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わかりやすい!ソウルの交通事情その1【地下鉄】

6年韓国で住んだたまごの「韓国の交通事情シリーズ」第一段!
18歳で韓国・ソウルで外国人として住みつつ、サバイバルしたおはなしです。笑

韓国の交通事情はけっこうハードで、おもしろいところが多々あります。そんなお話できたらなと思ってます。

韓国語を勉強中だったり、ソウルに旅行に行ったことはあるけどまだまだ韓国のことについてよくわかんないという方に向けて書いてます。

ソウルの地下鉄って実際どう?

韓国語が通じない外国人にも使いやすい配慮がなされてます。ソウルの地下鉄は路線が番号です。後に私は東京で暮らすこととなるのですが、路線の名前を一つ一つ覚えました。笑

ソウルはその点シンプルで、主にソウル市内を走る路線は1から9までの番号がふってあり、その他の地方につながる路線は名前がついているという感じです。

もちろん、路線ごとに色が違います。駅や電車のいたるところにその色が使われていて、それぞれの色をみて、乗り換えるという感じですね。

みどりの2号線

よく環状線といわれる、ぐるぐる回る路線がありますよね。首都圏だと山の手線、近畿圏だと大阪環状線ですね。ソウルでは緑色の2号線になります。

時計回りの方向を 내선순환 (内線循環)といい、反時計回りの方向を 외선순환 (外線循環) と呼んでいます。一周まわるのに1時間半くらいかかるといわれています。

環状線となると楕円形のサークルの路線を思い浮かべると思いますが、ソウルの2号線は東と西にぴよんと少しはみ出ているところがあります。

2号線用の車庫の近くまで、そこまで4駅ずつくらいはみ出ています。車庫のことは 차량기지 (車両基地)という風に呼んでいます。

駅まで番号がついている

ホームで待っているときに、○○駅という看板をみると思います。よくみると駅の番号がふってあります。ハングル読めなかったり、行先の名前が思い出せなくなりそうなときは、番号を覚えてしまうと手っ取り早いです。

もちろん有名な駅には漢字、カタカナ、英語での表記があります。海外旅行中でいっぱいいっぱいのときは数字が便利かもしれません。

ソウルの交通費はT-moneyカードひとつで解決

ソウルから東京に移り住んだ後、うわーと思ったのが交通料金の仕組みの差です。ソウルの地下鉄はT-moneyカードで支払うの場合、基本料金が1,250ウォンです。

10キロ以内まではこの料金でどこでも行けます。超過した時は、5キロごとに100ウォンが追加される仕組みです。改札を出るときにその超過分が引かれます。

ソウルと東京、住んでみて二つの都市での行動を比べてみると、ソウルにいるときは交通費(地下鉄・バス)は気にせずいろんなところへ行きました。

一方、東京では、ソウルに住んだ後に引っ越したこともあり、あまり出歩いていない印象です。その代わり、日本では定期券の存在がありがたいですね。

地下鉄とバスをうまくつかう

韓国の首都圏は地下鉄、バス、タクシーなど日本同様同じICカードであるT-moneyカードひとつで決済することができますが、地下鉄バス間での乗り換え時に料金がカウントされないことがあります。

どういうことかというと、地下鉄に乗って降りて、改札でピッとカードをかざした30分以内にバスに乗り、ピッとカードをかざすと乗り換え割引扱いとなり、そのまま乗ることができます。

(21時~翌7時までは交通機関の本数が減るため60分以内)

一定距離(10キロ以上・5キロごと)をこえると、降りるときに超過料金が引かれますが、これをうまく使うと交通手段のパターンが増えます。

私たまごも地下鉄の駅から大学の正門までみどりのマウルバスという一番短い区間のバスに乗らなければなりませんでした。どうせ乗るのであればと考え、インフラのいい街に住み、地下鉄で最寄り駅に移動後、無料で乗り換えていました。

このサービスはいつカードをピッとしたのか、カードに記録される時間が重要なので、現金では適応されません。

古い駅にもあるスクリーンドア

すべての駅とは言いませんが、ソウルのほとんどの駅にはスクリーンドアと呼ばれる自動ドアがつけられています。いうまでもなく事故防止のためです。

地下鉄のドアが開くタイミングとスクリーンドアが開くタイミングは別で、片方開いたのに、もう片方開いてないみたいなこともあります。

ときどき誤作動でスクリーンドアだけ開かず、となりのドアから入るということもあります。安全のために設置したものですが、それによる事故も発生しています。

東京・丸の内線のスクリーンドアは腰くらいまでの高さになっていますが、ソウルはだいたい自分の身長よりも高く、電車とホームの間に壁を設置した感じです。

建てられてからかなり経った古い駅でも、駅の修繕よりも先にスクリーンドアが設置されていたりするものです。心理的にはスクリーンドアがあると安心します。笑

駅の中で連結されている路線

韓国・ソウル市内の駅は多ければ、4つの路線が集まっている駅があります。それだけ大きい駅なのにも関わらず、だいたいの路線は同じ建物の中にあります。

メリットは雨にぬれずに乗り換えができます。東京では、例えば御茶ノ水駅や浅草駅など、名前は一緒だけれど場所が違う駅が複数存在することがあります。

外国人の友達に話すときも、そっちの浅草駅じゃなくて、こっちの浅草駅で会おうねということが起きてしまいます。

デメリットは建物の中で迷いやすいという点です。階が違ったり、駅の中で5分以上歩くこともあります。笑 歩いている間に売店があったりして、ついつい買ってしまいます。

韓国では道がわからなかったら、すぐ 저기요(すみません)と声をかけて周りに誰かに聞きます。よく聞かれるのは「○○に行きたいんだけど、ここのホームですか?」という一言です。

外国人だけ聞くんじゃなくて、けっこう韓国の方同士でも聞いてる質問なので、旅行で行かれたときもあまり気にせず、聞いてみましょう。

ホームや乗り換え時に出会えるおやつたち

2019年末、韓国ではひとつのニュースが話題になりました。地下鉄の中でラーメンを食べる女の写真が広まり、これはないでしょ、、、となったのです。

まさか海外旅行先の地下鉄でごはんは食べないと思いますが、バスでは規定ができたので、そのうち地下鉄でもある程度の決まりができるでしょう。

日本の地下鉄ではホームには自動販売機くらいで、売店は改札の近くや駅の建物の中にあると思います。東京で印象的なのは品川駅のお土産屋さんいっぱいのエキナカですよね。

韓国・ソウルではホームでいろいろ売っています。ミニ売店みたいなのがホームの真ん中にどんっとあったり、핫바오뎅などの練り物系を売っていたりします。

핫바(はっばー)はサカナのすり身を串に巻いて(これは実際みるとわかります)、油で揚げたものです。野菜や海鮮、エゴマの葉などいろんな種類があります。

오뎅 とは、読み方はおでんですが、日本のおでんとは単語の意味が違います。韓国でいうおでんというのは薄っぺらい練り物のことを言います。

トッポッキなどの 분식 というジャンルに入れられ、地下鉄のホームや 분식 屋さんなどで見かけることができます。畳んだ状態で竹串に刺されていて、スプレーで醤油をかけて食べます。

私たまごが使っていた駅には、델리만쥬 というトウモロコシのかたちをしたカスタードの入った焼き菓子がありました。オレンジの紙袋に15個くらい入れてくれます。

あと 와플 もあります。ワッフルです。でもこれもおでん同様、日本のとはちょっと違います。軽めで薄めで、ぱりぱり食べる感じです。

間には生クリームに加えて、ジャムをぬってくれるので、その売り場によって種類があります。甘いものがほしいけど、いっぱいいらないときにちょうどいいですね。

その他、パン屋さんやコンビニなど、多種多様なものを駅で売っています。コンビニもいいですが、こういうおやつにもチャレンジしてみてください。

地下鉄の中でモノを売ってるのはなんで?

地下鉄にのって移動していると、ときどきモノを売ってる方が通っていきます。ホームや駅の一角にもときどきいるのですが、車両で売る人も見かけます。

あれはどうなんだ…?と思われるかもしれません。車両の中でモノを売ると警備の人に追いかけられ、注意されます。不法だからですね。

名刺みたいなサイズの広告やチラシを配っている人もときどき見かけます。あれも注意されます。笑 正規の広告枠がありますし、チラシは誰かが片付けなければなりません。

こそこそっとチラシを渡されたり、そういう物売りの人に出くわすとどう反応すればいいか対処に困ってしまいそうですが、周りの韓国人を見るとそんなに気にしてないことがわかります。

あらかじめ知っておくことで、あまり敏感に反応せずにこういう文化があるんだなと落ち着いて対処できると思います。

どこまで?地下4-5階までつづくエスカレーター

ソウル・首都圏にはやたら地下階数が多い駅がいくつか存在します。私がはじめてここ深いなと思ったのは、黄色のブンダン線クリョン駅(구룡역)です。

駅の建物の中に入って、エスカレーターで下の階に行くのですが、エスカレーターが4、5台つづくんですね。平坦なエスカレーターではなく、階が完全に降るエスカレーターです。

かなり深いところにホーム(승강장)があるんだなと思い、調べてみました。こういう深さを深度と言いますが、クリョン駅は40mだそうです。すごい深いですね。

韓国は経済成長もしたし、すごいスピードで発展してるし、世界中に韓国文化も認知され、とても魅力的な国ではありますが、分断国家でもあります。

軍隊も男性は義務で2年弱ほど行きますし、施設面でも、もしものことを考えてつくられています。もしソウルが攻撃された場合のシェルターとしてこういう深度のある駅が用意されています。

高速ターミナル駅か新論ヒョン駅だったと思いますが、9号線というわりと新しい路線のエスカレーターを降ると、中二階みたいなところを通り過ぎます。それもそのような有事のことを思っての設計だと予想できます。

だまされた!ここは歩いていける距離なのか

ソウル市内は違う地下鉄の駅の名前でも、徒歩圏内の場所が多々あります。地下鉄ばかりに頼ってしまうと、歩いて15分のところを地下鉄で乗り換えまでして、30分かかってしまった!となります。

そうならないために、ぜひ地図アプリを使ってみてください。近場の移動であれば、徒歩での移動までふくめて、どのルートが一番ちかいか教えてくれます。

地図アプリについての記事もその3でまとめているので、要チェックです!

地下鉄だけど地下じゃない、漢江ビュー

さて、ここまでいかがでしょうか。韓国の地下鉄についていろいろ語ってみました。地下鉄に乗りながら夜景を楽しめる、おすすめ区間をご紹介して終わりにしたいと思います。

冒頭でお話ししたみどりの2号線、당산(タンサン) - 합정(ハプチョン)区間を通るとき、お昼だと国会議事堂や漢江公園が見え、夜はもちろんソウルの夜景を楽しめます。

次に韓国に行けるのはいつになるかわかりませんが、ちゃんぽんちゃんねるのnoteで次の旅行の下準備のお手伝いができればと思います。では!あんにょん!また今度。


この記事は、2020年4月時点での情報です。その後、変更されている内容については分かり次第、随時追記という形で更新いたします。

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