カントと物理学に関する文献リスト
※リストは随時更新していきます。
本記事の著者の背景
大学の工学部(環境科学専攻)にて数学・生物・化学・物理学等を学んだ。
大学院にて応用化学を専攻して主に高分子液晶の研究を行った
その後、プログラマーとして活動中
興味・学びたいこと
プログラムの基礎にある原理(計算理論・プログラム言語論)およびその応用(プログラム検証論)
哲学は何を明らかにし得るのか?何か新しい知識が得られるのか?という純粋な興味からカントを読み始めた。
本リストの根底にある問題意識
カント(中山元訳『純粋理性批判』)の「超越論的な感性論」を読んで疑問に思ったことが、カント哲学における自然科学一般(特に物理学)の持つ位置付けである。私は、カントにおいては時間・空間は主観(感性)に属するものと解釈した。自然現象一般もつまりは主観であるとするならば、自然の運動法則についての学である自然科学には何らかの「実在性」や「物自体の法則性」の解明(真理の探求と一般的に言われる特性)というものは無い、とも考えうるのではないか?
必然的に自然科学の学としての価値が(その充分すぎる有用性・実践的成果にも関わらず)低下してしまうという思いを持ってしまい、困ることになると思った。なので「カント学説」と「物理学」について主にその科学革命(カント死後の電磁気学や相対論、量子論など)以降の「日本における」受容について調べることにした。「日本における」とあえて付記したのは外国文献を調べる負荷が大きくなるという問題と自分が日本に住んでいることが要因なので、それ以上でもそれ以下でもない。
「困難は分割せよ」の精神に基づき、いったん文献をリストアップしてその後にその内容を比較検討していこうと思う。
文献リスト
日本語文献
物理法則が経験に先立つとはいかなることか
カントから原物理学へ
相対論・量子力学による物理学革命と哲学的図式論
ブランクの実在論、決定論と物理学的世界像(二)
批判哲学の成立におけるカント力学論の意義
カント哲学における物自体について
カントにおける学問の分類
カントに於ける空虚な空間の否定―カントの空間論への一考察―
外界の存在と時間規定 - カントの観念論論駁-
現代におけるカント哲学の意義
カント数学思想と自然哲学の相関性
カントの批判哲学とパラダイム論
カントと非ユークリッド幾何学 - カント空間論についての一考察
エルンスト・マッハとカントの『プロレゴメナ』
カン トにおける自然概念と自然科学の問題
カントをめぐる物理学者と哲学者の討論、およびヤスパースによるハムレットと不可知論についての序説
反実在論的科学哲学の思想史的背景と論理的基礎
カントの先験的感性論批判
カントの先験的感性論批判(上)
カントの先験的感性論批判(下)
物理学基礎論について
「科学基礎論研究」1969 年 9 巻 3 号 p. 95-100
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kisoron1954/9/3/9_3_95/_article/-char/ja
カントの自然科学論における自然法則観
「科学基礎論研究」1994 年 21 巻 4 号 p. 221-226
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kisoron1954/21/4/21_4_221/_article/-char/ja
カントにおける数学と自然科学の関係
「哲学」1974 年 1974 巻 24 号 p. 117-125
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/1974/24/1974_24_117/_article/-char/ja
哲学的認識論と自然主義
松本 俊吉
「哲学」1996 年 1996 巻 47 号 p. 286-295
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/1996/47/1996_47_286/_article/-char/ja/
カントにおける「実在性」と「客観的実在性」
「哲学」1996 年 1996 巻 47 号 p. 217-226
カントの動力学的空間論
「哲学」2002 年 2002 巻 53 号 p. 107-115,247
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/2002/53/2002_53_107/_article/-char/ja/
カントと絶対空間 - 1768年論文をめぐって
「科学基礎論研究」1978 年 13 巻 4 号 p. 159-162
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kisoron1954/13/4/13_4_159/_article/-char/ja/
理念としての絶対空間
「科学基礎論研究」1979 年 14 巻 3 号 p. 127-132
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kisoron1954/14/3/14_3_127/_article/-char/ja
海外文献
Kant's theory of scientific hypotheses in its historical context
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0039368122000115
Hypotheses in Kant's philosophy of science
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0039368122000668
直接関係なさそうだが興味を持った文献
現代におけるカント哲学の意義
「哲学」1974 年 1974 巻 24 号 p. 64-77
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/1974/24/1974_24_64/_article/-char/ja
カント哲学の理論的前提
「哲学」1974 年 1974 巻 24 号 p. 78-84
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/1974/24/1974_24_48/_article/-char/ja
二元論について
「哲学」1974 年 1974 巻 24 号 p. 78-84
シンポジウム●現代におけるカント哲学の意義
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy1952/1974/24/1974_24_78/_article/-char/ja/
科学哲学と実存哲学
「科学基礎論研究」1968 年 8 巻 4 号 p. 137-143
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kisoron1954/8/4/8_4_137/_article/-char/ja
実在の信念と実在の理論 - 仮説としての科学的実在論
「科学哲学」1989 年 22 巻 p. 39-51
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpssj1968/22/0/22_0_39/_article/-char/ja
カントにおける心身問題
「哲学」2010 年 2010 巻 61 号 p. 213-226_L13
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy/2010/61/2010_61_213/_article/-char/ja
カントにおける「真とみなすこと」概念
「哲学」2020 年 2020 巻 71 号 p. 149-158
https://www.jstage.jst.go.jp/article/philosophy/2010/61/2010_61_213/_article/-char/ja
本
カントの批判哲学と自然科学 『自然科学の形而上学的原理』の研究
カントと現代の科学
物理学の哲学的基礎―-科学の哲学への序説
ルドルフ・カルナップ著
カントへの言及がある
カント
科学哲学者による本らしい(ざっくり)
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