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全国通訳案内士ってなに??(2024/5/12)

「聞いたことないな?」「初耳です。」まぁ、そうだよね。


はじめに

みなさんはこの「全国通訳案内士」という言葉を聞いたことがありますか?実はれっきとした国家資格であり、「報酬を得て、通訳案内を行うことを業とする」とこの国家試験を管轄するJNTO日本政府観光局は定義しています。この肩書について私が自己紹介するときに、「通訳を案内する方ですか?」とはよく尋ねられます。ネーミングセンスがないってことですかね?

この試験、実はめちゃくちゃ難しいです。日本史や日本地理についての知識は必須不可欠、さらに外国語の会話能力です。最新2023年度の合格率は12.0%です。よく引き合いに出される司法試験と単純比較しても圧倒的に合格率は低いです。まぁあちらには予備試験というのもありますが。登録人数でも圧倒的な差があり、日弁連の資料によると2024/4/1現在の弁護士登録数は45,826名、対して全国通訳案内士登録数は27,590人です。

こちらについては、観光立国を目指す国の方針とコロナ禍による観光産業全体の大打撃とその他いろいろなタイミングが思惑通りに行かずに全国通訳案内士の数が激減してしまった経緯もあります。このお話については別の機会に譲りたいと思います。

合格までの道のり

証明書は洗濯してしまったのでパウチが剝がれかけてます

私がこの資格の存在を知ったのはおそらく2015年です。当時は私は某ハイヤー会社に勤務していました。私はかつてハイヤー乗務員だったのです。ある日、助手席に座られた方からお名刺を頂戴したときが初めてです。当時は通訳案内士という肩書かな?そして後部座席に座られた外国人観光客との英会話のやり取りを聞いて興味を抱いたのがきっかけです。

ね!普通自動車二種免許持ってるのよ

年一回の資格試験、5年かけてようやく合格しました。この5年間に経緯についても試験監督母体が変わったり、それにより試験科目が増えたり、はたまた不測の事態が発生したりと盛りだくさんの5年間でしたので、また別の機会にお話ししたいと思います。とにかく5年間合格するための努力は継続して試験に合格しました、ということです。

合格者として記載されるんですよ!

全国通訳案内士になってから

試験に合格したら、ちゃんと手続きを経て各都道府県に全国通訳案内士として登録する必要があります。私が都庁に登録手続したカウンターの隣では、全国通訳案内士廃業を申請する方がいらしてました。当時はコロナ禍真っ最中。外国人観光客前年比99.9%減という緊急事態でした。しかし私はこうして晴れて「報酬を得て、通訳案内を行うことを業とする」資格を得ました。晴れて??

二階様よりまぁご立派なものをいただきました

全国通訳案内士登録直後は外国人観光客がいるはずもなく、この資格は宝の持ち腐れでした。そこでコロナ禍吹き荒れる期間に上記の「国内旅行業務取扱管理者」および「国内旅程管理主任者」という資格も取得しました。なんだその資格っちゅ~のはという話になりますよね?

つらつらと書き述べてまいりましたが、せっかく全国通訳案内士という難関試験をパスしてもそれがすぐに仕事に直結するわけではなく、通訳ガイド一本に絞ってビジネスを起ち上げるのは正直難しいです。でもこんな難しい試験、とにかく学校の勉強ができる頭の良かった人たちが定年後にマイペースでこなせる職業の1つとして捉えている方も多いでしょう。いざガイドデビューを果たしても、おいそれと外国人観光客を集客するスキルに長けてスケジュールがビッシリというガイドさんはやはり少ないのが現実です。

どこだっけかな??

唯一無二の通訳ガイドを目指して

私が通訳ガイドの仕事に興味を持ち、魅せられ続け、生業としていこうかな?と考えた理由は、「新しい人と会うのが好き」で「日本が好き」だからです。日本史が本当に大好きで育った私は特に日本書紀に関心を持つようになり、和歌に関心を持つようになり、百人一首に関心を持つようになり、書家としての道を目指すことにしました。日本の良さを広めるために、日本語で1億2000万人と繋がるよりも英語も習得して母体の数字を一桁加えて日本人外国人双方に日本の良さを伝えたいという思いが、通訳ガイドと書家の2つの肩書に集約されています。

携帯電波の届かない温泉宿からの景色

日本好き。歴史好き。英語好き。勉強好き。好奇心好き。なにかピンと来た方がおられましたら是非とも連絡メッセージおまちしております。

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