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私がプリキュアになった日(25歳)

唐突ですが私は先日、
3年ほど伸ばしていた髪をバッサリとカットした。

シャンプーとドライヤーは最早、神の域。
お気に入りヘアを手に入れた私は鬼に金棒メンタルで
今ならゴジラも倒せるレベルに
「断髪した私はワタシ史上最強」、そう思ってます。
(頭弱い子)

ここのところ感動したこと。
最近のプリキュアは魔法のメイク道具を使って
華麗に変身するそう。

「アイメイク!キラーン、リップ!キラーン、変身完了!」

みたいな感じ。
パーツ毎に魔法のメイクを施して、
カワイイ伝説の戦士に変身を遂げる。

「誰かに見せるためだけのメイクではなく、
自分を奮い立たせるためのメイクなんだ。」

これはプリキュアのアニメーターが
変身シーンに込めた想いだそうです。
これを聞いたとき感動で震えた。

モテメイクのように、
沢山の人に愛されるためのメイクも良い。

一方で、誰かのためではなく
自分を奮起させ、テンションを上げるためのメイクも
大層に良い。

多忙な日々を乗り切る武装として、
自分のために施すメイクは
最高にクールな行いだと思うの。

メイクをするすべての人を後押しするような
メッセージの温かさにノックアウトでした。

幼少の頃から多様な価値観を提供してくれる
エンターテインメントが
これからもっと増えていくと思うとワクワクする。

「誰かのためだけでなく、
自分がしたいから、自分のために、メイクをする。」
そんな新しくてかっけー気概に、鼻息荒く興奮したよ。笑


ところ変わって先日のお昼過ぎ。
不思議な解放感と高揚感を覚えつつ
切りたてのショートヘアで美容院を後にした私は、
お店のガラスに映る自分をみて笑っちゃいました。

だってヘアカットする前よりも
背筋がピンと伸びていたんだものね。ふふふ。

そういえば、私はなんで髪を伸ばしていたんだっけ。
きっかけは成人式のため。
それからはロングヘア好きなパートナーのため、
社会で年齢相応な大人の女性として対等に見られるため、
流行りの洋服と合わせて楽しく綺麗でいるため…

いつの間にか自分のためでありながらも、
どこかでいつも誰かの目線も気にしながら
私は髪を伸ばしていたことに気が付いたのです。

「ロングヘアでオールバック」
それが私のアイデンティティの1つだと
思っていたと同時に、
美容のCMやヘアケアの広告などから刷り込まれる
「女性は髪が長い方が綺麗で女性らしい。」
そんな固定観念にも一抹の窮屈さを感じていました。

私自身も知らず知らずの内に、
その固定観念で自分をがんじがらめにしていたりね。


そのしがらみをぶった斬るように、
私は私のために髪を切ったことが本当に嬉しかったの。



例えば、どんな髪型であっても私は私であって、
女性らしくいることだけが
私の正しい在り方ではないと思うのです。
正しい在り方ってなんだ?だしね。

人の性質が「女性らしい」「男性らしい」という
2つのジェンダーだけに限った視点で
分類される筈もないのよね。絶対に。
様々なボディポジティブを胸に
私はこれから在りたい私で居たいと思うんだ。

髪を切った、ただそれだけのことだけど
自分の意志でモヤモヤした社会のしがらみと決別した私は、
大きな解放感に胸を高鳴らせていたのだと思う。
なんだか、新しいスタートラインに立ったみたいに
嬉しかったのはそんな理由だったはず。


プリキュアが今日を戦う自分のためにメイクをするように、
私は今日を戦う私のために髪を切りました。

誰かのためじゃない私のためにね。
ここまできて気付いちゃったんだけど
もしかして、私ってプリキュア?笑

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