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金沢|アートと工芸と加賀棒茶

金沢といえば、アートと工芸の街として知られています。一般的には、アートと工芸はそれぞれの違いを強調され、同じ文脈で語られることは少ないもの。金沢ではその垣根を越えて、工芸品のアートフェアが行われていたり、アートに工芸の技術が利用されたりと垣根を超えた新しい試みが生まれている街です。現代アートと伝統工芸が交差する、金沢のお茶さんぽ紹介します。


国立工芸館

日本で唯一の工芸を専門とする国立美術館です。東京にあった東京国立近代美術館工芸館が、地方創生施策の一環として、2020年に金沢に移転。国立工芸館がある場所は、兼六園や21世紀美術館や県立美術館など、美術館が多いエリアです。

陶磁、ガラス、漆工、木工、竹工など4000点以上のコレクションがあり、日本国内だけではなく、海外の工芸品もあり、民藝活動に参加したイギリスの陶芸家バーナード・リーチの作品も展示されていました。

明治時代の洋風建築を移築し利用している

21世紀美術館

21世紀美術館は、現代アートを身近にした代表的な美術館の一つです。学生時代に初めて訪れた際、「スイミング・プール」という作品を見て、アートは単に眺めるだけではなく体験できるものだという衝撃を受けたのを覚えています。

館内には、有料の展示スペースだけでなく無料で立ち寄れるエリアや椅子があり、公園のような開放感があります。散策中に休憩したり、美術館のカフェでお茶を楽しんだりすることができ、現代アートを知らなくても気軽に楽しめる空間です。

ドロップチェア
ブルー・プラネット・スカイ/ James Turrell

2024年2月に訪れた際には、震災の影響で、一部の無料スペースだけ入ることができました。事前に確認していくことをお勧めします。

日本料理店 barrier

東茶屋街に向かって歩いていたら、道の角に現代アート?を見つけて行ってみたら、「barrier(バリア)」という出汁をテーマにした日本料理店でした。思わず気になって入店。訪れたのはランチの時間帯で、1階のスペースでは金沢おでんやぼた餅、日本茶やお酒などが提供されていました。

店内では、金沢おでんと加賀棒茶を注文。出汁がきいたおでんは、身も心も温まりました。また、神社で見かけるような三方がお盆や、おでんの器が台のついた丸みのあるお皿で提供されるなど、細かなところにセンスを感じました。

菓舗 Kazu Nakashima

おでんを食べた後、デザートが欲しくなって、「菓舗 Kazu Nakashima」へ。このお店のコンセプトは、「生きている和菓子」。生きている和菓子って現代アートみたいだなと思って選んだお店です。お酒に合う生菓子やフルーツ大福も人気だそう。

土蔵を改装した店内
生菓子と加賀棒茶

加賀棒茶(棒ほうじ茶)について
石川の特産品となっている加賀棒茶(棒ほうじ茶)。元々は捨てられていたお茶の茎。それを焙じて飲むようになったのが、加賀棒茶の始まりです。
当時、煎茶は高価でした。棒茶は手ごろな価格で販売されたため、庶民にも親しまれ、番茶として広まりました。

一般的なほうじ茶は茶の葉が入っているのですが、加賀棒茶は茎のみ。茎のみの方が甘くてマイルドな味になると言われています。

KAMU kanazawa

次に訪れたのは、金沢の街を歩いて巡る私設の現代アート美術館「KAMU kanazawa」です。金沢・香林坊や金沢片町などに展示スペースがあり、商業ビルの中、飲屋街の一角など見つけるのも一苦労。地図を片手に路地裏を行ったり来たりするのも面白かったです。

インフィニット・ステアケース/Leandro Erlich
器/桑田卓郎

日によるそうなのですが、ミュージアムショップ&カフェである「076-」では、桑田さんの器で飲み物を提供しているそう。

ほうれん草たちが日本語で夢を見た日/Ishu Han

KAMU kanazawa
https://www.instagram.com/kamu_kanazawa/


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