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地方移住したときに持っておきたいスキルについて

田舎に移住してました。限界集落に囲まれた、おそらく日本最先端のど田舎です。美しい山や川など自然に溢れ、水や空気はおいしく、褒めたいくらいの晴天の後は夕暮れを待って癒される。

地形が育む運転気質

ただ、生活してすぐに、ある気質というか違和感に気づきました。それは、「車の運転が荒い」

ということでした。

住んでた田舎には、スーパーなら2軒ほどあって、毎日の食事とかはこと足りました。しかし休日ともなると、そうもいきません。

たまの外食やショッピング、病院など、田舎を離れて、商業施設のあるちょっとしたマチまで、片道1時間、車を走らせていました。

その途中では、今でいう「あおり」を何回か受けました。私の運転する車のすぐ後ろまで寄せてきて、右・左って車を蛇行させてアピールされたり、パッシングされたり、窓から顔を出して威嚇されたり。。

ふつうのスピードで運転しているんですけど・・・なんなら少し法定速度超えてますけど。なんで?

生活してて感じたんですけど、山あいの道路って、運転技術が割と必要なんです。直線は少ないし、カーブが多いし、アップダウンも多かったりするので。そして、山という地形に阻まれて見通しは悪い

土地勘のない不慣れな移住者にとっては、このカーブがどれくらい曲がっているかとか、この先の道路がどうなっているのかなんて分かりません。

覚えようたって、似たような道が続くだけだし、周りの景色もずーっと山ですので、移住者にはなかなか覚えられません。

だから、安全運転して走るんです。よくわからない、この先どうなっているか分からない道だから、意識的に、そして無意識的にも注意して走るんです。

私自身はとくに運転が下手とも思ってませんでしたが、地元民はよくそこの天然サーキット場をオラオラ走ってきます(想像です)。素人の私は安全運転しつつ、さらに後ろの状況も気にしながらの運転が必要です。もし、車がオラオラ詰めてきたならば、なるべく早い段階でスッとよけられるように。

ですが、それができないのよ。

なぜなら山あいの田舎道なんて基本片側1車線なんです。国道といったって1車線です。そりゃそうです。人が少なく、交通量も少ないところですから。

しかも山あいで平地が少ないのに、わざわざ片側2車線の道路なんて作れませんし必要ありません。そんな余分なことする財源もないでしょうし。

真っ直ぐな道なんてそうそうありません。山と山の間を縫うようにとか、山のすそに沿って、川に沿って道路は基本作られています。なのでくねくねしていて見通しが悪いですし、アップダウンもあります。山合いってそういうところなんです。

だから田舎では後続の車は追い抜こうったってそのタイミングがありません。前を走る車は、道を譲ろうたってなかなかできません。はじによけたり停めたりする場所、タイミングなんてなかなかないんです。。

もうドツボにはまった状態です。どうすることもできない。。

前を走る私にはどうすることもできません。が、それでも、山あいでも割と追い越す(追い越される)場所があるんですね。

そんなタイミング、あったんです。私は追い越されるまで気づきませんでしたが。

それは、「トンネル」です。

トンネルって山を貫くので、くねくねしてなくて割と直線ズドンなんですね。

カーブやアップダウンに比べればまだ先を見通せる。

よし、ここで勝負だ。ってなるんでしょうね。

というわけで、そのトンネルでオラオラに抜かれるんです。それもスピード出した軽トラなんかに。

かなりカルチャーショックでした。トンネルで追い抜く?


田舎では運転が荒い気質がはぐくまれる地理的要因があります。

カーブやアップダウンなどコースは申し分ありません。土地勘のない不慣れな県外ナンバー車がゆっくり前を走っていれば、オラオラはさらに興奮することでしょう。

もし、山合いの道路で、後続車が詰めて来たときはトンネルを待ちましょう。あなたを驚かせてくれるかもしれません。

あるいは、あえて

「オラオラを褒めるならトンネルを待て。」とも言えます。

どうか地元に住んでる方々には、運転がゆっくりな県外ナンバーがいたとしても、温かく見守ってください。案外、移住したての、地元民かもしれませんので。


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