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コロナ禍の介護施設に届いた手紙


今年2月頃から日本で感染が拡大しているコロナウイルス。

最近第三波と言われるほど感染者が増加していますが、まだワクチンや特効薬もなく、感染リスクの高い高齢の入居者の方々には必要最低限の外出以外は控えていただいているのが現状です。

ご家族との面会も徐々に行なっていますが、回数制限をしたり、オンラインでの面会の利用を勧めたり。

そして、介護スタッフもいつ高齢の入居者へ感染させてしまうのではないか、毎日不安を抱えながら介護にあたっています。


そんなコロナ禍のある日、印象的だった出来事をひとつ。




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夜勤中、ひとりの入居者のお部屋に見回りに行くと、真夜中にベッドへ腰掛け、施設に入居されてから初めて見るメガネ姿で何かを一生懸命読んでいました。

突然現れた私に驚きつつも嬉しそうに、読んでいる2通の手紙と写真を見せてくれました。

お手紙はご家族から。

内容は書けませんが、コロナ禍で中々会えない祖父を安心させようとしているあたたかい文面。


家族の写真は見やすいよう大きくプリントされ、ラミネートで保護されおり、細かいところまでやさしい気遣いが感じられました。

認知症をお持ちの方で、しばらくすると手紙の存在を忘れてしまっていましたが、また手紙の存在に気づくと一行一行、ゆっくりと丁寧に読み返す。

手紙が届いた日から、何度も何度も、その光景を目にしました。



施設で働いていると1日の大半をともに過ごし、家族のように想っていますが、改めて
あぁ、家族にしか埋められない部分ってあるんだなー、早く好きな時に面会してもらえる世の中になってほしい

と強く願うと同時に

何度でも読み返すことができて、一生残る手紙って素敵だなと思う出来事でした。



遠方や施設に居て会えない家族がいる方。

ぜひ、こんな時だからこそ手紙を送ってみて欲しいです。




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