見出し画像

今週のマイフェイバリット・ミックス

 白状します。私はAIがめちゃめちゃ怖い。怖くないですか?AIというか、Safariで腕時計を検索したらInstagramで腕時計の広告が出まくるようになったり、「あなたにおすすめ」を勝手に見せてくるあの機能も怖い。そこまでお世話しないでほしい。どんな友達の家に遊びに行っても親が付きまとってくるような「う、うるせー!」感がすごい。そういう機能が装備されてもう数年経ったが、いまだに私は反抗期を終えずにいる。たった一つの機能を除いて。
 Apple Musicのフェイバリット・ミックスというプレイリストをご存知だろうか。自分が普段聴いている音楽から好みを予測して、毎週勝手に作られるプレイリストだ。初めて機能を知ったときは余計なお世話だと憤慨したけど、聴いてみると「あっいい、え〜いいチョイス〜」と気に入ってしまった。今では毎週の更新を楽しみにしている。曲はすべて自分のライブラリ内から選ばれるので、聴いている最中に「いや知らんがな」と冷めてしまうこともない。最近聴いた曲から、というわけでもなく、一年くらい前に何回も聴いていた曲なんかが突然差し込まれたりして、またそのアルバムを聴くきっかけになって楽しいんです。

 プレイリストは自分で完璧に作るこだわりがあったけど、こういう意図しない選曲もいいな〜と、みなさんにおすすめしたいのです。気が向く間は自分のフェイバリットを晒していこうと思う。

 そんなこんなで、今週のマイフェイバリット・ミックスはこちら。

画像1

画像2

画像3

画像4

 ああ〜いいですね〜!笑

 使うまでは「どうせよく聴いてる曲を流せばいいと思ってるんでしょ!?」と思っていたけど、ヘビロテのアルバムを外さず入れすぎず、わりと偏りなく自分のライブラリを混ぜ込んでくれる。
 中村佳穂、集団行動、andymoriを去年の下半期にヘビーローテーションしてたんですよ。毎週欠かさず入ってはいるけど、さほどプッシュされるわけでもないから飽きない。逆にほとんど聴かないアーティストの曲も頻繁に推してくるから、「もっとちゃんと聴いてみ、ほら」と言われているような気分。いい意味です。

 この面々は自分の中でのスタンダードだから、「何聴くんですか〜」と聴かれたときに黙ってこれを差し出せばそれで済みそう。インストもちゃんと入れてくれるし。



 今回グッときたのは、サカナクションの湖。おかげでサカナクションを久しぶりに聴いた。やっぱかっけ〜、とアホみたいに口を開けてしまう。
 サカナクションは特にアルバムで聴いてなんぼ、と思っていたけど、一曲単位でもワールドに引き込む力がえげつなく強いな。冒頭のアカペラからイントロに入るところで持っていかれる。身体の重心が脳にぐっと寄るというか。伝わりますか。音楽が耳から頭まで一気に抜けて、曲に身を委ねてしまう感覚。そういうすごみが彼らにはあると思う。

 順番を遡るけど、andymori〜ELLEGARDENあたりも良でした。邦ロックと呼ばれた時代の、日本のバンドの泥くささ。日本語だ、と感じる。
 最近はクールな感じの曲を聴きがちだけど、人の手のにおいを濃く感じるかつてのロックはやっぱりすごく好きだ。

 特にマテリアルクラブは今あってほしいプロジェクトというか。打ち込みに使わされるんじゃなく、人間が打ち込みを使ってる感に安心する。その精神性がすごくポップだ。小出祐介の言う「What is Pop」の、ポップ。
 ポップで言えば、集団行動も果てしなくポップだ。「王道ポップス」を掲げるにしても、このアルバム(充分未来)は特に日本くさい。ビートのお尻が大きくて、JPOPぽいというか。伝わりますか。

 音楽のことをあんまり人と話さないできたけど、書いてみると楽しいですね。「What is Pop」のポップについて、機を改めて書きたいな。
 とりあえず今週のはこんな感じでした。

 最後に、サカナクションに想いを馳せたついでに一番好きな曲。

 歌は決意の場によく現れる。この曲を聴くたび、毎日が小さな決意の連続だとして、と思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?