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魔法のぼかし肥do_no部 10 ゴール

ぼかし肥作り。
プチ実験の断水後、一晩経過しました。

二日前:プチ実験
加水を止めたため、乾燥気味ですが、まだ発熱は続いています。
がんばるなー。さすが納豆菌。

38度。

本番
前日に最高温度を叩き出しましたが、ようやく落ち着いてきました。

32度。

塊をほぐすと、中が白くなっています。
菌たちが作ったコロニー。

初期にはあれほど強かったコーヒーの香りが、もうほとんどしません。有機物の分解がすすんだということか、と勝手に判断し、こちらも発酵を止めるべく、以降、加水をやめることにしました。

昨日:プチ実験
すでにさらさらに近い状態なのに、まだ温度キープ。
ダマをほぐし、攪拌して再び土嚢袋へ。

38度

本番
こちらも発酵が続いています。
が、攪拌していると、わずかにいつもと違う匂いが。

44度。

青カビ発見。
匂いの正体はこれかー。危なかったー。
ということで、いくつかみつかった青い部分を除去し、ほぐして格納。

今朝
どちらの発熱はおさまっていました。
プチ実験のほうは、順調に水分が抜けていますが、本番の方は、おからを入れているせいか、水分が飛ぶのが遅く、またわずかに青カビが発生していました。天気が悪そうだし、無事乾燥してくれるといいけれど。

もうどちらも肥料として使える状態。
使いつつ、乾燥させつつ、となります。


人が生きていく上で必要なのは、水と空気。
それでも雨に打たれれば風邪をひくし、飲み過ぎればお腹を壊す。
そしてエネルギーが枯渇する前には、食べ物も必要。

次に必要なのは生きていくための空間。
大勢の人間が狭いところに押し込められたら、ストレスが溜まる。
広いスペースに人がたくさんいても、知り合いも話しかける相手もいなくて、一人一人が孤立している。そんな状態からは、劇的な出来事は起きない。
何人か人が集まってグループになり、個性あるグループ同士がいくつも集まって社会ができる。

ぼかし肥も全く同じでした。
通気性と、適度な水分と、窒素分。
材料をだんご状にすることで、菌同士が仲良しになり、コロニーを作ります。だんごたちの間には隙間ができて、空気の循環が発生します。


1ヶ月近くかかった草堆肥は、ゆっくりと姿が変わっていきました。香りもマイルドで、山の土のような懐かしい香り。草たちが自然にかえって行く様子を見ているようでした。

1週間で決着したぼかし肥は、温度の上下も激しく、匂いも変化し、スピード感満載でした。出来上がった姿もザ・肥料。

共通項は、材料と菌たちに快適な環境を整えること。

二つの肥料作りを体験し、ずっと不思議だったのが、発熱することでした。菌が活発に活動しているといわれても、昨日まで冷たかった土嚢袋が、今日は湿り気を帯びて温かくなる。それが不思議でした。

ぼかし肥は、完熟させると肥料分がなくなるため、途中で水分を飛ばして発酵を止めました。活動を強制的に止められた菌たちは、肥料として使われるときには、また水分を得て復活するのでしょう。

身近な材料を使って、自分で肥料が作れる。そのことが嬉しくて始めた肥料作り。
作り終わる頃には、分かった気になれると思っていましたが、一緒に肥料作りに取り組んできたannonさんやうずまきさんも、みんな少しずつ違う過程をたどり、不思議と疑問を山ほど抱えたままで終わりました。

この後は何を仕込んでみようかな。

おまけの話

なかなかゆっくり話をする時間がない受験生の次女。
「お母さん、明日外出するから、温度計ないかみてくるよ」
あー!ごめん。
もうゲットできたんだよ。

言わなくてごめん。覚えていてくれてありがとう。

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