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ひとの住処 1964-2020

隈研吾さんの「ひとの住処」を読んだ。
内容としては隈研吾さんの自伝を交えた建築の考え方や在り方が語られていた。
その中で響いた内容を3つピックアップしようと思う。

自動車とか家電製品は、建築という欲望に従属し、ぶら下がっていたともいえる。

今までは特に家を意識して家電を購入したことはなかったけれども、言われてみれば家のレイアウト、壁の色、床の色、などを意識して家電を購入していた。より住みやすい家、理想な家をイメージしていた。
ある意味建築に紐づいた家電選びをしていたのだと思った。

労働者に家を与えるという政策によって、労働者はかつての農奴以下の悲惨な状況に陥るだろうと予言した。

この一文から始まる家を持つ=安定という考えは本当に正しいのかという内容にとても共感した。実際家を買うには何千万円ものお金がかかり、維持するにもお金がかかる、相続するにもお金がかかる。家のために働くことになるという内容に感じた。
新型コロナやいつくるか分からないと言われている大震災を考えると家を持つこと自体リスクにしか思えていない自分がいる。

最高の木は裏山の木だ

都会に住むようになってから特に山を感じることは無かったけれども、この言葉を聞いてイメージができた。木にも寿命がありそのままにしておくと、土壌の状態も悪くなり、洪水などの自然災害につながるというものだった。そのためにも裏山の木を使って家を建てたりすることの大事さが書かれていて、自然と共に生きるとはこういうことなんだなと感じだ。

この本を読んで改めて家を持つということに対する考えや、建物について考えるいい機会になった。
また、本でも語られていた近年大震災や新型コロナなど色々なことが起きていてそれをきちんと語り継いで行く必要があるという言葉にも共感できた。
過去の戦争についてきちんと語り継いでいくべきという考えもそうだが、現代でも新型コロナの流行中の過ごし方など、今は大変だけれども今後よりよい日本にするためにもこの時代を生きて感じたことをきちんと後世に語り継いでいく必要、責任があるのだなと感じた。

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