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2ヵ月弱、クマ肉を食べ続けて思ったこと

平素より大変お世話になっております。
ちゃんくまです。
あっつい日が続いていますが、みなさん如何お過ごしでしょうか?

夏っぽいことしていますか?
私はというと、6月から今に至るまで自宅でクマ肉しか食べない生活を続けてみました。夏っぽいですよね。

本当はクマの解体現場に居合わせて、猟師さんから大量に頂いたクマ肉をひたすら自炊で消費する毎日を送っていました。(友達にもいっぱいあげました)

左からクマ頭部・手足、モモ、ハツ・レバー、背ロース(保冷バックを買って持ち帰りました)
切り出したモモ肉、多分6~7キロくらい

都会育ちのもやしっ子である私がクマ肉を食べ続けた感想や調理法を備忘録的に残したいと思いました。

拙筆ではございますが、お付き合い頂ければ幸甚です。

くまへのおもい

感想の前に、少しだけ前提の駄文にお付き合いください。

ちゃんくま名義でnoteを投稿していますが、本名にも熊が入っています。
昔から「くまちゃん」呼ばわりされたり、SNSのアイコンにも「とりあえずクマにしとけば問題ないべ」ってノリでした。

とっても身近なようで、都会育ちの私には遠い、そんな不思議な生き物がクマでした。
それが大学院進学のために長野へ引っ越してきて、研究活動の一環として猟師さんと関わるようになって、とっても身近な存在になりました。
正直、超こわいです。

くまはうまい

大量に頂いたクマをどう消費するか、かなり真剣に考えました。
頂いた命、おいしく食べないのは罪深い行為だ、と内なる神からお叱りを受けたためです。(私はやばい人ではありません)

周囲の識者から話を聞くと「煮込むとうまい」「脂がおいしい」と言っていました。ええやん、やってやろうやないか。

カレー

煮込むといえばカレーですよね。
鍋も考えましたが、暑すぎて死にそうだったのでカレーにしました。

友人が作ってくれたカレー(水分多め)

初めてのクマ料理は友人に委ねました。
「食材にぶん殴られる経験」を初めてしました。

物理的に殴れるくらいかっちかちの冷凍肉でしたが、味が強く「めっちゃクマ!!!!!」って感じでした。語彙力がなくなりました。

レトルトカレーの具材として混ぜたクマ肉でしたがカレーより主張が強くてビビりました。

ちなみに臭くはなかったです。

我が家で作ったクマカレー(この後30分くらい煮込んで水分をふっ飛ばしました)

我が家では、ルーを使わないスパイスカレーで作ってみました。
刻んだ野菜たち(たまねぎ、にんじん、ピーマン)となすのぶつ切り、これに牛乳とヨーグルトとスパイス各種とオリーブオイルで炒めたクマ肉をぶち込んで、じっくりコトコトしました。

これにめんつゆとうどんを入れてひと煮立ちさせて、カレーうどんとして消費しました。超うまいです。

肉じゃが

カレーもいけるなら、肉じゃがも行けるだろうと思いました。
俗説ですが、日本におけるカレーの起源は肉じゃがだとか、、
じゃあクマ肉入れてもおいしいんでしょ?の発想です。

1回目作った時は、レシピを見て適当に煮込んでつくりましたが、じゃがいもが鈍器みたいに固くて失敗しました。

一方、クマ肉は、、めっちゃおいしかったです。
ぷるっぷるの脂は、一生味が無くならないガムみたいに旨味が出続ける魔法の食材として1時間くらい噛んでいました。(本当は1分半くらい)

2回目は圧力鍋的機能がついた炊飯器(セカストで4000円)の活躍もあり、上手にできました。
砂糖とめんつゆと水と具材を入れてボタンを押すだけ。

よく見てください。肉も入ってます。


半径0メートルの未来を変える、革命起こす幕開けの夜でした。(MOROHA)(長野県上田市出身)

その他

カレーと肉じゃがだけでなく、色んな料理しました。
(レバニラ、ハツとほうれん草の卵炒め、中華風、洋風、和風etc)

まとめると、自炊経験もほぼない素人が作るには、和っぽい調理法が強かったです。

特にうめえ~ってなったのは、和風だしと味噌を絡めた和っぽい料理です。
味噌は消臭効果があるって本当だったんだ、、

獣特有の臭みは気にならず、クマ肉の攻撃力と味噌の優しい防御力がベストマッチでした。めっちゃうまかった。
(写真はありません)

スパイスとかニンニクやら生姜と炒めても、それなりに臭みがとれるので手軽でとってもお勧めです。

すてきなたいけん

クマ肉の消費体験は、ひたすら下処理との闘いでした。
特にレバーの下処理は過酷を極め、精肉屋さんに頭が上がらない思いでした。

クマ肉は牛豚鳥のような、どの肉にも例えられない独特の旨味と弾力のある、強いお肉でした。

頂いたクマ肉最後の調理(熊キムチ)を昨日終え、気が付いた頃には、我が家も獣臭くなっていたことが分かりました。
大学の動物サンプルを保管しているくっせえ部屋と同じ臭いがします。

それでも、この体験ができて本当に良かったです。
2ヵ月弱、クマ肉と向き合うことは、色んなことを考える契機でした。

生きて動いている時から見ていましたが、
捕殺して捌いて、肉になって、料理して食う。
「肉を食う」という行為には色んな意味が込められているんだな~って。

「生きていく」ということは「命を頂く」ということと = に限りなく近い ≒ だな~って思いました。27歳の食育でした。

ちなみに、私もちょっとだけこのクマを捌くのを手伝いました。

血だらけで画像の色味が最悪だったので白黒にしました。

さいごに

いきなりステーキのチキンステーキでハイボールを飲むという行為
磯丸水産の蟹味噌で日本酒を飲むという行為
松屋の生姜焼き定食でビールを飲むという行為

どれも「最高!」な行為ではありますが、都会にいると忘れてしまいそうな「命を頂いている」上で成立する「最高!」であることを自覚した2024年の夏でした。

今の気持ちは、ぶっといクソデカステーキが食べたいです。

とりとめのない内容で大変恐縮ですが、ここまでお付き合い頂きありがとうございます。この記事を読んでくれた方たちへ、末永いお付き合いになりますよう、今後ともどうぞよろしくお願いします。

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