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なにもかもなくなったこと

私は阪神・淡路大震災ののち
火災にあい住むところを失いました

なにもかも全て
全部
思い出も失った
なにもかも すっからかん

この時の記憶は思い出せないように
しっかりと閉じられて
思い出そうとすると匂いや煙が襲ってきます

消防車のサイレンの音が怖くて
心臓が痛くなり涙が溢れたりもして…
今は涙も溢れることはなくなったけど
サイレンはとても恐怖です

なんにもないということは
着るものも、お金も、鞄も、靴も
明日どうしたらいいのかも
今をどうすれば
どこに行けばいいのかも分からない
何も持っていない初めての世界

大震災と火災
2度命を救われました

2度、失う怖さを経験したことで
繋がりの大切さを感じました

私の命に
生きててくれてありがとうと言って涙を流してくれた人たちがいる
ずっとそばにいてくれた人
背中をさすってくれた人
皆んなに声をかけ着るものを持ってきてくれた人
今すぐのお金が必要だろうと持ってきてくれた人
ここにいたらいいと言ってくれた人
沢山の人に助けられ命と心が救われました

思い出せるのはそんな優しい人たちと繋がっていた自分

こんな出来事も
一生の中の1日のことで
その1日で全てを失った
大きな大きな出来事でした

明日なんて分からない
1時間、1分先も
だから
人も物も時間も優しさも
助けられたこと 救われた事に感謝し
大切に生きていたいと思っています

私は今日も元気です!



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