見出し画像

【南大沢土木構造物めぐり】No.74 相原→橋本 横浜線沿いに歩く

前回の探索で、相原地区を歩きました。今回は、相原駅から橋本駅に向かって探索した内容を書きます。
(前回の探索)

■踏切の名前が気になる


相原駅前の町田街道が交差する踏切。名前はというと・・・、

大戸踏切です。大戸っていう地名は、ここから5kmくらい西にある、境川の最上流の集落の名前です。境川沿いを走る道(今の町田街道)の向かった先が大戸集落だから、大戸踏切と名前が付いたのでしょうか。

大戸踏切から境川を渡って反対側にある、狭い道の踏切は・・・

相原踏切、です。相原駅は町田市にありますが、ここは境川の南側なので、相模原市です。相模原市にも相原地区があるのです。

■立体交差する大きな道

もう少し歩くと、今度は新しそうな立体交差が出現します。

その名も、相原元橋本立体。この地域の主要な道路は、踏切があったり狭かったりで、渋滞することが多いです。この道路は新しくできたようですが、やはり交通量は多いようです。

立体交差の上に架かる歩道橋は、「1号橋」「2号橋」という名のシンプルなものでした。

線路の手前にエレベータがあります。踏切が廃止された代わりにエレベータが付いたのでしょうか。

アンダーパスの中。線路の下部は、その周囲と構造が違います。線路の下は、電車を走らせながら函体を押し込んで掘削する工法を用いて作られたから、鋼材が表面に出る特殊な構造になっているようです。

エレベータにつながる通路が、何だか独特の形状をしています。

■再び踏切をめぐる

立体交差の道路のすぐ脇に、古そうな道路が走っています。

踏切の名前は、「田尻踏切」。田尻という地名はこの付近には残っていません。

35kmポストが傍らに建っています。下記の地図の中央付近がこの踏切ですが、一面桑畑になっています。

次の踏切は、橋本踏切。橋本駅からは少し離れた場所にこういう名前の踏切があるのは少し意外です。上で紹介した地図で言うと、黒い線で書かれた細い道の交差する踏切だったようです。

次の踏切は・・・、この写真を見ると、地元で車に乗る人からすると、「あ、この踏切ね、いつも大渋滞の・・・」と知られる、国道16号の側道の踏切です。

両側の側道、それぞれ「久保沢第一」「久保沢第二」踏切です。久保沢とは・・、相模川に架かる小倉橋・新小倉橋のすぐ近くの城山地区の大きな集落の地名です。実は踏切の名前は、国道16号にちなんだ地名ではなく、東西に走る国道413号にちなんだ地名によるのですね。古い地図を見ると、確かにここは東西の道路のほうが太く描かれています。

そして最後、一番橋本駅に近い場所にある踏切は・・・、

大山街道踏切です。この道は、国道16号の旧道に当たる道で、八王子から橋本を通り、厚木を越え、丹沢の大山に至る参詣のための街道の踏切という意味です。大山は古くから様々な大山街道が設置されるなど、昔の人たちにとっては重要な場所だったようです。そういった古い地名が踏切の名前に残っているということは、とても興味深いことだと思います。

■終わりに

JR横浜線の相原駅から橋本駅に向け、相模原市緑区の線路沿いを歩きました。踏切とアンダーパスを探索する道中になりましたが、踏切の名前は、この道が続いている先の集落の名前であることが多いなど、学ぶべきことが多かったです。踏切の名前を辿る散歩も、少しマニアックですが、とても楽しいものだと思いました。

この記事が参加している募集

この街がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?