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生活が見える、韓国の建築 その2【家の構造】

6年韓国で住んだたまごの「韓国の建築シリーズ」第二段!
18歳で韓国・ソウルで外国人として住みつつ、サバイバルしたおはなしです。笑

韓国語を勉強中だったり、ソウルに旅行に行ったことはあるけどまだまだ韓国のことについてよくわかんないという方に向けて書いてます。

今回は、韓国の家について話をしてみたいと思います。ドラマなどでいろんなおうちが出てくると思いますが、韓国の家にはどんな工夫がされているのでしょうか。


何階まである?韓国のマンション

韓国にいくと高層マンションがずらりと並んでいる区域をよく見かけますが、あれを韓国語だと 아파트(アパート)と呼びます。日本のアパートのイメージとは違いますよね。

もちろん一戸建てもありますが、アパートが占める割合は50%におよびます。あとは3階建ての 빌라 と呼ばれる建物や一人暮らし向け物件の5階建てくらいの建物などがあります。

アパートの高さは低いもので10階、高層のもので30階ほどにもなります。またタワーマンションと呼ばれるような建物になると、40-60階の高さの物件もあります。


LDKではない、韓国の家の間取り

日本では間取りについて、よく1Kとか、2LDKとか言いますよね。Lはリビング、Dはダイニング、Lはリビングです。韓国では違う言い方をします。リビングのことは 거실 といい、家具少な目の家が多いです。ソファとテレビだけとか。

部屋がひとつならワンルーム、ふたつならツールームといいます。アパートは部屋がいくつ、バス・トイレがいくつという風に数えます。一般的にアパートは階が分かれているわけでもないのにバス・トイレが2つずつ以上あって実際使い分けてみると便利です。

目的別にされていることが大半で、ひとつはお客さんや子どもたちが使い、もうひとつは夫婦でつかえるバス・トイレで 안방 といわれる夫婦の寝室の奥にあることが多いです。안방はいわゆるマスターベッドルームというものです。これも日本にない概念ですよね。

日本ではトイレとバスが別々になっているのが普通ですが、韓国は少しスペースを広めにとって、ひとつの部屋に一緒になっていることがほとんどです。

日本とは違い、韓国のアパートはベランダがないのですが、洗濯物を干したり、植物を置いたりする縁側みたいなスペースがあることもあります。最近のアパートではあまり見ないので、築年数の多いアパートで見ることができます。


冬でも半そで、オンドルの快適さ

ソウルは緯度でみると新潟県くらいだそうです。ですが、冬の寒さといったら顔以外は隠さないと痛いです。笑 このくらいの緯度にしては寒いほうだといわれています。

そんなソウルの冬で頼りになるのがオンドルです。オンドルとは床暖房のことで、韓国のどの家にも設置してあります。私が住んでいたワンルームにももちろん部屋別にありました。

階ごと、またはアパートだと部屋ごとにボイラー室があり、そこから床下にある管に温水が送られてきます。これがときどき壊れると厄介で、修理が終わるまでどこかで待たないといけません。

床が熱いのが苦手だった私は、部屋も小さかったのでだいたい保温にしておきましたが、ばんばん温度を上げる人は冬でも家の中で半そでだったり、アイスクリームを食べたりします。

実際、韓国国内のアイスクリーム市場をみてみると、冬に売上高があがるアイスクリームがあります。代表的なのはアイスもなかです。日本ではサーティワンの愛称で親しまれているベイスキンラビンスも一年で一番売れるのは12月だそうです。寒い冬でもアイスケーキを買う人がたくさんいるようですね。

オンドルであたたまった部屋が冷えないような工夫もされています。日本でも寒い地域はそうだと思いますが、2重窓です。外側は普通のガラス、内側はすりガラスのところもあります。そこにブラインドやロールカーテンをつけることが多いです。


あったら便利かも?服専用部屋

韓国のおうちに遊びに行くとおもしろい現象がみれるのが、いくつかある部屋のひとつを服専用の部屋にしていることです。これを옷방、服の部屋と呼んでいます。

1年中の服をだいたい畳むのではなく、ハンガーにかけてラックみたいなところに上下2段でかけて整理します。そこにカバンや旅行用キャリーケース、扇風機などその季節に使わないもの、お客さん用の敷布団など様々なものを置いています。

パッと見、ごちゃごちゃしているのですが、部屋のドアを閉めてしまえば来客があったりしても大丈夫ですし、スペースにも余裕があります。この部分はドラマではなかなか見れず、おうちにカメラが設置してあるような番組でときどき見れるかもしれません。

この部屋の存在のおかげで、どの部屋にも家具が少なく、すっきり見えるというメリットがあります。日本でも最近の物件だと納戸とかサービスルームという名前でかいてあることありますよね。


その国の家での過ごし方、生活習慣が垣間見れますね。ドラマや韓国のおうち訪問番組を見て、いろいろ違いをみつけてみるとおもしろいと思います!

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