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【銘柄分析】インドへの投資を検討してみる④ ~ETF編~ #39

こんにちは、ちゃぴのすけです。

インド投資検討noteも、はや4回目です。今回は前回に引き続き、具体的な投資銘柄をいくつか紹介したいと思います。今回はETF編です。

なお、私がよくブログを拝見している有名ブロガーのみらいあせっとさん(@instockexnet)がタイムリーにもインド投資について書いていらっしゃいました。

みらいさんは、親しみのある語り口で初心者向けに分かりやすいブログをいつも書かれていて、とて勉強させていただいてます。おすすめのブロガーさんです。インド投資にご興味のある方は上記も一読をお勧めします。

それでは早速ですが、インド投資関連のETFについてまとめてみます。

やはり経費率が高い

投資信託ほどではないのですが、ETFであっても経費率が高いものが多いです。まだあまり注目されていないからか、インドという国特有のものなのかは分かりませんが(すみません、要因までは調べられてないです)ちょっと悩ましい経費率が並びます。今回はその中からいくつかピックアップしてみます。

インド株式の指数について

まず、前提として、インド株式の指数には代表的なものが2つあります。

・S&P BSE SENSEX指数
・NIFTY 50指数

S&P BSE SENSEX指数は、インドのボンベイ証券取引所に上場する30の銘柄で構成された時価総額加重平均型の株価指数です。設定は1979年(公表は1986年)で歴史ある指数です。
一方NIFTY50はインド国立証券取引所上場の50の銘柄で構成された時価総額加重平均型の株価指数です。

以下、5年比較チャートですが、ぶっちゃけほぼ差はありません。

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構成銘柄がほぼ同じです。というより、SENSEXの30銘柄は全てNifty50に含まれていますので、当然といえば当然ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、楽天証券で検索してみると7銘柄出てきましたので、いくつかピックアップしてみます。

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iシェアーズS&P BSEセンセックス・インディア・インデックスETF(02836)

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まず、最も経費率の低いETFから取り上げてみます。ブラックロック社提供のiシェアーズシリーズのETFです。銘柄名の通り、ベンチマークはS&P BSE SENSEX指数です。香港市場に上場しているETFになります。

ファンドのページから画像を引用させていただきます。

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純資産総額は1億USD強ですので、そこまで大きくはないですが。ギリギリ許容範囲といったところでしょうか。設定日は2006年10月31日なので15年ほどの歴史があります。経費率は0.64%で最も低いのですがそれ以外には特にめぼしいポイントはなさそうです。

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セクター比率は金融が最も高く、情報通信が続きます。これはインド株式の特徴ですので、他ETFもそこまで差はないと考えられます。ただ、組入銘柄数が30なので、主要産業である上位2セクターに集中している印象です。

iシェアーズ MSCI インディア・インデックス ETF(INDIA)

同じブラックロック社のETFでベンチマーク指数が異なるETFもあります。こちらはMSCI インディア・インデックスへの連動を目指します。

ベンチマークが異なりますので、こちらの組入れ銘柄数は直近で101銘柄です。ただ、一方で経費率が高く0.99%になります。純資産総額はほぼ同じくらいですね。1億USD強になります。ちなみにこちらはシンガポール市場上場のETFです。

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パフォーマンスも似たり寄ったりなので、どちらかに投資するなら経費率の差からS&P BSEセンセックス・インディア・インデックスETFの方が良いかもしれません。

ウィズダムツリー インド株収益ファンド(EPI)

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続いて、ウィズダムツリー提供のETFです。ウィズダムツリーインド収益ファンド(ティッカー:EPI)は米国籍のETFで、ウィズダムツリ ーインド収益指数の価格および利回り実績に連動する投資成果を目指しています。

この指数はウィズダムツリーが独自に設定している指数で、いわゆるINDEXとは異なり、一般にスマートベータ運用といわれます。

従来の時価総額型の指数のように市場全体の平均や値動きを代表する指数ではなく、財務指標(売上高、営業キャッシュフロー、配当金など)や株価の変動率など銘柄の特定の要素に基づいて構成された指数。中長期的に市場平均を上回るようなパフォーマンスを期待する指数として、年金運用やETF(上場投資信託)などの連動指数として採用され始めている。スマートは賢い、ベータは市場平均連動性を意味する。
※野村證券 証券用語解説集より引用

簡単に言うと、パッシブとアクティブの中間に位置しますが、パッシブではありませんので、アクティブと捉えてもいいかもしれないですね。

ウィズダムツリ ーインド収益指数とはその名の通り企業の収益に着目した指数です。

The WisdomTree India Earnings Index is a fundamentally weighted index that measures the performance of companies incorporated and traded in India that are profitable and that are eligible to be purchased by foreign investors as of the index measurement date. Companies are weighted in the Index based on their earnings in their fiscal year prior to the Index measurement date adjusted for a factor that takes into account shares available to foreign investors. For these purposes, "earnings" are determined using a company's net income.
※ウィズダムツリーHPより引用

簡単に言うと、企業の前会計年度の収益(純利益)に基づいた加重平均型の指数、といったところでしょうか。稼いでいる会社ほど組入れ比率が高くなるように設定されていますので、いわゆるファンダメンタル分析に基づいた指数と言えます。

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iシェアーズ・コア S&P BSE SENSEX インディアETFと比較すると、上位10銘柄のうち重複は6銘柄です。また組入れ銘柄が361と多いのも特徴ですね。セクター比率も1位ソフトウェア、2位金融と続きますので、こちらも通常のIndexとは異なっています。つまり利益はITセクターの方が出しているのでしょうね。

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純資産総額は約8.5億ドルと先述のETFの8倍近くあります。ただし、経費率は0.84%と低くはないです。ウィズダムツリーのスマートベータ運用は個人的に面白いと思うのですが、経費率の高さをどう捉えるか、となりそうです。

NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)

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最後は東証上場のETFです。銘柄名の通り、Nifty50指数連動のETFです。

こちらもSENSEX指数やMSCIインディアインデックスとそこまで大差はありません。

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直近の運用報告書によると、純資産は98億円ですので、今まで紹介したETFの中では一番規模が小さいです。一方で経費率は信託報酬のみで1.045%と一番高いですね。1%を超えるとさすがに躊躇してしまいます。まぁ、他も高いのでそこまで大きな差はないのですが。

メリットは円建てというところでしょうか。外貨建てで持ちたくないという方にとっては選択肢がこちらに絞られそうです。

比較チャート

紹介した各ETFの比較チャートです。

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切り取る期間によって微妙に異なりますが、あまり差は見られません。上記の5年チャートだと、1678>02836>EPI>INDIAとなりますが、1年チャートだと02836とEPIが逆転します。パフォーマンスだけ見ると、一番良いのは1678ですね。

経費率の高さが気になるが…

結論から言ってしまうと、私はウィズダムツリーインド収益ファンド(EPI)への投資を始めたいと思います。

1678は経費率が1%を超えるので、やはりこのコストは長期投資家としては避けたいと思いました。
INDIAは経費率、パフォーマンス共に優先順位が低いです。
02836は少々迷ったのですが…香港市場上場のETFということで見送りました。02836に投資する場合、香港ドルで投資することになります。香港ドルと米ドルは通貨ペッグ制を敷いていますので、為替上は米ドル投資とそこまで変わりませんが、現在の米中対立を見るに、いつまでこの均衡が維持されるかは非常に疑わしいところです。そもそも私がインドに注目しているのは、新興国の中で中国に投資したくないからで、中国を避ける必要がなければ、最初から経費率の安い新興国株式ETFであるVWO等に投資すれば済む話なんですよね。
※中国が嫌いなわけではなく、投資という観点でカントリーリスクが高いと感じているため中国への投資は避けたいというのが理由です。

ということで、EPIを選択したのは、消去法的な理由も大きいのですが、ウィズダムツリーの独自Indexに興味を持ったのも理由の一つです。こういった投資対象をポートフォリオに組みこむのも一興と思っています。

経費率についても、全資産をインドに投資するわけではありませんし、ポートフォリオ全体で経費率を抑えられれば問題ないと思っています。ですので、EPIへの投資は最大でもPFの2~3%程度に抑える予定です。

最後に

まだインド投資というのはそこまで注目されておらず、マイナーな印象があります。今後注目されればもっと経費率を抑えたETFも出てくるでしょうし、そうなれば乗り換えるかもしれません。

ですがそういったETFが出てこないかもしれませんし、当然時期は不明ですので、機会損失をなくすためにも、まずはEPIへの投資から少しずつ始めてみたいと思います。

また運用状況等はnoteで報告できればと思っています。

ということでインド関連ETFの紹介でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。

今日も皆様の投資ライフが素晴らしいものになりますように。

それでは。

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