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10.5 thu 空気に鍋の香

 涼しくて嬉しい。朝晩は寒いと言っていいほど気温が下がり、なんだかそれにワクワクした。冬は寒いし嫌いだったはずが、好きになってきてるのかも。
 冷えた空気の中で息をすると、大学時代の学園祭を思い出した。友人とコタツで鍋を囲んだアパートを思い出した。暖をとって出汁をすすり、ビールのプルタブを引く時の音。感傷的になるわけではなく、ただ心地いい思い出を味わっていたファミマの前、今日の午後8時のことである。
 思い出も私情もバカにできないなー。かつてコタツを囲んだ友人は、今も顔を合わせては「最近は」と話し始める。そのことが私を生かしているってことが過言じゃないなーって思った秋の始まりです。

「ユカ」と呼ぶ音に焦がれて少しもう少しこの世界にいたい

炎とは言いがたいとき茹で汁をすすらせてくる友がいたこと

致死量の白子かかえてお食べって言う人のロレックス 汗かいてごめんね

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