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しがない大学生が愛する我が母校に対して精一杯の講話をしてきた

6月5日(月)、愛する母校でOB講話をしてきました。といっても、大学の周りの人に聞いてみると意外にもOB講話なるものがない高校が多いようなので説明しましょう。

簡単にいうと、OB講話はうちの高校のOBが学校にやってきてLHRの時間などを使って、現役の高校生(学年全体)に対して進路や受験勉強について話すというものです。





っていうのが学校の公認で呼ばれた場合のOB講話の内容。

今回、私は高校卒業後も若干のつながりがあった先生のお誘いで非公認で、ある1クラスに対して30分程度、大学の生活や自分か感じているギャップについて話しました。

OB講話をすることになった根本の出来事

高校卒業後も僕が京都から埼玉に帰省するたびに会ってくれる雀カス仲間がいるのですが、4月中旬くらいに、現役生のTwitterの使い方が良くねえなぁっていう話になりました。

いち情報発信者として、具体的な内容を言ってしまうと、大型ブーメランが返ってくるので控えますが、教員の名前や校内で配られたプリントを公開アカウントで公開していたり、母校の風格を下げるようなふさわしくない言動をしていたりいました。

別にOBだし、自分には直接的な影響はないのでスルーすることもできたのですが、リテラシーの無い行動をすることで、うちの高校の大きな特徴である

「自由な校風」

が崩れてしまうのが嫌だったし、今の時代教員がモンスターペアレントや世論、労働環境などにより権力が萎縮しがちな状況の中、普及してきたSNSに対してどれくらいの権力を持っているのか知りたくてLINEでお世話になった先生に連絡しました。

ちなみに、うちの高校がどれくらい自由かを説明すると、

【校則は慣行のみでしかも1ページだけ】

だけど、これで十分に伝わるかな、、、、、?


うちの高校のSNS対応

後日その先生と、LINEで話していて分かったことは次のようなことです。

①基本的な対応は全体への意識涵養に留め、自浄を促す

これは生徒指導の基本方針になっています。というのも、一度でも規制をかけてしまうと、それを緩和するのはほぼ不可能なことだからです。

自由を失うのは一瞬です。

だからこそ、生徒を信頼して、規制をかけないでいるのです。ただ、限界点を超えた場合には仕方なく規制をかけるみたいですね。要は、アウトラインが他校よりも圧倒的に高いんです。

規制よりも、生徒同士でそういうことを許さない雰囲気にすることを大切にしているようです。

②薄氷に乗っている現役生

うちの高校にも(理不尽なものもありますが)地域の方からクレームをいただくことがあります。でも、多くの場合先生は当該生徒を直接的に指導することはありません。

「〇〇高校だから良い」

という信頼や許しが、先生だけでなく、周りの住民の方々からもあるようです。

ただ、これは逆手に取れば、その信頼を失ってしまったら終わりなんです。つまり薄氷の上に乗っていて、いつそれが崩れるか分からない。

自分はこのことをあまり深く意識していませんでしたし、今の子たちもそこまで考えていないと思います。教員に言われていても、

「はいはいまた言ってるよ、守りますよ」

程度にしか受け取れていないのです。

この言わば周りが自由を守ってあげているスタンスって凄くエネルギーを使うんですよね。どちらかというと、規制をかけた方が先生は安心だし、管理もしやすいんです。

でも、そんなことをしないのは、自由にした方が、生徒が伸びるということを分かっているから。

OB講話後に職員室でお世話になった他の先生と話してても思いましたが、教員の仕事量って数字で見ると本当にえげつなく多いんですよね。ただでさえ多いのに、さらに私たちのために自由を守ってくれている。

ほんと、自分が現役だったときの悪行を許してくれって感じです。脱帽。

③先生が言っても詭弁になっちゃう

こんな背景があっても生徒は正面から受け取れません。所詮、よくわからないおじいちゃんの戯言程度にしか受け取れないんです。

じゃあどうすれば良いか。

そこで出てくるのがOBです。
うちの高校のOBの勢いは本当にすごいです。
名前を挙げるのは控えさせていただきますが、色んな有名人を輩出しています。

先生の言うことは聞かなくても、OBの言うことはヘコヘコして聞きます笑笑

ということで、先生方が伝えたいことをOBが代わって言ったらいいんじゃないかとなり、話に行ってきたのです。


OB講話の内容

正直言って、自分は全く体系的な勉強をしてこなかったので、受験勉強についてはほとんど何も言うことができません。。。

公式で呼ばれて受験についてペラペラ言うのは全然向いてないんです。

だし、普通に上記のこと話しても、「OBがほざいてらぁ」となって聞く耳を持ちません(僕もそっち側の人間笑)。

だから、話を聞いてもらうために、

「自分が高校生のときに知りたかったこと」

を話そうと思いました。

うちの高校は男子校です。高校3年間閉じ込められ、大学に(予備校に)入って女子と再び触れ合います。

自分は大学に入学して、女子とのコミュニケーションの仕方が分かりませんでした。その深刻さは、

連絡のためにLINEを追加するのに5分躊躇う

ほどです。病気です。

他にも、地方の大学に入って周りに友達もいない中、どうやって交友関係を広げるか、一人暮らしの方がいいのかなどなど。そんな話をしてあげようと思いました。

ということで、
「大学に入って感じた違和感」
をテーマに話してきました。

その違和感も
・大学の雰囲気
・女の子関係
・授業関係
・友人関係
・生活関係
・そのほか
にジャンル分けし、同期の15名程度に事前に聞いてもらった回答をまとめて、生の声を届けました。

やった感想

多くの生徒が話を聞いてくれました。

大きかったのは、同期に違和感を聞いたときに1番最初に返ってきた回答が、アニオタグッズのレシートと彼女欲しいという鳴き声だったのですが、それを言った子の弟さんがたまたまその教室にいたのです。

序盤にこのネタを入れていたので、生徒を惹きつけられました。

他にも、同期の返答を口調も変えずにコピペしたので、リアルな感じがしたし、男子校ということもあり、悩みが普通じゃ無いので(女子との距離感がいまだに掴めないなど)、それが共感を生めたのかなと。

講話が終わった後も受験勉強や生活面について生徒から質問を結構頂いて、結局40分くらいアフタートークをしていました。

こういうとき自分は質問をしないタイプだし、質問されるとも思っていなかったので、現役生の率直な意見と悩みを聞けて嬉しかったです。






本当にやって良かったと思います。職員室で、OB講話をしていたことを知らなかった先生から是非うちのクラスでもやってくれって仰って頂いたり、1番嬉しかったのは、

「俺はお前の生き様が好きだ」

と仰って頂いたり。自分の生き方・スタンスは間違っていないんだなと。愛する母校のために積極的に動くのは良いことなんだと分かりましたし、今回の行動に対して自信がつきました。




最後に自分が現役生に伝えたことを残しておきます。

・うちの高校のように土日も学校に行って毎日友達とつるむほど近しい関係は大学では作りづらい(っていうかこれからどんどんしにくくなる)

・学生のうちにいろんな失敗をしておいた方がいい →他の高校と比べて圧倒的に自由。本当になんでもできる。

・勉強するときに、それが社会でどう生かされているか知ると大学の勉強が苦じゃないし楽しくなる

・うちの高校って変。うちの生徒って変人。でも、最高。

・うちの高校の自由を守り続けてほしい。

残り2年弱の高校生活。
本当に、本当にあっという間に過ぎていく。
勉強ももちろん大切だけど、
高校生でしかできないことを沢山してくれ!!






こんなことを続けられる人に俺はあり続けたい






じゃ。




P.S.

講話後に先生と飲みに行った時間が1番幸せだった。でも先生ペースめっちゃ早かった。僕の倍は飲んでた笑笑

他に先生とも飲みに行きたいなぁ

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