見出し画像

「検査や処置を頑張るこどもの命を守り心を救いたい」医療えほんラボ 大脇由樹さん小野浩二郎さん

この記事は、一般社団法人チャーミングケアの運営している音声配信番組チャーミングケアのてんやわんやのインタビューを文字起こしした記事になっています。
音声でお聞きになりたい方は上記記事よりお聞きください。
*以下2020年8月23日当時の情報を元に文字起こしを行なっておりますので、ご了承ください。

石嶋:
今日も始まりましたチャーミングケアのてんやわんや。今日はお二方ゲストに来ていただいています。
医療えほんラボの大脇由樹さんと小野浩二郎さんです。お二方とも、診療放射線技師というお仕事をされている医療従事者さんです。今日はよろしくお願いいたします。

大脇・小野:
よろしくお願いいたします。

石嶋:
実はTwitterで、こんなことされている医療従事者さんがいるんだ!というところから、大脇さんにお声がけさせてもらい、今回のような音声配信にでていただけることとなりました。
医療えほんラボというものが具体的にどういう活動なのかお聞きしてもいいですか?どちらが中心となっておられるのでしょう?

大脇:
それでは、私の方からおおまかな説明をさせていただいてもよろしいですか?

石嶋:
わかりました。では、まず大脇さんにお話を伺いますね、よろしくお願いします。
どういうきっかけでこのえほんラボを?要はプレパレーションですよね?子供達に向けての。うちの子もそうだったんですが、医療行為ってなんだか怖かったりよくわからなったりするのでそれをわかりやすく説明するためのものを、かわいくわかりやすく作るプロジェクトなんですよね。

大脇:
そうですね、おっしゃる通りです。
プレパレーションというのは、検査や処置前の事前説明、実際の医行為の擬似体験を通して不安を軽減するものです。こどもにとっての医療行為がネガティブな体験とならないように、私たち医療従事者の視点からもサポートをしていきたいなと考え、この活動をしています。
また、なぜこのような活動をしているかというと、実際の医療現場ではこどもとの意思疎通が困難な状況で医療行為を行うことは危険が伴うことですので、こどもへの十分な説明や納得を得ることなく鎮静剤を使う…ということが少なからずあると感じています。
適切な使用がなされない場合には、鎮静剤の使用によって亡くなられる方がいるということも事実であり、私達としては子供に寄り添うことで子供の頑張りや勇気、そして気持ちをサポートすることでまずはこどもの命を守りたい、そして無理矢理な形で怖い思いをしてきたこどもの心を救いたいと考えています。

石嶋:
なるほど…。
お二方とも、まだお若いんですよね。

大脇:
はい、ふたりとも31歳です。

石嶋:
音声だけではもったいないんですけど、二人ともイケメンなんですよ。
それもポイントのひとつだと思うんですよね、うちの子も小学校2年生で小児がんの一種、白血病になった時にお医者さんにしても看護師さんにしても、シュッとしてる先生と先に話出したりして。シュッとしてるって、わかるのかな、関西弁。イケてるってことです!
お二方ともシュッとしてるんですよ。小野さんなんてラッパーみたいな雰囲気もあって。

小野:
そうですね(笑)白衣を着ていない時はそんな(ラフな)感じです。(笑)

画像1

石嶋:
そういうところも、親しみやすくていいなぁってすごく思ったところですね!
今作ってらっしゃるものの前段階でYouTubeを作っていらしたんですが、私はそれがすごく好きで。そこのお話も聞かせていただいてもいいですか?

小野:
はい、レゴブロックを使ってコマ撮りの物語を作りました。
どんな物語かというと、MRI検査室の前から検査室に入って、レゴのブロックのおもちゃが実際にMRI検査を受けるという動画です。

石嶋:
「ウィーーーン」とか「キーーーン」いう音も入ってるんですよね。

小野:
そうですね。MRIがどんな検査かというと、狭い空間でとても長い時間じっとしてもらわなければならないにも関わらず、検査中に「ガンガンガンガン!」とか大きな音が鳴るんですね。
検査を初めて受けるこども達のその多くが、大きな機械や騒音の大きさにびっくりしてトラウマになってしまったり、検査のお部屋に入ることもできない子も毎日のように見てきましたので、そのような課題をどうにか解決できないかな…という思いで、こども達にとって身近なレゴブロックを使った物語を制作しました。

石嶋:
何分くらいありましたっけ?

小野:
ちょうど4分くらいですね。

石嶋:
おもちゃが出てきて、出会って、ちょっとした説明して、「ウィーン」とかやって、で、手が「くりくりっ」と動くんですよね!あれがかわいいんですよね。

画像2

小野:
いや〜、細部まで見ていただいてめちゃくちゃ嬉しいです!

石嶋:
うちもMRIを何度か撮ったんですよね。頭の方までいってしまっていないかとか。
こういう動画を検査前に見れたらよかったよね、って言って、何回か見ました。
うちは三兄弟で年齢が近くて小学校3年生、4年生、一番上が6年生なんですけど、どの学年の子が見てもわかりやすく検査経験のない子も「わかりやすい!こういうふうになってるんや!」と言っていたのでとても良いんだろうなと思いました。

小野:
ありがとうございます。
実際に僕が働いている病院でもこどもたちとそのご家族に見てもらっているんですが、僕が狙った通りに2、3歳の子から小学年まで本当に多くの方が関心を示してくれるので作って本当によかったなと思っています。

石嶋:
それが発展して、今度はレゴとはまた違うかわいいタッチのイラストの絵本になってきているプロジェクトとなって、メンバーもたくさんいらっしゃるんですよね。

大脇:
メンバーは今5名ですね。

石嶋:
みなさん全員診療放射線技師さんなんですか?

大脇:
看護師さんも協力してくださっています。イラストを描いてくださっているのが看護師さんですね。

石嶋:
どういう繋がりで5人は集まったんですか?同年代の方達ですか?

大脇:
私と小野くんは元々大学の同級生で。今は違う病院で働いているんですが、それぞれの病院のメンバーだったりとか。私たちよりみんな若くて20代半ばぐらいですね。

石嶋:
同じところに課題を感じる仲間、という感じでしょうか?

大脇:
そうですね、私たち二人が最初に医療えほんラボとはこういう活動をしていくよ、という文章を作らせてもらい、それを実際に読んで「私もメンバーの一員としてやっていきたい」と声をあげてくれた人達です。

石嶋:
なんだか嬉しいですね。私たちは当事者に近い立場の人間として、医療者のみなさんが課題感を持って、こども達に寄り添った活動をしてくださるのはありがたく嬉しく感じます。
なかなか自分の主治医の先生とはこういう話はしないんですよ、病院は病気を治すところという考え方で、(医療えほんラボの活動は)少し治療とは違う話だけど、でもすごく必要なことなので。
入院しているときにぎゃーーって泣いてしまって鎮静をかけている子も実際にいましたし。
「理解すること」と「納得すること」は別のことだなと、長い間息子の付き添いをしていて思いました。病気について薬剤師さんや看護師さんも先生も、チャイルドライフスペシャリストの先生もいる病院だったので病気との付き合い方について説明も受けたんですが、それでも理解することと、腹落ちして納得して過ごすことができるというのはまた別で。
で、そういったことの手助けになるようなツールではないかと、その絵本の方はもう出来上がりつつあるんですよね?

大脇:
今ストーリーと絵コンテは出来上がっている状況なんですが、あとは私達の方向性とか目的としているものにどれだけ同じ考えの出版社さんとお仕事ができるか、今出版社さん選びの段階です。

石嶋:
お話自体はできていて、たくさんの方に知ってもらうことを頑張ってらっしゃるところですかね。
普通の本屋さんで買えるような状況になりますかね?

大脇:
それを目指しています。商業出版というんですが、普通の本屋さんに児童書として置いていただいたり幼稚園や保育園、図書館にも置いていただけたらいいなと考えて、そういうことが可能な出版社さんとお話を進めているところです。

石嶋:
なるほど、そういう日が早くきたらいいですね。
ぜひとも、またお知らせいただいたらチャーミングケアの方でも発信させていただくので情報共有していただけたらと思います。
(子供の声)
今日はね、お休みなのでみんな自宅からだったりするのでお子ちゃんの声が入ったりしてるんですよね。
うちもこどもがいますので、次回うちのこどもも、病気の経験なども自分の考え方としてお話できると思います。医療従事者さんと当事者のこどもとのセッションのような形で、お届けできたらと思います。
それでは、今日はこのへんで。ありがとうございました!

大脇、小野:
ありがとうございました!


医療絵本ラボのYouTubeチャンネルはこちらから↓


よろしければサポートお願いいたします。サポートいただいた費用は、一般社団法人チャーミングケアの活動費として活用させていただきます。 https://charmingcare.org/membership-join/