私はずっとガールフレンド。
J はユニークな恋愛・結婚観を持ってる。
私と付き合うかどうか決断する際には
一人、冬の山に登り、頂上で数時間考えたらしい。
思わず、仙人か!!とツッコミたくなるけど、
J のそういうところは私のツボである。
J はもともと結婚することに拘りがない。
結婚が意味する責任とか制度が嫌なのかと思いきや、
そうではないみたい。
J は子供が生まれれば家族として結婚するのは理解できるけど、
そうじゃなければペーパー上だけでの結婚の意味がわからないという。
世の中には離れて暮らしていても結婚しているカップルはいるけど、
そういうのもJ としては、
結婚は一緒に暮らしていなければ論外らしい。
私はそういう結婚のカタチもアリだから、
J の価値観は独特だなと感じる。
そして驚いたのは、
彼の中で、彼女も、パートナーも、婚約者も、奥さんも、
全員ガールフレンドらしい。
その発想、
正直、斬新過ぎてビックリした。
その関係性を軽視してるかといえば、
そういうことではなく、
J にとって「付き合う」イコール、
結婚と同等の関係性ということ。
裏を返せば、
結婚や関係性のステータスが変わるにつれ
段階的に真剣になっていくわけではなく、
スタートから超真剣ってことらしい。
J の大親友が去年結婚したんだけど、
未だに親友の奥さんのことを、
「〇〇のガールフレンド」って呼ぶ。
さすがにJ は彼等の結婚式にも参列しているから、
「いや、〇〇の奥さんね」って訂正入れると、
「同じようなもんでしょ。僕にとっては変わらないよ。」
J の認識はそういうことらしい。
更にJ は拘ってるポイントがいくつかあるらしい。
例えば、
先ほどの大親友が現奥さんにプロポーズする時は、
ダイヤの指輪を選ぶのを手伝ったらしい。
なのに、そんな地球の鉱物に、
高額なお金を支払うのは納得できない、と。
J としては婚約するためだけの指輪は意味がないらしい、、
んー、ケチ?
と思いきや、
彼の美学でいうと、
指輪だったら、唯一無二の自然の養殖じゃない真珠とか、
そういう考えらしい。
逆に、
「そもそも婚約に、なぜ婚約指輪が必要なのか?」
と聞かれ、
確かに。
とてもいい質問だなと思った。
どうしてなんでしょうね?
そして、J の大親友の結婚。
彼等も国際遠距離恋愛をしていたため、
ビザ関係で手続きが厄介とのこともあり、結婚に至った。
私としては、ビザ関係のことはあくまで結婚の「きっかけ」であって、
それだけじゃないと思うのに、
J はビザ関係の問題がなければ彼等は結婚しなかった、
となぜか言い張る。
結婚にある程度の勢いは必要だし、
そのきっかけに二人が納得さえしていれば、
何でもアリだと思う。
J の人生プランでは、
私のパスポートに頼らず、
ちゃんと会社から移動という形で労働ビザを取得して来日する。
という拘りを持っている。
ここまでいうと、
J って面倒臭い人だねー。って思われそうだが、
そう、とっても拘りが強くて面倒臭いオトコなのである。
そしてJ のハートは私より超ジャパニーズだから、
結婚するとしたら、
西洋スタイルは嫌だけど、
神前式がいいらしい。
まぁ、そんなJ だが、
今回のコロナについて。
私がパートナーだから、
EUに家族として入国できるかと思いきや、
国によって判断基準が違うものの、
籍を入れてるパートナーしか認められていないらしい。
J はあれだけ結婚のシステムについて、
子供がいなければ結婚する意味がない。
って言ってたJ 。
でも確実に今、彼の心は揺らいでいる。
私がヨーロッパに入国できるため、
J が日本に入国できるために。
結婚という制度の法的な強さが明らかだった、
春、2020。
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