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アラフォー看護師1年目。まもなく2年目となるにあたって。

 平成31年4月から、神経内科の看護師1年目としての生活をスタートし、令和元年を経て、現在令和2年2月。怒涛の1年間でした。(まだ終わっちゃいないが)

 病棟看護師として働く事は想像以上にハードで、体調やメンタルのアップダウンを繰り返しながら、なんとかかんとか少しずつ成長し、仕事にもすこしだけ慣れたかな?という実感を得られつつあります。

 介護福祉士として訪問介護の現場で忙しく働いていた時とはまた違った学びにあふれ、給与面も十分にアップし、毎月のお給料と賞与で家計を潤し、夏季休暇には家族でのんびり旅行したりと、ハードながらも家庭運営は安定していきました。看護専門学校に3年間通っていた時は、自分が主夫業をしつつも、連れ合いが介護福祉士として在宅分野でフルタイムで働いてくれて家計を支えてくれたことに、あらためて感謝ですね。共稼ぎ夫婦は家計面でも支え合えるので、本当に心強かった。連れ合いは、現在は仕事をペースダウンしてもらい、家庭と子どもにやや比重を置いた生活をお願いしています。

 もともと私は、訪問看護を含め地域在宅ケアの分野に進むために、病棟勤務の必要性を感じ、現在の病院に就職しました。理由は大きく分けて3つあって、それらを振り返り再確認しつつ、今後どう動いていくかを考えてみたいと思います。 


地域在宅志向の私が、ひとまず病院に就職した理由 その1

◇ 病院の中から、地域在宅生活を見通す力を得る。

 これまで訪問介護の現場で、介護福祉士として現場で日々ケアに当たる者として外側から病院を眺め、想像していました。利用者さんの入院、特に退院の際に介護職に降りてくる情報の少なさに戸惑いつつ、「病院と地域の壁」のようなものを、個人的には常に感じていました。

 また、障害者団体のつくった訪問介護事業所であった事もあり、病院や医療職がしてしまいがちな「パターナリズム」的対応に否定的な考えを発するスタッフも多く、その壁は厚くなるばかりでした。

 しかし、実際問題、ケアは日々行われていくものであり、その毎日の中で介護と協働する、心ある訪問看護師の力は大きなものでした。

 看護師になった現在、病院での患者の日常を知っているからこそ可能な、訪問看護師の在宅での存在感を実感しています。

 2年目を目前に控え、日々の看護業務で「退院後の生活を見据えた日々の関わり」の大切さを実感しつつ、これから始まる入院受け、退院まで責任をもって患者を担当する業務は、今後の地域在宅ケアの仕事に於いて、大きな経験となると確信しています。現在の病棟は神経難病の方が確定診断や薬物調整・リハビリ目的で入院する病棟なので、退院支援について重要な学びにあふれています。

 

地域在宅志向の私が、ひとまず病院に就職した理由 その2**

◇ 最低限必要な看護技術を会得する。

 看護技術の自立は、1年目の看護師にとって最優先ミッションです。清潔ケアなど療養上の世話から始まり、呼吸循環や症状・副作用などの様々な観察、採血や輸液管理・ルート確保などの診療の補助技術を、毎日練習しては失敗し学習し直し、少しずつ会得していきます。もともと介護職だったので、アドバンテージは多少ありつつも、何を根拠にそのケアをするのか、そのケアが必要か不必要かと1から考え直す良い機会でした。

 1年目終盤になってみると、気が付くと採血は自分で回れるようになっているし、輸液管理はたまに先輩にアドバイスをもらいつつも基本的には自立して実施しています。さらに技術の精度を高める必要性はありながらも、残すところはあと1つ、ルート確保(点滴の針を留置すること)だけです。これは2年目の序盤に行われる研修後、順次実践し自立していくものなので、時間の問題でしょう。

 しかし最近では、手技はもちろん大事なのですが、医師やリハビリスタッフとコミュニケーションを取り、様々な課題を解決していくチームケアの実践もまた重要と認識を強めています。これは本当に終わりが見えない課題なので、病院にいるうちに経験できるだけのことはしておこうとだけ、考えています。

 

地域在宅志向の私が、ひとまず病院に就職した理由 その3**

◇ 可能な限り多くの症例・多くの病院利用者とその人生に出会う。

 今の病院に就職して半年くらいたったある日、病院では様々な一般向けセミナーや催し物(コンサートとか)をやっている事に気が付き、外来。入院患者以外の人の出入が少なくない事に気がつきました。病院という場所は地域のコミュニティとしても機能も、多少は持っているのかもしれないなんて感じたことがありました。それだけ多くの人生に触れるチャンスが、病院にはあります。

 病院という性質上、病棟看護師は一度に多くの方をケアする機会に恵まれます。それには様々な問題もあるのかもしれませんが、様々な神経難病を発症した方達と関わる事ができています。

 もともと、訪問介護時代は神経難病のある利用者さんに多くかかわらせてもらっていたため、在宅ケアのニーズの高さは自覚していました。看護師として地域で働いていくにあたって、これまで~現在の経験は、偏っているかもしれないけれど、おそらく重要な経験になっているはずだと考えています。

 

総括:今後どうしていくかの見通し

3年目を待たずして、訪問看護の道へ進む。

 これからはじまる2年目の残された時間で、 

①入院受け~退院までのかかわりを経験し、在宅ケアを行っていく上での力を養っていきたいと思います。。

②これまで会得した看護技術を高め、これから学ぶ技術も同様に高めていきます。

③可能な限り多くの入院されている方と関わり、疾患や薬剤の知識→観察→アセスメント→看護ケアの質を高められるように学んでいきます。

 

さいごに

 収入面は、現在の病院勤務と比較すると、訪問看護ステーション勤務は見劣りする額面が目立つのが正直なところで、このまま病棟勤務を続けていたほうが、おそらく賞与額も含め給料は良い可能性が高いように思っています。

 一方で、訪問看護の仕事に就く事で、連れ合いや子ども過ごす時間の確保だったり、勤務の融通性だったり、生活の質は多少改善されるような気がしています。

 そして何より地域在宅ケアは、自分が働いていきたい分野であり、ライフワークバランスも改善される事を考慮すると、金銭面での課題をどう捉えていくかは、今後の家族会議次第かなあというところ。

 好きな自転車で街を駆け抜け、ケアを届ける日も、そんなに遠くないのかもしれない。そう思うと、今日の夜勤も少し気が晴れる(笑)。
 

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