予想できなかった。

ブレイクタイムは”SUPER YOUNG”に乗せて過去の写真のスライドショー。
Twitterに上がっていたけど最後はプリクラで、ステージに戻ってきた彼らに向けて「可愛いよ~!!」と声援が上がっているのに笑った。

そして「ドラムス、アヒト・イナザワ」から”BRUTAL NUMBER GIRL”。
やっほ~い!Hoi!何度でもいうけどSAPPUKEIが好きなのでまた狂う。
続いて”裸足の季節”。これが来たことで”SAMURAI”は無いなと確信した。でもちょっとSAMURAIからの裸足の季節聴きたかったなあ…初めて聴いた盤がベスト盤の人間だと、裸足の季節とSAMURAIはひとセットに感じてしまう。個人的な話です。
つづいて”喂?”。マイナーだ!これ多分記録シリーズとかにしか入ってないよね。うろ覚えだけど昔聴いたことがある。昔のパソコンがぶっ壊れたとき私のTSUTAYA貯音(?)が全部消えたのでそれから聴けてない。一瞬何の曲だってなった。この辺がにわかっぽくてホントごめんって感じ。
そして新曲”排水管”。新曲なんですか?まじ?いやでもめちゃくちゃよかった。新しい記録シリーズに入っているらしい。CDを聴く機械がないので会場限定版買わなかった。混んでたし…。ちょっと後悔している。

で、”転校生”。いやあこれギターが良いよね…。オクターブ上になるところが本当に好き。そこから”日常に生きる少女”。始まる前のキラキラしたアルペジオがたまらん…向井秀徳劇場第二弾。葉巻に火をつけてた。

この流れだったら、TUESDAY GIRLが来て性的少女でもいいじゃない!という心の言葉はしまいつつ、3回目の”透明少女”。
「もういいよ~!」ってヤジ?に少し反応する向井さん。ちょっと面白かった。そんなあなたも透明少女。
同じカポのまま俺押さえで鳴る、あのアルペジオ!”TATTOOあり”!アウトロのひさ子ちゃん輝いてるよお~~ッ!
そして殺伐!”タッチ”と来て、チューニングを再び、デューン。下げて速攻あの”I don't know"のフレーズ。ナカケンさんと向かい合って弾くのが痺れる。
この曲で本篇終了。

アンコールの時かどうかもう定かではないが、向井さんの飲んだビールに当たるカメラの後、お~いお茶にカメラを収めるの、カメラマン最高!ってなった。
そして”はいから狂い”。
ドラムのリズムが愚直なんだけどめちゃくちゃそれが気持ちいいんだよな…。
病気はどんどん進行!の歌詞のところ、この世情を歌っているようでもある。
なんだかだーんだん、エモーくなって最早エモなのか何なのかわからん感情のまま”IGGY POP FAN CLUB”へ。あ~もうこの曲で終わると思ってた。
「あの曲を今聞いている!忘れてた君の顔の輪郭を一寸思い出したりしてみた!!」
もう、なんか、そう、今、この曲をここで、聴いているという感じがエモすぎてヤバかった。
終わるなあと思ったら、”TRAMPOLINE GIRL”。
このTRAMPOLINE GIRLは同名異曲のヤツ。それは後で知った。
カタカナの方って言われてるらしいけど音源だと英字。カタカナなのは映像集だとそういう表記らしい。そういう表記ゆれが若干あるけど、わかりづらいからカタカナにしたのかも。まあ、それはおいといて。

この場で初めて聴いたけど、新しい曲ではないのはわかった。
なんでもナンバガで初めて作った曲らしい。エモかよ。エモじゃん。「思い出作り、恥さらし、何とかかんとか」と言ってたけど聴きとれんかった。
正直このタイミングかもわからん。もうエモが体中を巡りすぎて、音で酩酊状態です。まあでもライブ何て常にそんな気持ちになるから良いんだよ!

そして照明がついて終わりの空気…、拍手は止まらないままダブアンへ。
嬉しい~出てきてくれた!照明はつけたままでいいって言うのに痺れる。憧れるゥ。
「福岡市博多区から参りましたナンバーガール。結局あの子は透明少女」
4回目。もう4回目は逆に嬉しくなる。最高だよナンバーガール。

ありがとう。ほんとありがとう。乾杯!
私はナンバーガールを目撃できた。それだけでもう生きれる。

いつかまた稼ぎたくなって戻ってきたら何度でも、乾杯したい。


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