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知ってると便利!ソウルの交通事情その3【地図アプリ】

6年韓国で住んだたまごの「韓国の交通事情シリーズ」第三段!
18歳で韓国・ソウルで外国人として住みつつ、サバイバルしたおはなしです。笑

韓国語を勉強中だったり、ソウルに旅行に行ったことはあるけどまだまだ韓国のことについてよくわかんないという方に向けて書いてます。

前回の記事ではバスについてお話ししました。けっこうマニアックな情報がつまってたと思います。笑 ソウル在住の韓国人にも自分の知らない情報があったといわれました。

今回は地図アプリに関して語ります。韓国国内で主につかわれているのは、네이버 지도 (NAVERマップ)、카카오 맵 (カカオマップ)、구글 맵 (Google Maps) の3つです。

今回はこの3つについてみていきたいと思います。その他、大手通信会社が提供するナビゲーションアプリがあります。

ポータルサイトと地図アプリの関係性

韓国では、国産ブランドのNaverがポータルサイトとして圧倒的な位置にいます。2019年夏のデータでは2017年に比べGoogleがかなり追い上げてきていますが、トップを守っています。

地図アプリを出しているのはこのポータルサイトたちです。Googleがここまで韓国社会に浸透する前、かつてNaverのライバルはDaumというポータルサイトでした。

このDaumを運営している会社と2014年に合併したのがカカオトークを運営しているKakaoでした。そういう流れがあり、カカオマップが誕生しました。

ですが、この合併から予測できるように、2013年に大統領表彰を受賞した 다음지도 (Daum地図) が改編を重ね、現在のカカオマップとなったのです。

日本人が見る3つの地図アプリの決定的な違い

使いやすさは人それぞれ好みがあると思うので、慣れたもの、好きなものを使っていただければと思うのですが、日本人から見たらどうかなと思い、3つのアプリをダウンロードしてみました。

すると、第一関門としてすぐ違いが現れました。ずばり日本語の提供があるかどうかです。前提として、私はiOSの携帯を使い、端末の言語設定は日本語にしています。

NAVER マップ

地名や店名などが日本語・韓国語の両言語表記となっています。韓国語で普段つかっているNAVERアカウントでログインしても日本語なのを見ると、端末の言語設定に反映されるようです。

レストランや銀行などフィルター検索するときの単語は英語ですが、基本的に日本語で使えるようになっています。

Kakao Map

お次はカカオマップ、残念ながら日本語表記はありません。2020年4月現在、韓国語と英語だけの提供だそうです。ダウンロードしたら英語に設定されていたので、韓国語に変更しました。

韓国語や英語での使用に問題のない方は使ってみるといいかもしれません。

Google Maps

グーグルマップは英語と韓国語の両言語表記です。NAVERマップで英語で出ていたフィルター検索はカタカナです。検索くらいならできるかもしれませんが、少し不便ですね。

店の名前は登録している側が英語表記もいれていれば英語で、そうでなければハングルがそのまま出てきます。

ということで、唯一日本語サービスを提供している NAVERマップに軍配が上がりました。

韓国人からみたらどのアプリがいいの?

韓国人目線でみた地図アプリに話を移していきたいのですが、まずGoogle Mapsの韓国で提供されるサービスの限界についてまとめておきます。

Google Mapsの韓国エリアはグラフィックが荒いので他のアプリより見づらいかもしれません。その理由はGoogleが韓国国内の精密地図の搬出許可を受けていないからです。

このため道案内サービスがうまく作動しません。場所の名前は検索すると出てきますが、道案内にする途端「経路が見つかりません」と出てきます。

韓国国内でのGoogle自体の利用者は2019年夏のデータで、30%を超しているのにも関わらず、Google Mapsの平均利用時間はNAVERマップ・カカオマップよりも低いです。

NAVERマップ vs カカオマップ

ということでNAVERとKakaoの一騎打ちとなりました。今回はザ・二ルソン・レポートでおなじみの二ルソンカンパニーコリアの2020年1月のデータを見てみたいと思います。

利用者数は、NAVERマップが約1,380万人、カカオマップが約840万人。NAVERマップ利用者はカカオマップ利用者の1.6倍です。けっこう差がありますね。

アプリ構造による戦略の違い

Kakaoは地図・交通サービスを提供するにあたり、ブランド・アンブレラ戦略をつかっています。

例えば、ナイキは何の会社ですか?バスケ、ゴルフ、サッカーあらゆるスポーツ用品をナイキというひとつのブランドで売っています。ナイキというブランドの傘の下にいろんなカテゴリがありますよね。

Kakaoもそうです。カカオマップを中心として、カカオ地下鉄、カカオバス、カカオナビとそれぞれのアプリがあります。カカオの名前を同じように使いつつ、サービスをわけています。

では、NAVERはどうでしょうか。NAVERマップひとつです。これひとつダウンロードすればアプリ内でいろいろ解決できるようになっています。

一見、4つのアプリを必要なものだけ使うよりは1つにまとまっていた方がいいんじゃないの?と思うかもしれません。ですが、調査結果を見てみるとNAVERとKakaoの差があまりありません。

カカオマップひとつではNAVERマップに勝てないですが、4つのアプリを提供することによるシナジー効果でKakaoのブランド力が生かされたということです。

機能面ではどんな違いがあるの?

パソコンとモバイルでは見える情報の違いもあるので、今回はモバイルアプリで使用した時の違いについて話してみたいと思います。そして公平にするために言語設定は韓国語にしました。

ストリートビュー

Google Mapsでは写真で道を見せてくれるサービスをストリートビューといいますよね。NAVERマップでは 거리뷰、Kakao MapではDaum 지도 時代から使っていた 로드뷰 という名前です。

名称の違いはありますが、機能ではそんなに違いはなさそうです。

営業時間の表示

Kakao Mapでは営業中のお店に「営業中」というアイコンをつけています。NAVERマップモバイルアプリでは見つけられませんでした。

行こうと思っていた店が閉まっていたり、夜おそくにどこかに行くときはこの機能があると便利かもしれません。

拡大縮小

逆にNAVERマップにはプラスとマイナスのアイコンで拡大縮小がしやすいようになっていた半面、Kakao Mapでは見当たりませんでした。

地図アプリはいろんな機能が備わっているので、間違えて指が当たってしまうことを考えれば、このボタンはあった方がいいですね。

大型商業施設の階別表示

これが一番の違いかなと思います。何のことかというと、例えば 영등포 타임스퀘어 や蚕室駅地下街などのショッピングモール・商業施設の階別の地図を表示してくれます。

大型商業施設の名前を検索すると、左下に突然数字が現れます。押すと、回数ごとにどんなお店があるのか表示されるのです。

言葉で説明すると分かりにくいかもしれないので、動画で見てみてください!40秒ほどの画面収録した動画です。

ショッピングモールって広いし、人も多いのでなかなか自分が行きたいところや探しているところまでたどり着けないことがあります。

そんな時はモールの中にある店の名前で検索すると、フロアマップを見なくても大丈夫です。そして、店の名前で検索するとNAVERマップは徒歩何メートルなのかも知らせてくれます。

地下鉄で駅まで来るのはそんなに大変じゃなかったけど、ここからどう行けばいいんだ?っていうときに、何番出口から何メートルとしっかり説明されると最短経路で行きやすいですよね。

地図アプリをつかいこなして、らくらく移動しよう

さて、いかがだったでしょうか。地図アプリでずっとソウルの街を調べてみたり、単語の勉強したりするのもよい過ごし方ではないでしょうか。

次に韓国に行けるのはいつになるかわかりませんが、ちゃんぽんちゃんねるのnoteで次の旅行の下準備のお手伝いができればと思います。では!あんにょん!また今度。



この記事は、2020年4月時点での情報です。その後、変更されている内容については分かり次第、随時追記という形で更新いたします。

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