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【南大沢土木構造物めぐり】No.31 大栗川に架かる橋を見て歩く(その1 大栗川橋~大田平橋)

先日、大栗川の旧河道跡を探る探索を紹介しましたが、今度は現在の大栗川に架かる橋を歩いてたどることにしたいと思います。前回の旧河道を歩く探索、もし興味がある方はこちらも参照ください。


今回歩くのは、大栗川のうち、京王堀之内駅の近くにある、「大栗川橋」から上流に向けて歩きます。上の地図の右端の、黄色く描かれた都道に架かる橋です。

【①大栗川橋】交通量の多い幹線道路に架かる橋
「大栗川橋」という、この川を代表するネーミングをつけているだけに、交通量の非常に多い、片側2車線道路の橋です。出来上がったのは、1976年。45年前ですね。

【大栗川橋 下部 1975年3月 東京都建造 施工 日本国土開発(株)
      桁製作 1975年12月 川田工業株式会社
      上部 1976年3月 施工 日本国土開発(株)】

大栗川橋の少し下流にこのような銘板を見つけました。

【1977年3月 大栗川整備工事(その103)及び大田川整備工事(その1)
 延長 大栗川 380m、大田川 40m
 東京都 日本国土開発(株)施工】
ほお、大栗川橋を施工した建設会社がそのまま河川改修工事をしています。それにしても、「その103」という工事件名にも、大栗川の改良がいかに長期間をかけた事業であるかを物語っています。

【② 内田橋】
内田橋は、ちょうど大栗川(下の写真の右)と大田川(左)が別れた少し上流に架かる橋です。こちらはコンクリート橋です。

【1978年3月 東京都施工 上部施工 オリエンタルコンクリート(株)】
上流に行くにつれて、だんだん年代が新しくなっていくようです。

【③大竹橋】
これもかなり交通量の多い橋です。これは鋼橋。

【大竹橋 1979年3月 東京都建造 上部施工 フジタ工業株式会社
 製作 (株)東京鐵骨橋梁製作所】

【④さんもり橋】
さんもり橋というネーミング、独特のものがあります。【1978年6月竣工】
大竹橋よりも少し早い完成です。この地域は土地区画整理事業と同時に工事が進んだようですので、同時に橋梁が出来上がったのでしょうか。

【⑤山下歩道橋】
この歩道橋は、少しほかの橋と違い、歩行者専用の橋です。(建造年不詳)

【⑥富士見橋】
これは、富士見台公園に向かう道路にある橋です。
【1980年3月完成 上部・下部施工 古久根建設株式会社】

【⑦大片瀬歩道橋】
ここは、比較的大きい公園の前に架かる橋です。
【1980年3月 上下部施工 古久根建設株式会社】

【⑧大田平橋】(だいだびらばし)
最後に紹介するのは、大田平橋です。南大沢駅から通じる道との交差点に架かる橋なので、少し広めで、由木街道側は少し拡幅された形の橋です。
【1981年2月完成】

今回はここまで。次回はさらに上流を歩いた記録を記す予定です。

【終わりに】
大栗川沿いを歩きましたが、河川改修工事がこの地区は1975~80年くらいの間に一気に行われたことがわかります。ちょうど区画整理事業による造成工事が進んだ時期。河川工事の銘板の「その103」という工事番号からしても、多摩川から順次上流側に改良されていった歴史を垣間見ることができます。南大沢駅近くの歩道橋と比べると、少々武骨な橋も多いですが、こうして順々に紹介すると、同じ施工者の工事であったり、デザインが共通していたりと、何となく法則性のようなものを見出すこともできるのではないでしょうか。

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