「日本産ウイスキーの輸出減少」と輸出相手国の「景気」。そしてジャパニーズウイスキーの定義。
■前回からの続きです。
《日本国産ウイスキー》中国への輸出が急減!!|チャーリー / ウイスキー日記 (note.com)
2023年の日本国産ウイスキーの輸出は、前年を大きく割り込みました。
(数量・金額とも大きく前年マイナス)
202312_whisky_statistical_data.pdf (jwic.jp)
酒類の輸出動向(令和5年分)|国税庁 (nta.go.jp)
ポストさんてん日記 酒類の輸出状況(日本酒・ウイスキー・ビール) (fc2.com)
そして、それはNo.1かつ構成比が約3割を占める中国が不景気で、日本産ウイスキーの輸入を大幅に減らしていることが一番の理由らしい。
このように数字上は、「中国の不景気によるマイナス影響で、日本産ウイスキーの輸出そのものも減っている」と言えそうです。
そしてその輸出量減のトレンドは日本国産ウイスキーのみならず、清酒も同様なことが起きています。
では、中国の不景気がおさまれば、再び日本国産ウイスキーの輸出は順風満帆なのでしょうか?
これについて今回は考えてみたいと思います。
■日本産ウイスキーの輸出相手国=2位以下の動向は!?
ポストさんてん日記 酒類の輸出状況(日本酒・ウイスキー・ビール) (fc2.com)
日本産ウイスキーの輸出先では、
「1位:中国」に続くのは、
「2位:アメリカ」
「3位:フランス+オランダ」
「4位:シンガポール」
です。(5位以下は少し金額が開くので省略)
あと、超わかりづらいのですが、「日本国産ウイスキーのEUへの輸出」の際、通関させる国を「フランス→オランダ」へ変えたメーカーがあるとの噂もあるので、今回は「フランス+オランダ(大きな意味でEU)」で、数字を比較してみたいと思います。
3位・4位は、2ケタ増なのでコンディションは良いのですが、気になるのは「2位:アメリカ」の前年割れです。
■アメリカも景気の影響?
2023年のアメリカの景気は、
という状況だったようです。
2023年の米国経済の動向と2024年の見通し | 地域・分析レポート - 海外ビジネス情報 - ジェトロ (jetro.go.jp)
このアメリカへの輸出減のトレンドは『日本酒』も同様で、清酒も中国だけでなく、アメリカへの輸出も落としています。
ちょうど、日経新聞(2024年4月5日・朝刊・17面)に、日本酒の輸出減についての記事がありましたので引用したいと思います!
このように中国同様に、経済の不確定要素から、2023年のアメリカでも、
ということが言えそうです。
■ジャパニーズウイスキーの定義の浸透
ただ、中国・アメリカへの輸出減は、本当に不景気の影響だけなのでしょうか?
個人的には、2021年に発表され、2024年4月~正式に適用となった「ジャパニーズウイスキーの定義」が、影響してきている部分があるのではないかと思うのです。
次回へ続きます!
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