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【南大沢土木構造物めぐり】No.63 マンホールの「雨水」「汚水」の文字

前回に続き、もう少しマニアックな話題を続けます(笑)。街中のインフラ構造物には、いろいろな文字がありますが、今回は、マンホールの「雨水」「汚水」の文字や表示を見てみましょう。

【下水道の雨水管、汚水管って?】

下水道には、主に「合流式」と「分流式」という方式があります。簡単に説明したのが下記のサイト。雨水と排水を一緒に流すのが合流式、別々に流すのが分流式です。南大沢周辺の自治体(八王子・町田・多摩など)は分流式、東京の都心付近は、合流式を採用している地域が多いようです。分流式を採用しているところには、「雨水」「汚水」の管が埋設されていて、それぞれ点検用にマンホールが設置されています。点検する人がわかりやすいように、マンホールに「雨水」「汚水」を区別しておく必要があるのです。

【早速マンホールを見てみましょう】

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まずは、わが町八王子市の道路に一般的に設置されているマンホール。伝統芸能の車人形のデザインがされています。「うすい」「おすい」の文字は、右下に小さく書かれています。ちょっとわかりにくいですね。

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お隣、町田市のマンホール。これは真ん中に市章がデザインされていて、放射状にまっすぐなのが汚水、枝が生い茂るようなものは、雨水です。「あめ」「おすい」と平仮名で表記されています。町田市のマンホールのほうが、雨水と汚水の区別がつけやすそうですね。

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さらにお隣、多摩市のマンホール。雨水のマンホールは、長靴と傘のデザイン。誰が見ても雨水とわかる、ピクトグラム作戦でしょうか。(文字が出てきませんね(笑))

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多摩市の汚水のマンホール。汚水と書く代わりに、洋式トイレの記号が書かれています。

【団地内のマンホールの「雨」「汚」】

道路のマンホールは、各自治体のお決まりのマンホールが使われることが多いですが、団地などに設置されているマンホールは、公共マンホールと違ってデザインが自由です。それらを眺めると楽しいので集めてみました。

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大きい字で「雨」「汚」と書かれたマンホール。一目瞭然ですね。

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コンクリート製のマンホールは文字が小さいですね。
少しだけ豆知識。雨水のマンホールは、地上の雨水を積極的に取り入れるために、蓋にいくつか穴があけてあります。汚水管には、あまり雨水を流入させたくないため、蓋には極力穴が開いていません。そういう違いもだんだん分かってきますね。

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東京都マークに雨の文字。都営住宅なので、でしょうね。

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同じ団地内でも、微妙にフォントや書き方が違います。作るメーカーによって違ったりするのでしょうね。

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おしゃれなタイル張りの歩道には、タイルの真ん中に雨水と書かれています。

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タイル張りの場合は、タイルの割り付け次第で文字が入るのが真ん中にならない場合もあるようです。

【街中のマンホールでの発見】

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こちらは、多摩ニュータウンの中でよく見かける、「TNT」をあしらったマークのマンホール。よく見ると、雨水のものと違い、汚水のマンホールはエンブレムが横向きになっています。ほとんど見かけたことが無いので、ひょっとして珍しいものなのかもしれません。

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相模原市、橋本駅前で見つけた、汚水のカラーマンホール。これも珍しいものなのではないでしょうか。

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町田市小山田で見つけたマンホールは、なぜか手作り感たっぷりで、中心からずれていたり、ちょっぴり個性的なフォントでした。

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ちょっぴり古い町田市の市章の入ったマンホールもありました。フォントが明朝体です。

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ちょっと驚いたのは、このマンホール。東京都町田市小山田(鶴見川流域)に、神奈川県の相模川流域下水道のマンホールが設置されていました。たまにほかの地域のマンホールを設置されている場合がある(マニアの間では「越境蓋」と呼ぶそうです。)ようです。

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多摩市の多摩センター駅付近は、おしゃれな街づくりなので、マンホールも角形で、ちょっとおしゃれな「雨水」の文字が入っています。

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最後は、多摩市にある、キティちゃんのデザインマンホール(雨水)。キティちゃんが傘をさしているデザイン、なかなか良いですね。

【終わりに】

ちょっとマニアックな目線での街歩き、いかがだったでしょうか。街中で「雨水」「汚水」というキーワードでマンホールを探して歩くだけで、街歩きが格段に楽しくなります。意外と同じ自治体のマンホールでも、作った時代やメーカー等により、様々なバリエーションがあるようです。たまにはあれっと思うようなマンホールも出てきます。

南大沢でのマンホールの記事は、過去にもいくつかありますので、そちらも参照ください。


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