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不妊治療中の私の読書録 「飲まない生き方 ソバーキュリアス」

こういった自己啓発本であまり影響を受けことはないけれど、これは本当に今の自分にハマってしまった。

妊活中でも低温期には好きなお酒を嗜んでいた私。回数は少ないものの、ときどき外で飲むときは結構量を行ってしまい後悔することはあった。

コロナ禍なので他人と飲みに行くことはなくなってたけれど、夫と二人で飲みに行き、酔っぱらって喧嘩することも。(そして、翌日には喧嘩の原因を覚えてないという…)

秋頃からお酒も辞め、その後妊娠したものの流産。12月頭に手術を終えてからも、一口も飲んでいない。コロナが落ち着いていた年末は飲み会を断り、代わりに一人で行ったイベントで振る舞われたお酒も断り、正月に実家に帰ったときも断った。

この本はそんな時に出会った。

ソバーキュリアスという言葉はラジオで聞いて知っていたのだが、この本の存在は知らなかった。著者のルビーさんが名付けたらしい。

ソバーキュリアス=あえてお酒を飲まないこと。それをする人をソバキュリアンという。

この本はアルコール依存症までは行かないけれど「アルコールが恋しい症候群」(アル恋)の人にうってつけの内容。

なんで酒が飲みたくなるのか、アルコールの依存性とは、酒をやめたらラクになるのか、酒無しでハイになれるのかなど、酒に親しくしている人間の素朴な疑問に掘り下げて応えてくれている。

なかでも印象に残ったのは、「ドライドランクの悲劇」。ドライドランクとは、酒を辞めたのに考え方や行動が変わらないことをいう。

「心が変わる気配はまったくない。相変わらず自分を偽るし、イライラする。緊張感や心の葛藤も続く。人は、酒さえやめれば人生はうまくいくと信じて酒をやめ、あとは状況が好転するのをじっと待っている。最高の楽しみを犠牲にしたのだから、見返りがあって当然だという態度だ」

P136

これって酒に限らないのでは。具体例があまり浮かばないけど、頑張ってるんだから報われて当然だ、みたいな。

「自分が何に、どうして執着するのか」「何を手に入れれば幸せになれるのか」を突き止めることが重要で、「自分を見つめ直すには、意識が鮮明でないといけない」から酒をやめるのである。(P151)

「大人のたしなみを覚えたときから酒と娯楽をセットにして脳にインプットしてきた」(P232)私は、遊ぶ=飲みに行く、になってしまっているのが少しさびしい部分でもあった。

お酒を辞めたのを機に、本当に幸せなことは何なのか、何をしたら楽しいのか、満たされるのかもう一度考え直したい。

お酒に限らず、日常の悪い習慣を断ち切りたい人にもおすすめ。



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