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認知行動療法 part4

認知行動療法の技法はいろいろある

認知行動療法は、一つの技法ではなく実は多くの技法があります。
例えば、認知再構成法、問題解決技法、SST、リラークゼーション法等々があげられます。
その中で多く使われている技法が「認知再構成法」なので、認知行動療法=認知再構成法と考えられがちです。
けれども、どの技法を使用していくかは、クライエントと相互に話し合いながら決めていきます。

認知再構成法

まず、主に使われることが多い「認知再構成法」とはどういった技法なのでしょうか。
「認知再構成法」とは、分かりやすくいいますと、自分を辛くさせる考えを辛くさせない考えに置き換えるということになります。
手順は以下の通りです。
①生活の中でのストレス場面をきりとり、その場面の認知(考え)=自動思考とそれに連動した気分を観察していきます。
現時点で各自の自動思考の強度と気分の強度を%表示で示し、その強度を観察します。
②その強度を参考に自分が検討してみたい自動思考を一つ選択します。
③選択した自動思考を様々な角度から観察します。
④観察した結果を「代替的な(新たな)思考」としてまとめてみます。
ここでいう代替思考とは、自分が付き合いやすい、そのように考えると辛くならないなという思考のことをいいます。

この手順で分かるように、認知と行動は変えられるので、認知を自分にとって優しいものにしていくと、それによって気分が変わってきますので必要以上に自分を責めたり追い込んだりしなくなります。
こうしたことを、日々の生活の中でも出来事の中で繰り返し手順に沿っておこなっていくことが大切です。

そうして、新たな思考をまた①の手順にあてはめて検討し、新たな思考が自分にとって付き合いやすい優しいものになっているかを確認し、自分の生活の一部としてセルフケアの一つとして取り入れていきます。

認知行動療法は繰り返し練習することが大切です。
私も日々の生活の中で、もやっとした出来事が起きると、認知行動療法のシートに書き出しています。
外在化するだけで、落ち込んでいる自分を客観的に観察できるようになるので、少し距離をおいてセルフモニタリングが出来るので、安全だなと感じています。

皆さんも「認知行動療法」を特別なこととしてではなく、身近に出来るセルフケアの一つとして、生活の中で取り入れていっていただきたいなと思います。

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