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神様のつかい

私達が口にする野菜や果物、その3分の一がミツバチの受粉によってできている
ミツバチがいなくなったら、私たち人類はその4年後には存在していないかもしれないとアインシュタインは言った

受粉だけでなく、ミツバチは蜂蜜を作り出す力を持っている
あの黄金色に輝く、トロトロとした甘い液体

蜂蜜には抗菌作用があり、古代からやけどや傷口に塗って炎症作用をおさえ
治癒効果を高めるといった使い方もされてきた
美味しくて薬にもなる蜂蜜

ミツバチは神様から特別な任務を受けて、この地上に存在している
そんな気がしてならない

ミツバチはよく働く、とても賢い生き物だ
庭仕事をしていると彼女たちが懸命に蜜を集める姿を目にする
中でも私のお気に入りは『バンブルビー』と呼ばれるパンダのようなミツバチだ
まるでディズニー映画から飛び出してきたかのようなユーモラスな姿が可愛い

ある日サルビアの花を切った私に、ミツバチがとても怒ったことがある
サルビアは夏の間、茎をざっくり根元から切ると、また伸びて花を咲かせるのだ
サルビアはミツバチ達の大のお気に入りで、新鮮な花が咲けば、もっと蜜が採れて、ミツバチ達も喜ぶと思ってやったことだった

しかし私の意図に反して、ミツバチを怒らせてしまった
彼女たちは怒っても突然刺しては来ない
まず私の周りをグルグルと飛び周り
『とても怒っている』ということをアピールしてきた

彼女たちのやり方でメッセージを伝えようとしてくれている
私とコミュニケーションを取ろうとする姿にとても感動した
自然はいつも彼らなりのやり方で私たちにメッセージを伝えようとしている
私達は目を見開いて、耳を傾けなければいけない

ミツバチは人間の顔を見分けることもできるらしい
庭で雑草を取っていると、時々ミツバチが私の肩にとまることがあった
ひょっとして私のことを覚えてくれたのかな?と嬉しくなる

今年のシアトルは9月に入ると一気に寒くなってしまった
ミツバチ達は冬を越すのに十分な蓄えができただろうか

今庭にはミツバチが好きな花を植えるようにしている
春から秋の終わりにかけて花が途切れないのが理想だ
ミツバチのことを考えながら黙々と種をまき、花を植える

庭で美しく咲く色とりどりの花たちは、ミツバチ達への私からのお供え物だ

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