11番「魔導書」

 フェリシーには数々の歴史が存在する。

 メイドたちの邪気にも似る怨念の、ではなく、想いのこもった本棚にも歴史あふるる本たちがならんでいるのである。

 それは突然はじまった。

栞「水35l、炭素20kg、アンモニア4l、石灰1.5kg、リン500g、塩分250g、硝石100g、硫黄80g、フッ素1.5g、鉄5g、ケイ素3g・・・」

奈子「あと血ですね」

 奈子さんがおままごとに使うのかナイフを持ち寄る。そして、それで腕を・・・

アカリ「って、ストーーーーーっプ! 何やってるんですかーーーー!!」

奈子「何って・・・」

もこ「皆でボードゲームやってるよ」

アカリ「何やってるんですかーーーー!」

もこ「だから、ボードゲーム」

アカリ「え、だって、さっき血がどうとか」

奈子「あ、あれね、邪神と戦うために必要な道具なのよ」

アカリ「邪神!? それに戦うってまさか」

奈子「そう。そのまさかよ。私たちは選ばれた戦士だったのよ、アカリ」

アカリ「え、そんなことってあります??」

奈子「そう。ここにいる皆もプレイヤーとして邪神と戦う。」

アカリ「え」

栞「まぁまぁ。その辺りにしたら?アカリちゃん信じ切ってるでしょ」

アカリ「え? え!?」

 こうして先輩たちのコントに翻弄されたアカリちゃんでした。めでたしめでたし

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