見出し画像

いつか、君といっしょにスマブラを。(大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL)

◆はじめに

こんにちは。ちゃたです。寝椅子さんが主催されている「スマブラAdvent Calendar 2023」に参加させてもらいました。2016年以来だから、7年ぶりですね。

私は4日目の担当です。3日目はゲーム好きの和菓子さんによる、ゲームキューブ コントローラの通信に関するお話でした。人生の半分以上をいっしょに過ごしているGCコンに、こんな秘密が隠されていたなんて……! ぜひ読んでみてください。

◆自己紹介

スマブラDXの初期から活動している青ネス使いです。DXでは黎明期のオフ会や大会に参加したり、ネスの攻略記事を書いたりしました。

それからはオフ大会での実況をしたり、関東のスマブラ大会「ヌマブラ」のスタッフをしたり、スマブラXの攻略同人誌『スマヨム』をつくったりしました。若かったですねー。

いまや相当な古参になってしまいましたが、たのしくやってます。どうかよろしくお願いします。

ムスメが生まれてもうすぐ6年になる。来年の春から小学生だ。

夕飯どきに話を聞くと、保育園ではいま、ゲームの話が盛り上がっているらしい。みんなとマリオやスプラトゥーン、ポケモンやマインクラフトの話をしているという。そういえば先日「スプラトゥーン甲子園」の中継で、就学前のちびっこが出場していて驚いたっけ。

とはいえ僕も、『スーパーマリオブラザーズ』や『ドラゴンクエストIII』を保育園に通いながらクリアしていた。この時期はなんでも吸収できるから、難しめのソフトでも進められたのだろう。つまりは物心がつかないうちから、根本がゲームに染まっていたというわけだ。

でも、自分がいくらゲーム好きだからといって、子供に強く勧めようとは思わない。ゲームが教育に悪いとか、目が悪くなるからダメだとか、そういう話ではない。まずはゲームだけじゃなく、いろんな体験をしてほしい、と思うのだ。

音楽でも、創作でも、スポーツでも、読書だっていい。たくさんのものに触れて、味わってみて、その中からやっぱりゲームを選ぶのであれば、自分で選び取ってくれるのであれば、父親である僕は心から歓迎したい。

……なーんてことをもっともらしく書いたけれど、いまのムスメはポケモンに夢中である。『ポケモンメザスタ』のタグを何十枚もそろえ、ミュウやプリンのぬいぐるみで遊び、金曜日のアニメを録画して毎日見ている。ワオ。ゲームもときどき触っているけれど、どちらかというと、人のプレイを見ているほうが好きみたいだ。

すべては、ムスメからの質問になんでも答えてしまう僕のせいなのだ。「エンテイってつよい?」「オニゴーリのタイプってなに?」「かくとうにフェアリーってきく?」。ポケモンは全作プレイしているから、質問にはすらすらと答えられる。ムスメは喜んでつぎの質問をする。僕は得意げに答える。「昔、ピッピはノーマルタイプだったんだぞ」なんて語っちゃったりね。そうすることで、ムスメはどんどん知識がついていく。

……そりゃあ、ハマるよね。「まずはいろんな体験をしてほしい」なんて言っておきながら、このザマである。しまったなあ。

だからこそ、僕は思ったわけだ。スマブラを押しつけるのはやめようと。できるだけ、スマブラというゲームを隠そうと。もちろんプレイさせていないし、起動しているところを見せてもいない。そもそもね、スマブラでいきなりいろんなキャラクターを知ってしまうのって、なんだかもったいない気がしませんか。

もちろん、スマブラからキャラクターやシリーズを知る楽しみもあるし、スマブラにはそうした、ゲームのガイドブックのような役割もある。僕だって、スマブラで先に知ったシリーズは何作もあるわけだし。

でも、スマブラと言えばやっぱり、ニンテンドウオールスター! なゲームなのだ。歴代のキャラクターが出演する『プリキュア』の映画や、『グラップラー刃牙』の最大トーナメント、水島新司の『大甲子園』なんかも、元ネタを知っているほど楽しめるのは間違いない。

なんだか話がそれた。要するに、できることならマリオやカービィ、ピクミンなどのIPに触れてから、「知ってるキャラクターがたくさんいる! スマブラってすごい!!」という感動を味わってほしいのだ。僕が初代のスマブラで、そう感じたみたいにね。これは親のエゴというやつだろうか。それとも教育方針に入るだろうか。自分でもよくわからない。

もし、これからの人生でいろんな体験をして、たくさん友達をつくって、そのうえで、いっしょにスマブラを遊びたい、と言ってくれたなら……

僕は勇んでコントローラーを握り、いつものように青い帽子をかぶったネスを選ぶだろう。ムスメに「それってだれ?」と聞かれたら、「いちばん好きなゲームに出てくる男の子だよ」と答えるだろう。

そしてもし、ムスメが「ネスがいる!」と驚いたのなら、「パパも昔、びっくりしたよ」と、すこし涙ぐみながら笑うのだろう。

自分の好きなものを、好きな人に、好きになってもらうこと。押しつけてはいけないと自制しつつ、心はどうしてもそれを願ってしまう。

願うだけなら許してほしい。いつか、君といっしょにスマブラを遊べますように。いろんなファイターをふっとばして、笑いながらたくさん話ができますように。それまではリビングではなく自分の部屋で、こっそりとスマブラをプレイしていようと思う。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?