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偶然行った一人旅が、子どもに依存気味だったことを教えてくれた

子どもが生まれてから、仕事や用事で数日家を空けることはあった。でも、自分のために一人旅を計画することはなかった。
無意識ではあるけれど、子どもを最優先し、自分の時間を後回しにしてしまっていたのだと思う。

芸術祭の記事をたまたま見つけて、ボランティアを募集していることを知った。自分が好きなものが溢れている場所だったこともあり、また以前にいってお世話になったエリアの近くだったこともあり、行きたい気持ちが高まった。

せっかく行くのなら、長く行きたい。仕事も落ち着いてるし、夫の出張なさそうだし、数日家を空けても大丈夫かもしれない。
夫に相談をした。1週間ひとりで旅に行ってきていいかと。
長く行ったほうが楽しいでしょと、背中を押してくれた。

子どもには、お母さんがいなくても大丈夫と言われた。
少しぐらい寂しがってほしい。

芸術祭のボランティアへ

泊まる場所は、シェアハウス。初めましての人と一緒に寝ることもあった。食事は提供していなかったので、3食のご飯は自分で確保しなきゃいけない。ボランティアの活動も決まったことがあるわけではない。

こう書くと大変そうに見えるかもしれない。
でも、これが楽しかった。
次から次にくる色んなミッションをクリアしていこう!と勇者にでもなった気分だった。

私は、コミュニケーションが得意なほうではない。
でも、自分で話しかけて行動しないとご飯にもありつけないし、仕事もないから、どんどん行動した。だから、見当違いなことを言ってしまったり、余計なお節介したり。自転車で30分かけて温泉に向かったら、お休みだったなんてこともあった。

自分の気持ちを最優先して、即行動する日々。失敗ばかりだったけれど、とても充実感があった。
出会った人たちに恵まれたことも大きかった。
あっという間の1週間だった。

日常に戻っての気づき

帰宅して、いつもの生活。
いつも通りのはずなのに、子ども中心すぎると感じた。

子どもに対して、まだまだ赤ちゃんみたいな意識があった。けれど、自分でできることも増えて、すくすく育っている。子どものためにと優先していたが、やりすぎだったのではないか。
子どもばかりをこのまま見続けていたら、子どものために自分を犠牲にすることを美徳にしてしまい、卑屈な母親になってしまいそうだ。ゾッとした。

後から知ったことだが、夫は、子どものことばかりを優先している私を心配していたそうな。
だから、一人旅にいくことを賛成してくれたらしい…

子どものことは大切。
でも、自分の人生も大切である。

物理的に家族と距離を置いたことで、気づくことができた。

たまたまだったけれど、一人旅をしてよかった。
母だって、自分の人生を生きるのだ。

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