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南大沢:土木構造物めぐり

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筆者が住んでいる八王子市南大沢地区を中心に、地元土木構造物やその周辺の光景などを取り上げていきます。
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2021年8月の記事一覧

【南大沢土木構造物めぐり】No.53 八王子市の多摩ニュータウン東部を歩く(前編)~鹿島・大塚地区と、多摩市愛宕・和田地区~

多摩ニュータウンでも、今回は少しばかり「遠征」です。八王子市でも最東端にある、鹿島・大塚地区と、そのお隣の多摩市の愛宕・和田地区を歩いてきました。後編で、松が谷や東中野地区にも行っていますので、そちらは後編に続けて紹介していきたいと思います。 このエリアは、南大沢のある、多摩ニュータウンの西部より早く開発が始まった地区であり、昭和50年前後には団地が立ち並ぶような状況だったようです。「今昔マップ」で見ても、横長の団地型の住宅が多く立ち並ぶ丘の上です。そのせいか、近年では高齢

【南大沢土木構造物めぐり】No.52 南大沢・多摩ニュータウン橋コレクション⑦ 堀之内・別所・松木地区の橋を歩く

地元である多摩ニュータウン・南大沢周辺の土木構造物を巡り歩いていますが、まだまだ紹介できていない場所がたくさんありますので、いろいろな記事を通じて紹介していきたいと思います。今回は、京王堀之内駅の近くやその周辺でまだ紹介できていない橋を紹介します。 【① 駅と長い階段をつなぐ】~あかね歩道橋~ まず紹介するのは、あかね歩道橋。京王堀之内駅から京王線に沿って東に向かい、坂の上にある秋葉台小学校のほうに向かう階段の手前に架かる歩道橋です。 高欄は、坂の上に架かる風見鶏歩道橋

【南大沢土木構造物を歩くモデルコース】ルート① 南大沢周辺の定番土木構造物を歩く

土木構造物めぐりを地元・多摩ニュータウン、南大沢で進めていますが、定番の構造物歩きができるモデルコースをいくつか考えてみたいと思います。まず第1回は、定番土木構造物めぐりです。概略行程を書いてみました。 こういう旅の行程や、ツアーコースを考えることが大好き(趣味といっても良いくらい)です。旅行の計画をするときに、限られた時間とお金で、どこを巡ると楽しいか?ということを考えながら、定番を押さえつつも、ここはぜひ入れ込みたいという場所や、こんな移動の仕方もあるのか、というような

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【南大沢:大雨の記憶】大雨の後の町を歩いて気付いたこと

2021年8月15日、早朝にけたたましい携帯電話の避難情報アラートで目が覚めました。お盆の時期に停滞全線が停滞し、西日本を中心に線状降水帯が発生し、大きな被害をもたらしました。わが町、八王子市南大沢も、線状降水帯が通過し、この地域に大雨を降らせました。(下記は日本気象協会HPのキャプチャーです。)東京都の由木観測所の降り始めからの雨量は、259mm、午前5時からの時間雨量は46mmを記録しました。 その結果、アラートが鳴り響いたのは、南大沢を含む多摩ニュータウン地域を中心と

【南大沢土木構造物めぐり】No.5(その2) 多摩ニュータウンのシンボル:長池見附橋の魅力

多摩ニュータウンで土木構造物めぐりをするなら、ここは外せないスポットはどこ?といえば、まず思い出すのは長池見附橋です。その魅力については、No.5で取り上げました。さらなる魅力を深掘りしたいと思いつつ、ずいぶん時間が経ってしまいましたが、そこを解説していきたいと思います。ちなみに、前の記事は、こちら。 【長池見附橋の前身、四谷見附橋】 まずは、長池見附橋の前身、四谷見附橋のことを述べたいと思います。四谷見附橋は、東京・新宿区のJR四ツ谷駅の駅前に架かる、国道20号線(甲州街

【しずくのぼうけん②】南大沢の下水はどこへ?

表紙の写真に写っているマンホール、大栗川の川沿いを歩いているときに発見したのですが、鮎と思われる川魚や橋などがデザインされたものです。この地域では見慣れないデザインのマンホールに、「流域下水道 おすい」と記載があり、「多摩川へ●●.●●km」との表記があります。これはどんなものなのでしょうか? 南大沢で降った雨は、どこに流れていくか?これについては、過去に「しずくのぼうけん」という名前で紹介しました。南大沢は、「多摩川水系」の支流、「大栗川」のさらに支流、「大田川」の流域にあ

【南大沢土木構造物めぐり】No.51 美しい住宅街の中の遊歩道を歩く ~せせらぎ緑道~

今回紹介するのは、多摩ニュータウンの中でも知る人ぞ知る遊歩道、「せせらぎ緑道」を紹介します。この道は、多摩ニュータウンの長池見附橋から京王堀之内駅近くまでを結ぶ、約1.5kmの距離にわたって住宅街を通る遊歩道です。住宅地の中を人工的なせせらぎが流れているのですが、その風景が秀逸で、散歩するのが楽しくなる道です。 散策の起点は、長池公園にある、築池。かつては農業用のため池として使われていたそうです。今では鳥類の観察などが楽しめる公園の水辺空間になっています。この水の一部が、せ

【南大沢土木構造物めぐり】No.50 尾根を克服する道路たち

この「南大沢土木構造物めぐり」の連載も50回目を迎えました。地元・多摩ニュータウン、南大沢を少々マニアックな目線で歩いて発見したことを記録しています。歩くたびにいつも新しい発見があり、こんなことを記録しておきたいという構想がまだまだたくさんあります。これからもいろんな目線で連載を続けていきたいと思います。訪問した場所を、地図に記録するのも楽しい作業です。紹介できる場所がどんどん増えていますので、是非ご覧になってください。 今回は、多摩ニュータウン・南大沢エリアの一番奥、No

【南大沢土木構造物めぐり】No.49 上柚木地区に残された農村風景を歩く

表紙の写真、多摩ニュータウンに隣接する場所とは思えませんが、由木街道から数分歩いた丘の上に広がる風景です。丘陵の上には、牧歌的な畑の風景が広がっています。このエリア、興味深い散策スポットが多くみられますので、ご紹介したいと思います。 まずは、由木街道の旧道から。ニュータウンの区域の外側には、昔ながらの民家も少なくありません。 地区の公民館である、上柚木会館に上がる階段。かなり古びた石段が歴史を物語っているように感じます。 上柚木会館のあるところには、江戸時代からの石仏な

【南大沢土木構造物めぐり】No.48 多摩ニュータウンを横断する幹線道路を歩く ~南大沢尾根幹線道路~

今回紹介するのは、多摩ニュータウンを東西に横断する幹線道路、南多摩尾根幹線道路です。東西に長い多摩ニュータウン、道路交通を支える幹線道路は、北側から、野猿街道・由木街道、多摩ニュータウン通り、そして南側にこの尾根幹線道路になります。この道路、長年にわたり設計速度80km/hの4車線道路として計画が進められてきましたが、近隣住民の反対も根強く、暫定2車線を整備した状態で長らく供用されています。近年は交通渋滞も激しくなっており、全線4車線での開通を目指して整備が進められている道路