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M1が青春とは知らなんだ

ちゃるめらです。
今朝、朝ごはんを食べながら観た『だが、情熱はある』がめちゃくちゃよくて、朝からほわ〜!!!っと叫びたくなりました。

オードリーも南海キャンディーズもすごいし、ドラマを作っている脚本家さんやスタッフさんや役者陣もすごい。すごい。

ドラマを観ていて強く感じたのは、「羨ましいな」ということ。なんでこんな気持ちになるのか自分でもよくわからなかったけど、わたしもこうやって生きていきたいなと思ったという話をします。

成功者しか成功しない世界線卍

毎話の冒頭に、このドラマは「友情物語ではないし、サクセスストーリーでもない。そして、ほとんどの人においてまったく参考にならない」とナレーションの水トちゃんが最初に注釈を入れてくれます。
そのまま「だが、情熱はある」というタイトルに繋がる。もうこの演出だけで好きです。

2023年6月4日放送の第7話まできて、ようやくオードリーがM1で準優勝して日の目を浴びるところまできました。
ここまでは、モノマネパブでバイトしたり、春日が住んでいたむつみ荘でトークライブをしたりと、いわゆる「下積み」が描かれていて、この描写がとても長かった。

南海キャンディーズの山ちゃんは、オードリーより先に世に出て行ったけれどあまり幸せそうには描かれない。

2人とも、ショーレースで結果を残した「成功者」であるはずなのに、なんだか「成功者」っぽくない。

何でかなあとふつふつ考えてたどり着いた答えが、「あ、2人とも成功者顔じゃないからだ」でした。

「わい、成功者やで!」という顔をしている人しか成功者になれないんですよね。だって、大小あれど成功している人って意外と世の中にたくさんいるんですものね。

M1を優勝するコンビはM1が開催するたびに出てくるわけだし、準優勝だって毎回生まれるわけで、お給料じゃ正確にいくらもらってるか分からないから比べられないし、「はい、俺成功しました!」っていう自己認知をした人しか「成功者」にはなれないわけですよね。

でも、「成功者」であることってずっとは続かないだろうし、謙虚だとか普通の雰囲気を持っている人が愛されるわけで、わたしも「成功者顔」してない人が好きです。

だから、「成功者だぞっ」と変に胸をはる大人にはなるまいと肝に銘じ、成功者顔になっていない風に描かれている山ちゃんしずちゃん若林春日が好きだなあと、しみじみ感じたのであります。(山ちゃんは一瞬調子に乗ったけど、すぐに落ちたのでよしです。)

相方は友達じゃない、だけどパートナーだ

この物語は水トちゃんによると「友情物語ではない」わけですが、ずっと描かれている若林と春日の関係性が素敵だなあいいなあと感じることが非常に多くてですね。

春日がずっとけろっとしているから一緒に苦しんでいたかは謎だけど、なんだかんだ仲良しで、ずっと一緒にやってきて、色んな舞台を一緒に戦ってきた関係性はもはや友情をこえてますよね。

仕事上の仲間でもあり、家族以上に長い時間を過ごしているからこその空気感がある。「人生のパートナー」だなと感じて、そんな関係性って羨ましいなと思うのです。

南海キャンディーズはそもそも友達からのスタートではないわけですが、山ちゃんがしずちゃんにどれだけ嫉妬しても、お互いのことを嫌いだなと感じていたとしても、お笑いにおいての信頼関係があることがかっこよくて。

しずちゃんが山ちゃんとずっとコンビでいるのは、「自分のことを面白くしてくれるから」。お笑いを本気でやってきて、自分がこの人が面白いと思っていた人にこんな言葉をもらえるなんて、なんて最高なんだろうか。
そして、それをちゃんと答えるしずちゃんも、本気で信頼しているんだろうな、信頼できるパートナーがいるっていいな、と感じます。

擬似成功&失敗体験ができる感情のジェットコースター

第7話では、山ちゃんと若林の恋人との別れや、なんだかんだ応援してくれる家族の存在、番組を作っているテレビプロデューサーの葛藤など、要素多めに描かれていてずっとなんだか泣きそうで記憶に残りました。

特にずっとオードリーを応援してきたファンのニット帽ガールとの別れがとても好きでした。表現が浅はかですが、「エモ」の塊でした。

あとは、ドラマ放送開始当時から話題になっていますが、俳優陣が似すぎている。高橋海人は若林より若林だし、ミニ春日なのに存在感がビッグな戸塚純貴のオードリー。絶妙に気持ちが悪い(褒め言葉)の森本慎太郎、何を考えているかわからない独自の空気感を持つ富田望生。
漫才ってすごいんだなと、俳優陣の再現力を見て感じる。

最終回までずっと楽しみなドラマ、よきドラマに出会えてハッピーな日々です。

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