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ブルガリア医学部に進んでよかったこと

ブルガリアの医療、ことプレヴェンの医療は日本と比較して遅れている事は前々回にお話しした。

はっきり言うが最先端医療なんて学べない。これから医学部留学を考えている人たちには、ある意味ショックな事実なのかもしれない。

では、医学部に入学して医師免許を取得する以外に、プレヴェンという田舎町の医学部に通うメリットってあるのだろうか?

学生ではなく医師としての視点で良かった事を挙げてみようと思う。

ブルガリア医学部に進んで良かったこと

1. 医学を英語で学んだこと

最先端の知識を得るなら英語論文を読むしかない。英語論文を読む事が苦にならないから大量の論文を短時間で読むことが出来るし、英語論文を書くことも出来る。ブルガリア医学部で徹底的に医学英語を学んだお陰だろう。

2. 徹底的に診断学を叩き込まれた

2年後期から病棟実習が始まるのだが(日本の場合は4年後期から)、指導医が私たちにひとりひとり患者があてがってくれて、患者のベッドサイドでブルガリア語で問診をして、その後身体所見を取らせてもらって、問診と所見を元に予想した患者の病名を伝えて指導医と他の患者を担当した同期とディスカッションを開始する。それを4年間何度も繰り返した。もちろん指導医はベッドサイドまでついてこない。検査バリエーションが少ない分、問診と身体検査の仕方を徹底的に指導された。

初期研修医でラウンドした総合診療科で診断能力を高く評価していただいた事は、ブルガリア医学部卒である事を引け目に感じていた私にとって少なからず自信になったし、間違いなくプレヴェン大学の先生方のお陰だと思う。

どこにいたってやることは同じ

在学中はブルガリア医学部には不満だらけだった。

ただ、どこにいたってやる事は同じだと思うんだよね。どこにいようが努力ができない人間は、どこにいたって同じ。その環境で最大限の事を吸収すること。在学中はよくそんな事を思っていた。

こんなこと言ったら根性論なんて今時流行らない!とか言われそうだけど、結局最後は自分の心の問題だからね。

ブルガリア医学部に通って1番の良かったことは、メンタルがめちゃくちゃ強くなったことかもしれないな!笑



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